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メールマガジン「法円坂」No.193(2017/6/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 受動喫煙防止策について議論されています。私はタバコを吸いませんが、喫煙
しない人がタバコの煙を吸い込むのを防ぐことであり、決して喫煙そのものを禁
止するものではないことを理解しています。
しかし、喫煙している人の中にはまわりにいる人たちへの気遣いがない人も見か
けます。お互いが理解しあうためにはマナーが大切な潤滑油だと思います。
さて、皆様はいかがお考えでしょうか。
 では、今月のメルマガをお楽しみください。
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   メールマガジン「法円坂」No.193(2017/6/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長  是恒 之宏 です
 ・地域連携室長 新任のご挨拶
 ・【 法円坂よもやま話 】
 ・小児科病棟の子ども達に素敵な絵本を届けませんか!
  ボランティアグループ「絵本サークル どんぐり」のご紹介 
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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      院 長  是恒 之宏(これつね ゆきひろ) です       
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人間ドック日和

 6月12日にTホテル人間ドックに行ってきました。今年度から新しく選択可能と
なった施設です。
朝8時から受付開始でしたが10分前に到着。ほどなく受付に案内され事前検査キッ
トとアンケートを提出のあと、ロッカーに案内されました。前もって言っておい
た着替えのサイズと靴があらかじめロッカーに袋に入れて用意されており、ロッ
カーのカギも電子ロック。非常に行き届いた心配りで感心しました。
8時半から検査開始。血圧、採血、腹部エコー、呼吸機能、心電図、聴覚、眼科、
胸部XP(正側)、胃透視と順調に終了し、最後は診察も終えて10時10分には受
付に戻ってきました。それぞれの職員の方々の心配りが行き届いており「おもて
なし」の心が伝わってきました。人間ドックプランにはホテルのお食事もついて
おり、あまりに早く終わったので朝食時間ぎりぎりでしたが2Fのカフェレスト
ランのビュッフェを頂くことができ大満足でした。
帰りは、大川の堤防を歩きながら春の桜の時期を思い出し、またジョギングして
いる外人や月曜日の午前中ゆっくり散策や休憩をしておられるご老人を見て大手
前付近から大阪城沿いに当院まで約20分、大変癒される時間でした。最近は車で
の移動が増え、それに伴い体重も増え、、よくない傾向です。今日はお昼抜きに
して、水分多めにとり、バリウム排出に努力します。

 ちなみに先月書いた、「森のらくだ」ですが、このメルマガを読んで来たとい
う方が数グループいらっしゃったとか。また、感想を聞かせてください。


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      地域連携室長 新任のご挨拶         
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                    地域連携室長(兼)耳鼻咽喉科科長
                   西村 洋

 平成29年5月1日より、池田正孝先生の後任として地域連携室長を引き継ぎ
ました西村洋です。どうぞよろしくお願い致します。地域医療連携推進部長の橋
川先生の下、当院と地域の先生方との連携を推進していけるように頑張りますの
でよろしくお願いします。

 私の専門は耳鼻咽喉科です。病院の中心はやはり何と言っても内科であり開業
医の先生方の多くも内科の先生方ですので、私のような耳鼻科医が室長の任を受
けるのも少し気が引けます。ただ耳鼻咽喉科は小さな科である分、地域の先生方
の数も適度であり顔の見える関係が築けます。直截的にお顔を知らなくても大阪
市内でお名前も知らないような先生はあまりおられません。そういった点で地域
の先生方と連携を取りやすいと言うメリットがあり、また地域の先生からもご支
援いただきまして、そのようなところを評価していただいて室長にしていただい
たのだと思います。

 私の最近の経歴は大阪大学の助教のあと、大手前病院→母子センター→当院
(2年前)となっており間に母子センター(和泉市)を挟むものの、当院へ来る
3年半前までは大手前病院で部長をしておりました。大手前病院病院は微妙に沿
線は違うものの同じ中央区東医師会の病院であり、当院の一駅隣です。その頃か
らの旧知の先生方も多く、数年ぶりに中央区に帰ってきて近隣の開業医の先生方
からも暖かく迎え入れていただきまして我が家に帰ってきたような安心感でした。

