政策医療

高血圧(総合内科脳卒中グループ)

概要

高血圧は頻度の高い疾患で、本邦では推定3300万人(国民の4人に1人)が高血圧症といわれています。 高血圧治療の目的は、高血圧による心血管疾患発症(心筋梗塞、心不全、脳出血、脳梗塞など)やそれに基づく死亡を抑制することにあります。

欧米では、すでにWHO(世界保健機関)やJoint National Committee on Prevention, Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Pressure(米国合同委員会)により高血圧治療のガイドラインが発表され、数年毎に改訂されています。わが国でも、日本高血圧学会が中心となり、高血圧に関する治療ガイドラインが作成され、“高血圧治療ガイドライン2000年版”として発表されています。

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高血圧症の約95%は本態性高血圧症であり、2次性高血圧(血圧上昇を引き起こす原因となる疾患がある場合)は数%程度。 高血圧症における心血管疾患発症は対象の相違にもよるが年間2~3%以下程度。参考;1999WHO/ISHガイドライン;リスク層別化による心血管疾患発症;高血圧低リク群15%未満/10年間、中等リスク群15-20%/10年間、高リスク群20-30%/10年間、超高リスク群30%以上/10年間と記載されています。

降圧目標は“正常”ないしは“至適”血圧レベルに戻すこと。若年者、中年、糖尿病合併症例では130/85mmHg未満とされています。高齢者では収縮期圧140~160mmHg(年齢を考慮)、拡張期圧90mmHg以下がよいのではないかといわれています(まだ明確なエビデンスはない)。実際の治療ですが、まず生活習慣の是正が必要です(適正体重の維持、一日食塩摂取7グラム以下、アルコール制限;日本酒の量で1合以下、禁煙、適度な運動(有酸素運動);心血管病のない方が週2~3回、最大酸素摂取量の50%程度の運動を30-60分, 食事制限;コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を抑える)。

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降圧薬服用が必要な方は、医師の処方を受けて下さい。原則として、

  1. 1日1回の長時間作用型の薬剤が望ましい
  2. 単薬で低用量から開始する
  3. 効果不十分のときは他薬を併用する
  4. 最初に投与した降圧薬でほとんど効果の認めない場合や認容性が悪い場合は別のクラスの降圧薬に変更する
  5. 緩徐に降圧する、2-3ヶ月かけて目標血圧にする

服用する降圧薬の種類として、Ca拮抗薬、ACE阻害薬、AII受容体拮抗薬、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬などがおもなものです。

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治療

降圧目標は“正常”ないしは“至適”血圧レベルに戻すこと.若年者,中年,糖尿病合併する場合は,130/85mmHg未満が推奨されています.高齢者では収縮期血圧140~160mmHg(年齢を考慮),拡張期血圧90mmHg以下程度がよいのではないかといわれています(まだ明確なエビデンスはない).

実際の治療としては,まず生活習慣の是正が必要です(適正体重の維持,一日食塩摂取7グラム以下,アルコール制限;日本酒の量で1合以下,禁煙,適度な運動(有酸素運動);心血管病のない方が週2~3回、最大酸素摂取量の50%程度の運動を30-60分, 食事制限;コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を抑える).

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降圧薬服用の原則は以下の通りです(1日1回の長時間作用型の薬剤がよく用いられる.単薬で低容量から開始する.効果不十分のときは他薬を併用する.最初に投与した降圧薬でほとんど効果の認めない場合や認容性が悪い場合は別のクラスの降圧薬に変更する.緩徐に降圧する.2-3ヶ月かけて目標血圧をめざす).服用する降圧薬の種類として,Ca拮抗薬、ACE阻害薬、AⅡ受容体拮抗薬、利尿薬、β遮断薬、α遮断薬などがあります.

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