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メールマガジン「法円坂」No.238 (2021/2/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)



 令和3年2月のメルマガです。節分を過ぎ、寒い中にも少しずつ春の気配が感じら
れる昨今です。しかし、いまだ新型コロナウイルス感染の波が収まらず、皆さん不
安な日々を過ごされていること思います。そんな中、近々始まるワクチン接種に多
くの期待を寄せられていることでしょう。
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   メールマガジン「法円坂」No.238 (2021/2/15)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長  是恒 之宏 です
 ・新任統括診療部長挨拶
 ・大阪医療センター精神科での10年
 ・麻酔科
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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      院 長  是恒 之宏(これつね ゆきひろ) です       
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いよいよ新型コロナウイルスワクチン先行接種始まる

 今週末より「新型コロナウイルスの投与開始初期の重点的調査」に参加協力す
る形で当院ではワクチン先行接種が始まります。全国で100施設20000例の方々を
対象にワクチン接種後の安全性、副反応につき調査するものです。今回使用する
ワクチンはファイザー社製で3週間間隔で2回接種します。報道では重篤な副反応
であるアナフィラキシーが取り上げられ不安に思っておられる方もいると思いま
すが、その頻度は20万回に1回と極めて稀でそのほとんどは接種後30分以内に生
じています。当院でもアレルギー歴のある方は30分、ない方でも15分は接種後会
場で様子観察をすることとしています。極めて稀な副反応の報道に惑わされるこ
となく接種を進めていきたいものです。私も当院の第一号として接種することに
なっています。3月以降、全国の医療従事者、高齢者、持病をお持ちの方、一般
の方と順を追って接種が進められる予定です。できるだけスムーズに混乱なく接
種が進むよう願っております。3月のメルマガでは、私の接種後の経過について
また報告します。
 最近、新規患者も減少してきており、またワクチンは「希望の光」ではありま
すが、まだまだ予断を許さない状況です。個人個人が感染しない、感染させない
気持ちをしっかり持って3密を避ける、を継続いただくようお願いします。


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          新任統括診療部長挨拶
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                       統括診療部長  渋谷博美

 平素より地域医療連携を通じて、大変お世話になっています。令和3年1月1日付
で国立病院機構大阪医療センター 統括診療部長を拝命いたしました渋谷博美です。
麻酔科専門医です。当院の麻酔科は、手術に来られる患者さんが安全に手術を終え
て快適に目覚める麻酔を心掛けております。また、昨年12月末までの約4年間は、
職員研修部部長をさせていただいておりました。初期研修医が臨床研修を修了する
までの2年間で、厚生労働省が定めている臨床研修の基本理念に基づいた研修がで
きるようサポートしてまいりました。加えて研修医には、医学知識や手技を取得す
るだけでなく、患者さんの話に耳を傾けるやさしい医師になってほしいと伝えてき
ました。
 当院では女性医師が医師全体の30%弱おります。私は、仕事を続けることのすば
らしさ、大切さを感じ、今まで多くの女性医師に話してきました。趣味はゴルフで
す。しかしあまり上手くはないです。ゴルフ歴は長いですが、途中で何度も挫折し
ては中断しました。3人の子供の子育てのせいにしたこともありました。続けるこ
との大切さをゴルフからも学びました。私は、笑顔で人と話すのが好きです。そし
てひとの笑顔を見るのが好きです。これからも多くの方と多くの言葉を交わし、今
以上に息の合ったチーム医療を目指していきたいと思っております。
 大阪医療センターでは、各診療科と常に情報共有しシームレスな医療を行ってお
ります。そして、質の高い医療を提供し、地域の皆さんの健康を支援することによ
り信頼される病院を目指しております。
 統括診療部長として、大阪医療センターと地域の医療施設の連携を益々強化し、
満足していただけるよう、努力する所存でございます。何卒よろしくお願い申し上
げます。
                         

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        大阪医療センター精神科での10年    
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                        精神科 医師 山路國弘

