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メールマガジン「法円坂」No.202(2018/3/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 3月11日、東日本大震災から7年が経ちました。現在もなお、復興は進んで
いないという記事が目につきます。終わりのない復興であると痛感する季節です。
災害は苦しみや悲しみを生み出しますが、人はそれを乗り越えて生きる力も湧き
立たせることができると信じています。3月は年度末、人それぞれの転機の時期
でもあります。忙しいからこそ、立ち止まって物事を整理してみる時期でもあり
ます。 では、今回のメルマガをどうぞ。
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   メールマガジン「法円坂」No.202(2018/3/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長  是恒 之宏 です
 ・ご挨拶 
 ・【 法円坂よもやま話 】
 ・メルマガご愛読の皆さま『NPO法人 キャンサーリボンズ』をご存知でし
    たか?
    では『大阪医療センター リボンズハウス』をご存知ですか?
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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      院 長  是恒 之宏(これつね ゆきひろ) です       
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大山鳴動して鼠一匹

 先週金曜日午後7時に左側腹部に激痛を生じ、当院の救急で診てもらいました。
結果は尿路結石でした。以前より人間ドックで腎臓結石は言われていたのですが、
それが動いたようです。それにしても痛いですね、結石の疝痛発作は。ご経験の
ある方は、そうそう、と頷かれていると思います。結局、ロキソニンもあまり効
かず、週末一生懸命水分負荷をして痛みは治まりました。今週になって泌尿器科
を受診したところ、石はほとんど動いておらず、週末から海外出張なのでなんと
かしてくれと懇願して、衝撃波治療を受けることになりました。石は見事に消失
し、血尿も出たので、ヨシヨシと思っていたらまた晩から痛みが出てきました。
おそらく破砕された結石の一部が尿管を降りてきたんでしょうね。一晩苦しみま
したが今朝風呂に入っている最中に痛みが消失し、今はなんともありません。
腎臓結石は、大学生時代以来でしたが、それにしても痛いこと。鼠1匹に苦しめ
られた1週間でした。まだ、鼠がでてきたという保証はありませんが、なんとか
今日3月8日の外来はできそうです。

 追伸(3月14日):2泊4日の海外出張中はコスパノン、ウロカルンを1日3回
服用し快調でした。帰国した翌日、泌尿器科再診し尿潜血(―)、レントゲン上で
は石は見当たらず、軽度の水腎症も改善していました。ただ、鼠はどこに行った
のか、出たという自覚もありません。おそらく衝撃波によって分身し流れていっ
たものと納得しています。
コスパノン、ウロカルンはまだ手元に置いています。


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       長い間ありがとうございました    
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                     社会保険審査会 委員
                     (前大阪医療センター副院長)
                     中森 正二

 このたび、3月7日付けにて13年半勤務させていただきました大阪医療センター
を退職しました。翌8日より、社会保険審査会(後述)委員という役職を拝命し、
東京の霞ヶ関にある厚生労働省にて勤務しております。大阪医療センター在職中
は、皆様には大変お世話になり、誠にありがとうございました。
 平成26年、副院長に就任した際にこのメールマガジンにも書かせていただいた
ように大阪医療センターは、「誰もがここの病院に来て良かった、この病院で働け
て良かったと思える病院」であったと思います。

 思えば、平成16年9月に大阪医療センター赴任後、臨床面では肝胆膵外科を担
当させていただきました。多くの肝胆膵疾患の高難度手術を行うことにより、大阪
府内では大学病院を除き4病院しかない肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設A
として認定を受けることができました。特に、難治がんの代表である膵がん治療
に関しては外科手術も含めて抗がん剤治療や放射線治療も含め積極的に行い、わ
ずかながらも治療成績の改善に貢献できたと思います。その結果、グーグルなど
の検索サイトで「膵がん」と検索すると最初のページに大阪医療センターの名前
が出てくるまでに評判をあげることができたと自負しております。また、がん情
報管理部長、手術部長、統括診療部長、副院長を経験させていただき、病床管理
から病院経営、医療安全、倫理委員会など数々のことに携わらせていただき貴重
な経験をさせていただきました。これらすべて皆様のご協力がなければできない
ことばかりだったと思います。