 私の当院耳鼻科への着任と同じ時に経営企画室の下にあった地域連携室にも専
任の事務職員(K君)が割り振られました。着任と共に地域の開業医の先生方への
訪問を始めたのですが、経営企画室が全面的にサポートしてくれてK君と共に挨拶
に回りました。この挨拶回りは地域の先生方に当院を宣伝してまた自分の専門領
域をお伝えする上でもメリットがありましたが、また自分も開業医の先生の診察
室を訪問して、開業医の先生の診療内容、例えば「この医院にはエコーの器械が
あるな」とかがわかるので、逆紹介を考慮する上でも参考になるものでした。ま
た、この開業医訪問の成果は、K君と共に沖縄の国立病院学会で発表することまで
できて有意義なものでした。

 また、耳鼻咽喉科には医会と言う組織があり(他のマイナー科の多くにもあり
ますが)、国立大阪の部長(科長)と言うことで、大阪府耳鼻咽喉科医会の理事
にも加えていただいております。この医会での活動も地域連携を行う上で大切で
す。医師会はその地区割での医師全体の会ですが、医会は大阪府全体での耳鼻咽
喉科医の会です。医会の事業は医師会とも連携をとって行われております。当院
は国立の病院として医師会・医会の事業に最優先で協力すべきと考えており、大
阪府医師会が中心になって行なっている耳鼻咽喉科などの救急事業にも協力して
きております。

 この度、5月より地域連携室長にしていただき、橋川部長の下、地域の先生方と
の連携を深める一方、室内の事務職員が連携業務をストレスなく行なっていける
ような環境作りを行いたいと思っています。それによって、地域の先生方からの
電話や予約がよりスムーズになると考えています。

よろしくお願いします。


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       【 法円坂よもやま話 】       
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                          中島 伸

 総合診療部/脳神経外科の 中島 伸 です。今回はウォーキングの話をしたいと
思います。

 いつだったか「3日に2日は1万歩あるいています」という患者さんが外来受診さ
れました。この方は80歳前後の女性ですから感心します。外来の患者さんたちに
は「どんどん歩きましょう。血糖値も下がるしボケ防止にもなりますよ」と申し
上げているのですが、私自身が全然実行できていませんでした。そこで自分も1万
歩あるいてみようと思い立ったのが事の始まりです。
 とはいえ万歩計を準備したわけではありません。最近のスマホはよくできてい
て、自分が知らないうちに何歩あるいたかを測定しているからです。電車通勤の
頃は普通に1日過ごしても8000歩はあるいていましたが、自動車通勤になってから
はたったの3000歩という日も珍しくありません。そのせいかだんだん腹が出てき
たような気がします。
 1万歩というとだいたい6.5kmくらい、時間にすると1時間半くらいです。結構な
時間がかかるので、日中に歩くのはなかなか難しいのが現実です。そこで自宅に
帰ってから歩き、トータル1万歩になるように工夫しています。
 自宅から近くのスーパーまでが1200歩、さらにその先のガソリンスタンドまで
1000歩くらい。ということは、ガソリンスタンドまで往復すると4400歩です。た
だ歩くだけというのは単調すぎる気もしますが、1日1万歩という目標を設定する
とゲーム感覚になり「現在7700歩だから、スーパーまでの往復で1万歩達成だ!」
と自らを励ましています。
 1万歩あるくとかなり汗をかくので、できるだけ風呂に入ってから寝るようにし
ています。疲れているせいか、あっという間に眠ってしまいます。ぐっすり眠っ
た後は何故か幸せな夢を見ながらスパッと目が覚めます。これは思わぬ効能でし
た。
 マラソン中に「脳内麻薬」が分泌されて気分が高揚し、ランナーズ・ハイと呼
ばれる状態になるのは有名な話ですが、私の場合は「歩く→風呂→ぐっすり眠る」
というウォーカーズ・ハイになっているのかもしれません。
 外来では「眠れない、睡眠薬が欲しい」という高齢の患者さんが沢山いらっし
ゃるのですが、自分の経験を踏まえて「よく歩くとぐっすり眠れますよ」という
ことを皆さんにお勧めしています。
 よかったら読者の皆さんもウォーカーズ・ハイの世界に浸ってみて下さい。


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       小児科病棟の子ども達に素敵な絵本を届けませんか!
     ボランティアグループ「絵本サークル どんぐり」のご紹介
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                    ボランティアコーディネーター
                    藤本 和彰