 私は、2011年4月1日、大阪医療センター精神科に赴任しました。
 精神神経学雑誌 第114巻第12号(2012)の『わが国における精神科医・精神科
医療の実態把握に関する調査結果(その2)』によると、2006年8月31日時点で、
精神科医の勤務先の内訳は、大学病院14.3%、総合病院精神科13.0%、精神科病
院49.3%、精神科診療所15.5%、その他5.8%、非従事2.1%という結果でした。
さらに、調査期間(2006年8月31日〜2009年3月31日)中に総合病院精神科に勤
務する医師は16.0%減少した一方で、精神科診療所に勤務する医師は20.0%増加
しました。すなわち、精神科医の約半数は精神科病院に勤務し、総合病院精神科
で勤務する医師は減少傾向だったのです。そのため10年前、私の赴任先は何処か
の精神科病院だと思っていました。
 しかし、2011年2月だったと思いますが、大阪医療センターへの赴任が決まり
ました。
 総合病院における精神科の役割は、他の診療科と関わり、包括的医療を推進す
る立場から主に身体疾患と精神障害を併発した患者について治療とケアを行う
“コンサルテーション・リエゾン精神医学”を実践することです。
 2011年度の各診療科からのリエゾン依頼数は、488例でした。その後も年間400
例以上の依頼がありました。
 精神科病棟は、2015年10月1日に、精神科身体合併症病棟として4床で運用が開
始され、2020年10月31日で5年1か月が経過しました。この間に精神科に入院し
た症例は124例で、そのうち88例は自殺企図による入院でした。
 精神科スタッフは3名体制ですが、2017年度の半ばに実質的に2名体制になり、
各診療科からの依頼を制限せざるを得なくなりました。リエゾン依頼数は、2017
年度316例、2018年度108例と減少しました。
 しかし、2019年度に現科長が赴任され、その指導の下、精神科リエゾンチーム
を立ち上げました。そのため、リエゾン依頼数が2019年度には328例、2020年度
も2月10日の時点で306例と300例を超える状況となっています。
 当院精神科に赴任してからの10年を振り返ると、前半の5年間は無床総合病院
精神科としてできるだけの貢献をしてきましたが、後半の5年間は、精神科身体
合併症病棟を運営し、精神科リエゾンチームとして各診療科の依頼に対応して、
より目に見える形で大阪医療センターに貢献できたと自負しております。


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               麻酔科    
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                        麻酔科 科長 渋谷博美

 大阪医療センターは、日本麻酔科学会認定病院です。
 現在、当院の麻酔科は、常勤医12名(うち10名が麻酔専門医)と麻酔専門医に
なるための研修を受けている専攻医6名そして医科麻酔研修を受けている歯科医
が1名の合計19名が臨床麻酔に携わっています。
 医学の進歩は目まぐるしく、手術は大きく開けてしっかり見るから小さく開け
てしっかり見るに変わってきました。麻酔薬も手術侵襲や手術時間に合わせて
調整しやすくなりました。ひとりひとり痛みに対するからだの反応は異なります。
麻酔科医は、痛みを感じることなく麻酔から速やかに覚醒していただけるように、
ひとりひとりに適した麻酔法を選択しています。術中術後の鎮痛方法として、手
術創を中心に帯状に鎮痛が得られる硬膜外麻酔や静脈からの鎮痛薬全身投与のほ
かに、超音波エコーガイド下に手術創を支配している神経をターゲットにして局
所麻酔を投与する末梢神経ブロックなどが行われています。
 麻酔科の役割は、手術中の麻酔だけではありません。手術申し込みがされたそ
のときから、麻酔科医の仕事が始まります。術前麻酔科外来にて心疾患や脳血管
疾患、糖尿病、高血圧など合併症のある方には、その状態や程度を把握し、とき
には複数の診療科と情報共有して、安全な麻酔をするための準備をします。また、
不安なく手術室に来ていただけるように、麻酔についてわかりやすく説明をさせ
ていただいています。
 手術中、麻酔科医は分刻みで血圧や心拍数、酸素濃度、体温など多くのモニタ
ーを確認し、常に術者とコミュニケーションをとりながら、手術が安全に施行で
きるように麻酔をしています。全身麻酔管理が必要とされる脳血管内手術も増加
しており、麻酔科医は手術室だけでなく、血管造影室での麻酔も行っています。
 麻酔科医は患者さんとじっくりお話しする機会は少ないですが、手術中は患者
さんの心電図や血圧のモニター音としっかりコミュニケーションをとっています。
安心して大阪医療センターで手術を受けてください。

                        
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           看 護 の こ こ ろ        
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                    ICU 副看護師長 松井 紀世美