 このたび、前院長の国立病院機構理事長 楠岡先生のお誘いもあり、臨床医と
なって30数年ですが全くの異世界に飛び込むこととなりました。現在勤務してい
る社会保険審査会は、厚生労働省内におかれ、健康保険や年金などの審査、裁定
に関する不服申し立ての最終の判定を行う組織で、通常の裁判で言えば最高裁に
当たります。全国から様々な理由で不服審査請求される年間2000件以上の案件を
国会の同意の元に任命された6人の委員が公開で審査することとなっています。
今は慣れない保険や年金に関わる法律用語に囲まれ右往左往する毎日です。大阪
医療センター勤務していた頃の朝7時出勤、夜9時頃帰宅、土日も病院といった
生活とは違う新しい世界が開けるかと考えていましたが甘かったようです。

 最後に、メルマガをご愛読の皆様、および大阪医療センターの今後ますますの
ご発展を祈念して、お別れの挨拶とさせていただきます。

 長い間、誠にありがとうございました。


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       【 法円坂よもやま話 】       
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                          中島 伸

 法円坂よもやま話もついに最終回となりました。最後に「理想の総合診療」を

語りたいと思います。新米総合診療部長のたわごととお聞き流しいただければ幸

いです。

その1。総合診療はマインドである。

助けを求めてやってくる患者さん相手に全力をつくす、ただそれだけ。どこで何

を学んだかよりも、お師匠さんからどんなマインドを学んだかが大切だと思いま

す。もし年老いてメスを置いた外科医などが「これまでの自分の経験を活かして

地域医療に貢献しよう」と決意したら、その先生は立派な総合診療医候補だとい

えましょう。このような医師に対する手ほどきの場として、専門医制度の2階部分

にサブスペシャリティーとしての総合診療研修プログラムがあったらな、と私は

思います。実現したら、まずは自分が入門したいですね。


その2。総合診療と総合内科の違い。

実際、対象とする患者さんの大部分が重なっていることと思います。しかし、総

合診療は一般内科に加えて、手術抜きの眼科、耳鼻科、泌尿器科、産科、婦人科、

そして私が専門とする脳神経外科なども含むものだと思います。脳神経外科外来

の患者さんの多くは手術を必要としません。手術不要であれば、脳神経外科疾患

であっても総合診療科で対応することは可能です。


その3。その場の状況に応じて最善をつくすのが総合診療である。

山奥の診療所でくも膜下出血疑いの患者さんが搬入されたら針1本でできる腰椎

穿刺で診断せざるを得ません。逆にCT装置のある市中病院で同じ患者さんを診る

のであれば、腰椎穿刺よりも侵襲の少ない頭部CTを行うのは当然です。つまり診

療のセッティングに応じて最善のことを行うべきだ、ということです。

同じことは人的リソースについても言えることです。よく分からない症状や疾患

を専門家に紹介するのは当然のことですが、もし見当外れの専門家に頼んでしま

うと皆が不幸になってしまいます。症状や疾患に応じた適切な専門家に紹介する

ということも総合診療医の大切な能力です。

以上、色々述べました。総合診療医はこうあって欲しいという願望です。そのよ

うな総合診療医に私自身がなるのはもはや不可能ですが、若手医師や研修医の中

に、総合診療医の理想に到達する人が現れて欲しいと思います。

最後になりましたが、読者の皆さん、1年間の御愛読に感謝するとともに御多幸

をお祈りいたします。


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メルマガご愛読の皆さま『NPO法人 キャンサーリボンズ』をご存知でしたか?
では『大阪医療センター リボンズハウス』をご存知ですか? 
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                    ボランティアコーディネーター 
                    藤本 和彰

 2018年3月4日、日本精神科看護技術協会(東京・港区品川)にて、「リボンズ
ハウス・ネットワーク会議」が開催されました。NPO法人キャンサーリボンズ
事務局と各リボンズハウス間の情報共有、そしてパートナー企業の皆様との連携
強化のための「リボンズハウス・ネットワーク会議」も今回で第8回を迎えました。
キャンサーリボンズはいち早く「がん治療やがん患者さんを支える生活支援」を
掲げ、2008年6月に発足しました。又、「がん治療と生活」をつなぐ、具体的な情
報とケア体験を提供する場所「リボンズハウス」は、2018年2月末現在、全国21
ヵ所に開設されています。