 大阪医療センターボランティアは、1997年(平成9年)1月に導入され、
20年が経ちました。導入後「法円坂」「患者情報室」「園芸」を初めとする多
くのボランティアグループに参加していただいています。外来・入院患者さんの
院内案内や、医療情報の提供、院内外の環境緑化、音楽コンサートの開催など、
患者さん・ご家族が病院で快適に過ごせるよう日々活動しています。その活動は
職員、患者さん、そしてボランティア皆さまのご支援ご協力により継承されてい
ます。
 現在、小児科病棟では二つのボランティアグループに絵本の読み聞かせを中心
に、入院中の子ども達に素敵な絵本を届けていただいています。毎週月曜日に活
動される「綿の花 えほんの会」と、隔週木曜日に活動される「絵本サークル ど
んぐり」です。きょうは、「絵本サークル どんぐり」(代表・畑中 一美さん)
の活動をご紹介します。

『ベッドサイドの子ども達』
               「絵本サークル どんぐり」代表 畑中 一美

 絵本サークル どんぐり(旧称・絵本サークル ぶくぶく)の活動は、今年12
年目を迎えました。現在メンバーは10名です。活動は第1、3、5木曜日に小
児科病棟で絵本の読み聞かせをしています。季節や年齢、さらには子ども達の様
子を見て、本や紙芝居を選びます。ときには、エプロンシアター、パネルシアタ
ー、ペープサートなどをする時もあります。

【〇〇君】:ゲームをしているから本はいらないと言っていた〇〇君、同室の他
の子に紙芝居を始めると、そろそろと近づいて来て、最後まで笑顔で楽しんでい
ました。

【〇〇子ちゃん】:〇〇子ちゃんはリズム感があり、繰り返しの本が好きでダジ
ャレ(駄洒落)の本も大好きです。『こんにちワニ』を読み終わっても、もう一
回もう一回で・・・、4回も一緒に声を出して笑いながら読みました。

【二人の女の子】:病室で二人一緒に読んだ女の子たち、『おっきょちゃんとか
っぱ』のお話に引き込まれて、おっきょちゃんがかっぱの国に行って貰ったお餅
を食べたら、お父さんやお母さんを忘れて行く様子に、「食べたらあかん・・・」
と悲鳴をあげて二人で抱き合っていました。

 このように、聞いて下さっている皆さんの楽しんでいる様子を見たり、泣いて
いた子が本や紙芝居を始めると泣き止んで笑顔になったりするなど、嬉しくて続
けてきて良かったと思います。

 ボランティアをさせてもらって、子ども達の笑顔に出会えたときに得られる喜
びは、自分の中に大切な記憶としていつまでも残っています。
これからも子ども達が、病気の事を少しでも忘れてお話を楽しんでもらえるよう
に、思いを込めて活動していきたいと思います。


 ご紹介しました「絵本サークル ぶくぶく(旧呼称)」の活動は、2006年
7月、小児科病棟に入院中の子ども達を中心に始められました。そして、201
4年4月、グループ名を「絵本サークル どんぐり」と改め、また、畑中 一美さ
んを新代表として、その活動は4年目を迎えています。
2017年4月、スタートラインでのボランティアメンバーは10名です。「絵
本の世界で、子ども達と楽しいひと時が過ごせて・・・そして、読み聞かせがき
っかけで、本の好きな子どもになってくれることを願って、ボランティア活動を
しています。一生懸命絵本を見てくれる眼差しを感じた時、病院と言う場所で、
読み聞かせが出来ることに感謝しています。これからも、子ども達と絵本を通し
て楽しいひと時を過ごせるよう工夫していきたいと思います。」と述べられてい
ます。
「絵本の読み聞かせ」ボランティアにご興味をお持ちの方は、是非ご参加くださ
い。一緒に活動してみませんか。

管理課ボランティア担当までご連絡ください。
お待ちしています。

・ボランティアホームページ → http://www.onh.go.jp/volunteer/
・電話番号 → 06−6294−1331(代表)


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      看 護 の こ こ ろ        
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					  東5階 乳がん認定看護師
                      西川 敦世		 
  

 梅雨も明け、本格的な夏を迎えましたが、いかがお過ごしでしょうか?体調を
崩しやすいので、しっかり休息と栄養のあるものと水分を摂りましょう。
 私は、外科病棟で7年間働き、婦人科・乳腺外科に勤務して5年目になります。
1年目の頃は、命に携わる仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになり、目の
前のことに必死な日々でしたが、同期、職場のスタッフ、患者さんに支えられて、
なんとか12年目を迎えることができました。

 先日、ある女の子と再会したので、ここで紹介したいと思います。
彼女のお母さんは、がんの再発治療のために何度も入退院を繰り返していました。
次第に、病状が進行し、激痛のためにベッド上で身体の向きを変えること困難に
なってしましいました。私たちはどうにか疼痛が緩和できるように、鎮痛剤やケ
アの方法、安楽な姿勢など、さまざまな工夫を何度も話し合いながら看護してい
ました。しかし、彼女が小学生の時に、彼女のお母さんは亡くなってしまいまし
た。私は、彼女とお母さんが希望通りの時間を過ごせていたのだろうか、もっと
できることがあったのではないか、と後悔が残っていました。