 立春の候、いかがお過ごしでしょうか。年が明け、早いもので2か月が経ちまし
た。大阪市に2度目の緊急事態宣言が発令され、不要不急の外出・移動の自粛など
生活様式が制限される中で、よりよい日常について考えさせられる日々が続いて
いることと思います。私は広島県瀬戸内海側の温暖な気候の港町で育ち、雪を見
たことや雪遊びをしたことがあまりありませんでした。大阪でもあまり雪を見る
ことがありませんが、つい先日今年の初雪を見ることができ、寒いはずなのにと
ても嬉しくて心が温かくなりました。コロナ禍の中ではありますが、そんな季節
の移り変わりに心を躍らせながら毎日を送っています。
 私は看護師になって12年目となり、11年間手術室で勤務した後、昨年副看護師
長としてICUに配属になりました。新人看護師の頃から手術室で長年過ごし、看護
技術、看護観、後輩指導、看護管理などすべてを手術室で培ってきました。実の
ところ、大阪医療センターに入職する際、手術室ではなく救急医療や集中治療に
携わる病棟を希望していました。配属先の決定通知を見た瞬間、全く想像をして
いなかった手術室という文字に驚きと戸惑いの気持ちが沸き起こり、同時に広島
から出てきたのに帰れない、やるしかない!と奮起していました。それから11年、
私が手術室で看護師を続けることができたのは、年間6千件以上もの手術に立ち
会う中で、患者さんとの数えきれないエピソードがあるからです。
 ある患者Aさんとの関わりをご紹介したいと思います。Aさんは膀胱癌の再発を
繰り返し、その都度癌の部分を取り除く手術をしていましたが、ついに膀胱全摘
術・回腸導管(新たに尿を出すための排出口を造設する)という手術を行うこと
になりました。Aさんとは何度か面識がありましたが、膀胱全摘術の際に受け持ち
となったため手術前訪問に伺い初めてたくさんのお話をさせていただきました。
そこで、Aさんは再発を繰り返していたからそれから解放されることはありがたい
けれども、結局膀胱をとらないといけなくなったことはとてもショックです。
だけど孫と過ごす時間が生きがいなのでもっと長生きしたいと、闘病や家族、死
生観についてたくさん話してくださいました。手術前日であったその日の夜は、
Aさんとの関わりが心に残り言葉に思いを馳せ眠りにつきました。当時看護師3年
目だった私は、手技を覚え安全に手術介助を終わることを目標に必死になってい
ました。Aさんとの関わりが、患者を知り・同じ目線に立ち・家族のように大切
に思う心をもつ、私の看護を考えるターニングポイントとなりました。手術を受
ける患者さんからはよく「まな板の鯉」という言葉を聞きます。私たちはその言
葉の裏にある思いを受け止め、病気や治療だけでなく生活を考え支えたいと心か
ら願い、日々看護を行っており、また患者さんからの言葉に私たちの心も支えら
れています。現在は希望していた集中治療に携わることができ、手術室を経験し
た後に異動したことにとても意味があったと思います。
  ICUでは集中治療を必要とし意思表示のできない患者さんが多数おられます。
私の中の看護のこころを忘れず、今後も患者さんの声を聴ける看護師を続けてい
きたいと思います。
  寒さまだ去りやらぬ日々が続いておりますので、みなさまどうかご自愛くださ
い。
                         

ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html


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          研 修 医 日 記
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                       初期研修医 2年 西窪 英之

 この文章がいつ掲載されるのか未定ですが、コロナウイルスの感染が広がり、医
学生の方々も大変な思いをされている頃でしょうか。

 このページを見てくださっている方は、当院での勤務を検討されている方である
と思いますので、簡単ではありますが当院の研修を約2年経験した感想を記します。
マッチングの参考になりましたら幸いです。

 私がこの病院に応募した理由としては、ある程度幅広い症例を経験でき、かつ、
自己にて勉強できる時間を確保できる忙しさであったことが理由です。当初はハイ
パー系といわれる病院にて、数を経験することで様々な知識や手技を身に着けてい
くことも考えたのですが、興味をもった分野について、深く掘り下げていく時間が
欲しかったために当院を選びました。結論からいいますと、この病院で研修できて
よかったというのが素直な感想です。勤務として忙しい科ももちろんあり、日によ
っては自分の時間をとれないことももちろんありますが、心身共に参ってしまうほ
ど仕事に追われることはありませんでした。上級医の方々や研修部の方々が優しく、
2年で壊れてしまわないよう気を使ってくださっていたからこそだと思います。あ
る程度マイペースに仕事をするのが好きで、働き始めることに不安を抱いている方
にこそおすすめしたい病院です。勿論、バリバリと仕事をこなして、早く一人前に
なるのも格好いいですが、ある程度の気持ちの余裕をもって、これから働いていく
上で、どのようなスキルが必要となってくるかを早めに考えたいという方にはこの
病院は非常にあっているのではないかと思います。一つだけ欠点を上げるとすれば、
当院は膠原病内科がないため、内科に進むにはレジデントの際に他院を回らなけれ
ばならないということがありますが、基本的に2年基幹病院・1年その他の病院とな
るので、初期研修医の間に経験できないといくことくらいかなと思います。非常に
ざっくりとした印象のみとなってしまい、誠に申し訳ないのですが、研修の様子に
ついては他の研修医が書いてくれているので、そちらを参考にしていただければあ
りがたいです。

 もし、これらの研修医日記をよんで興味を持たれた方はぜひ当院に見学にいらし
てください。コロナウイルスの関係で実習も大変だと思いますが、ぜひ頑張って
ください。
                        

臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html


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総編集長:病院長 是恒之宏
編 集 長:副院長 三田英治 平尾素宏
     看護部長 西本京子 
編   集:百崎実花
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 たまには新型コロナウイルス感染のことは忘れて、来月は桃の節句の話などで
盛り上がりたいものです。また、春とは名のみのまだ寒さ厳しいこの時節、皆様
お元気にお過ごしください。

408-osaka@mail.hosp.go.jp

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