■「NPO法人 キャンサーリボンズ」のご紹介
◇治療と生活をつなぎます。
わが国では、男性の2人に1人、女性の3人に1人が、一生涯にがんに罹患する
と言われています。がんは全ての人にとって他人事ではありません。多くのがん
患者さんは、治療だけでなく、治療中および治療後の“生活”に不安や悩みを抱
えています。症状や副作用のケア、食事や栄養、美容面でのケアなど、「治療と
生活」をつなぐ情報が求められています。この現状を受け止め、私たちはがん患
者さんやそのご家族、ご友人の皆様を支援いたします。

◇社会全体で支えあう、がんケアのネットワークを提案します。
“キャンサーリボンズ”という名前には、患者さん、がん医療やヘルスケアに携
わる多くの専門家、がんの早期発見や予防に関する啓発活動に従事する方など全
ての人が活動を通してリボンで結ばれ、つながっていけたら、という想いが込め
られています。すべての人が誰かを支え、誰かに支えられる、そんな、特定の誰
かに負担のかかることのない新しい関係が、よりよい「治療と生活」を実現する
と考えています。

◇6月21日は『がん支えあいの日』です。
キャンサーリボンズでは、6月21日を“社会全体でがんのことを考え、お互いに
支えあう日”として、『がん支えあいの日』としています。がん支えあいの日は、
がん患者さんが自分らしい生活を送るための支援を実行に移す日です。がんに関
わる情報を共有し、ひとりひとりが自分にできることを考え、行動に結びつけて
いけるよう、呼びかけていきます。

◇リボンズハウスの展開
リボンズハウスは、「がん治療と生活」をつなぐ、具体的な情報とケア体験を提
供する場所です。医療者やヘルスケアに携わる多くの専門家の手によるプログラ
ムを通して、患者さんがより自分らしく少しでも快適な生活を送れるよう、サポ
ートしていきます。また、広く地域に開かれたスペースとして多くの人々が情報
を共有し、支えあいを実践できる場になることを目的としています。医療施設、
ショッピングモールなど国内外のさまざまな場所に開設し、各地域の特性を生か
しながら、立地に合ったソフトを展開していきます。

リボンズハウスは現在、全国21ヵ所に開設しています。近畿圏に8ヵ所在り、
大阪府下では、国立病院機構 大阪医療センター、一般財団法人大阪府警察協会
大阪警察病院、公益財団法人田附興風会 北野病院が開設しています。
「大阪医療センター リボンズハウス」は、2009年12月、外来診療棟1階の「患
者情報室」に併設されました。現在は、緊急災害医療棟1階に移転しています。
患者情報室は、同じ病気の先輩患者さんの体験談や、医療図書、インターネット
などを情報源として、患者ご自身やご家族たちで情報を共有したり、その病気に
ついて「生きた情報」を知る・読む・見る・学ぶ広場です。ボランティアがお手
伝いしています。
このリボンズハウスは、従来からがん治療や生活支援にも取り組んでいますが、
更に「がんに特化したリボンズハウス」という機能を加えて、より一層いろんな
方々に「がん治療と生活をつなぐ」情報の提供や、具体的なサポートができるよ
うにと開設しています。詳しくは各ホームページをご覧ください。

・「キャンサーリボンズ」ホームページ
  → http://www.ribbonz.jp/index.htm
・「患者情報室・リボンズハウス」ホームページ
  → http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html