 先日、彼女と数年ぶりに再会する機会がありました。私は、お母さんが「今の
うちに自分の料理の味を教えてあげたい、伝えておきたいことがたくさんある」
と話していたこと、いつも彼女を心配していたこと、最後の最後まで笑顔で頑張
っていたことなど、入院中との会話や生活を彼女に話しました。すると、彼女は
当時のお母さんの思いを初めて知って、涙していました。そして、彼女は近況と
将来の夢を語っていました。彼女は母親との別れを経験し、こうして病院に来る
ことも、決してたやすいことではなかったと思います。しかし、彼女が病院に来
て、将来の夢を語る姿はとても力強く、まぶしく見えました。
 彼女との再会を通して、病気や離別という辛い出来事を経験し、それでも前を
向いて生きていく人間の強さを目の当たりにしました。そのことで、私は、彼女
から生きる強さをもらい、このエネルギーをこれからの看護の力に変えていきた
いと思いました。

 看護は楽しいことだけでなく、自分のふがいなさや弱さに悔しさを感じ、後悔
や辛い経験にぶつかることもあると思います。しかし、患者さんや家族と関われ
る時間は本当にわずかです。そのわずかな時間を大切に、今の私にできる看護を
全力でしたい。そして、これからも、少しでも私にできる看護が増えてくように
日々精進していきたいと心新たに思いました。


ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 河本 佐季

  はじめまして、研修医2年目の河本佐季です。
 ちょうど2年前くらいに私も研修医日記とやらを読んでいた事を思い出し、と
ても懐かしいです。
働きだすと本当にあっという間に月日は立ち、自分が2年目になったことも信じ
られないくらいです。1年前、働き始めた時は本当に右も左も分からず、たくさ
んの先生方にご指導して頂いきました。その時と比べると少しは医師らしくなっ
たなと自分でも思っています。
1年間でかなり成長できたと自分でも言えるのは、この病院のおかげです。私は、
自分の働いているこの病院が大好きです。ここから、なぜ私がこの病院を好きな
のかを挙げていきたいと思います。

1.雰囲気が良い。これはもう、自他ともに認める当院の売りだと思います。
  他院で働いている友人にも言われるくらいです。研修医同士の仲も非常に良
  く、 雰囲気の良さは研修医ルームに足を踏み入れればひと目でわかると思
  います。学生の方はぜひ見学に来て下さい。また、指導医にあたる先生方も
  優しく熱心で、研修をする上でこんなにも良い指導医に恵まれたのは幸せな
  ことです。
2.科が揃っている。当院は一部除きますがほとんどすべての科が揃っています。
  専修医になると専門の勉強が主になるので、初期研修の間は色々な科を経験
  して自分の糧にしたいと思い私は当院を選びました。選択期間が4ヶ月と短
  いと言われますが、その分決められたカリキュラムでしっかりと学べるのは
  メリットだと思いました。意外と選択期間はどの科にしようか悩んでしまう
  ので最初から決めてもらっている方が楽というのもあります。
3.当直。夜間の二次救急外来は1年目と2年目の研修医の二人でします。
  困ったことがあれば、専修医の当直の先生に相談するという形です。この当
  直がとても勉強になります。夜間は、色々な人が様々なことを主訴に来院さ
  れます。最初は戸惑ったりすることもたくさんありましたが、当直のおかげ
  で鍛えられ勉強になります。

 当院の良さを挙げだすときりがないのですが、私がまず伝えたかった3つを書
かせて頂きました。その他のことは、皆さん実際に当院で働いて肌で感じてみて
下さい。以上、簡単ではありますが私の研修医日記と致します。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 是恒之宏
編 集 長:副院長 中森正二、関本貢嗣
     看護部長 伊藤文代 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 6月は梅雨の季節です。水無月ともいい、雨がたくさん降る時季なのに水の無い
月というのも不思議です。京都では、6月30日に「水無月」という和菓子をいた
だく習慣もあります。
また、衣替えの季節でもあり、季節らしい衣服に替え夏への準備をしていきます。
一年を通じて早くも半年が過ぎようとしているのです。衣替えとともに気持ちの入
れ替えも必要かもしれません。季節の変わり目、体調管理にも注意しましょう。

メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp

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