キャンサーリボンズでは「がん治療と生活」をつなぐ、様々なプロジェクトをお
こなっています。人々が集う「RIBBONS HOUSE」(リボンズハウス)
を実践の拠点とし、以下のようなプロジェクトがテーマ別にコンテンツづくりを
進めています。
【キャンサーリボンズのテーマ別プロジェクト】
R:Release      緩:ストレスや苦痛(症状や副作用)を取り除く
I:Information    知:情報を活用する
B:Body       動:身体をほぐす、動かす
B:Beauty      美:ビューティ・ケアで自分らしさをサポートする
O:Orientation    向:気持ちを整え、方向性を定める
N:Nutrition     食:食を愉しみ栄養で身体を養う
S:Sexuality     性:性を大事にする
  ・
H:Home Town    域:地域の健康や美に貢献する
O:Occupation    働:働く、役割を担う
U:Unity       共:気持ちを共有し支えあう
S:Self-realization 己:自分を大切にし、自己実現する
E:Enjoy       楽:楽しむ、表現する
(キャンサーリボンズ ホームページより抜粋)

「RIBBONS HOUSE」、この12文字の一文字1文字に活動の意義が刻ま
れています。キャンサーリボンズは今年6月、設立10周年を迎えます。この節目
の年に、これからNPOとして患者さんにどう寄り添いサポートしていくのかを
改めて考え、共有するために、「患者さんの心を誰が見るのか」を今年のメインテ
ーマにしています。
当院リボンズハウスの2018年度の活動は、これまで培った活動実績を足掛かりに、
この活動が近隣地域をはじめ、広くは地域社会全体につながるよう、イベント、
セミナー等の充実を継続します。
また、患者サロン、タオル帽子・布ぞうり体験教室などにみる、患者さん・ご家
族の皆さまが、おしゃべりしながら楽しさを共有できる交流の場の拡充を目指し
ます。
よりよい「治療と生活」の実現、その実現に向かって、このネットワーク会議で
得た貴重な情報を軸に、各地域のリボンズハウスが担う「利用者ニーズ」を充分
に理解し、今後の活動の拡大・拡充につなげます。そしてその活動が、リボンズ
ハウスの認知度の向上に結び付くようにと考えています。
是非、「大阪医療センター リボンズハウス」にお気軽にお立ち寄りください!
ボランティア一同、心よりお待ちしています。

「患者情報室・リボンズハウス」では、人と情報をつなぐボランティアを募集し
ています!
ボランティアには、利用者お一人おひとりに必要な情報を得ていただくお手伝い
を、お願いしています。資格は問いません。来室された患者さんやご家族の方と
一緒に、病気について本やインターネットを使って調べたり、患者さんのお話し
を聞いていただくだけでもかまいません。
来室者の方が利用しやすく、“ホッとできる空間”を一緒に作ってくださる方、
少し空いた時間でお手伝いをしていただけるなら大歓迎します。

お問合せは、国立病院機構 大阪医療センター
・管理課ボランティア担当   →Tel:06−6942−1331(代表)
・ボランティアホームページ →http://www.onh.go.jp/volunteer/
・患者情報室ホームページ  →http://www.onh.go.jp/jouho/jyohousitu.html

ボランティアを希望される方の、ご連絡をお待ちしています。


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      看 護 の こ こ ろ        
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					 東10階病棟 副看護師長
                        岩本 奈緒

 私の一番好きな桜満開に咲く春が訪れ、寒さで縮こまっていた身体をうーんと
伸ばして、新たな年度を迎える準備に日々励んでいます。
 私は大阪医療センターで14年勤務しており、そのうち12年が内視鏡室の専属看
護師として勤務していました。2年前に東10階病棟と内視鏡室が統合し、病棟看護
と内視鏡看護の両方を経験することができるようになりました。また、昨年2月に
副看護師長に昇任し、看護師という専門職の責任に加え、副看護師長としての緊
張感と責任の重さにも時にはつぶれそうになりながらも、たくさんの方々に支え
ていただきながら乗り越え強くなり、今日も元気に働いています。岩本というと
内視鏡室で働いているイメージが強い方もおられると思います。廊下を歩いてい
ると今まで出会った患者さんやご家族さんから「岩本さん!」とお声をかけてい
ただくことが多く、私を覚えてくださっていることがなにより嬉しく、私の励み
と活力になっています。いつもお声をかけてくださりありがとうございます。
 東10階病棟は消化器内科病棟で、消化管疾患や肝臓疾患の患者さんが多く入院
されます。早期癌粘膜下層剥離術(ESD)やポリープ切除、総胆管結石除去などの
内視鏡治療、ラジオ波焼灼術(RFA)肝動脈塞栓術(TACE)内服療法(ネクサバー
ルやスチバーガー)などの肝臓治療、他放射線治療や化学療法を受けられる患者
さん一人ひとりに応じた最善のケアや技術提供ができるように、病棟スタッフ全
員で積極的に学習しています。内視鏡室と病棟が統合したことで、より継続した
看護を行うことができ、また病棟でも内視鏡室でも顔なじみのスタッフが担当す
ることで患者さんの不安の軽減につながっていることと思います。
 当院では肝臓病教室を2月・4月・6月・8月・10月・12月に、慢性肝炎、肝
硬変、肝臓癌などの慢性肝臓病の患者さん対象に開催しています。医師・看護師
・薬剤師・栄養士・検査技師から病気のこと、治療のこと、日常生活で注意する
こと、栄養のこと、検査のことについて聴くことができます。肝臓病教室の案内
用紙は消化器内科の外来と東10階病棟あり、事前予約制ですので外来主治医にお
申し出していただくか、地域医療連絡室までご連絡下さい。事前予約できなかっ
た場合でも当日参加可能です。慢性肝臓病患者さん対象とありますが、肝臓病で
ない方々にも肝臓病予防という目的で是非ご参加いただきたいと思っています。
 看護師としていろいろな経験をさせていただく中で、患者さんやご家族に寄り
添い、その時々の身体や心の状態に合った最善の看護を提供し、患者さんのQOL
を高め、その人らしさを大切に考え支援していきたいと思います。


ホームページ→http://www.onh.go.jp/kango/kokuritu.html


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          研 修 医 日 記
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                     研修医2年目 野津 翔輝
                                 
 研修医2年目の野津翔輝と申します。研修医生活も残すところ後1か月となり
ました。この2年間の研修医生活を振り返って当院での研修生活について書かせ
ていただきます。
 研修は、必修科20か月(オリエンテーション1か月を含む)と選択科4か月とな
っており、他院の研修と比べると選択科の期間が少なくなっております。特に進
路が決まっている方にとっては無駄が多いように感じられるかもしれませんが、
実際に研修してみると勉強になることが多く、また専門の科に進んでからもコン
サルテーションなどで他科と関わる機会は多いので、研修医のうちに視野を広げ
ておくことは有意義なことなのではないかと思います。私のように研修医になっ
た時点で進路が決まっていないような方にとっても良いカリキュラムだと感じま
した。この2年間で1番勉強になったのは当直だと思います。当直は研修医2年
目と1年目の2人で初期対応を行い、必要に応じて専修医以上の先生に相談する
形になっています。救急隊や患者さんからの電話対応も研修医が行います。かか
りつけの重症患者も多く、検査オーダーのほとんどは研修医で行うなど勉強にな
る部分が多かったです。
 また、立地についてはとてもよく、梅田、難波、天王寺であればすぐに出るこ
とができますし、敷地内に24時まで開いているイズミヤ・ドンキもあるので、生
活で困ることはないと思います。同期は15人と数も多いので、飲みに行ったりす
ることも多く、楽しい研修生活を送ることができました。
 文章ではなかなか書ききれない部分もあるので、当院での研修生活に興味を持
たれた方はぜひ見学に来てみてください。


臨床研修のホームページ→http://www.onh.go.jp/kensyu/index.html


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総編集長:病院長 是恒之宏
編 集 長:副院長 関本貢嗣
     看護部長 伊藤文代 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 ある新聞記事に世界大学ランキング2年連続第一位になったのが、オックスフ
ォード大学であると書いてありました。賢者を生み出すユニークな制度としくみ
があるそうです。賢者といえば、愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶというこ
とわざもあります。愚かな者は最初から自分の誤りを避けるため、他人の経験か
ら学ぶのを好むそうです。賢い者は個人のせまい経験ではなく、多くの人々の経
験を広く集め、客観的な事実として定着した歴史を元にして判断し違いを少なく
しているのでしょうか。見習いたいと思う今日この頃です。


メールマガジンのご感想をお聞かせ下さい。
www-adm@onh.go.jp

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