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メールマガジン「法円坂」No.264 (2023/4/17)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)




 今年は桜の開花が例年よりも早かったですが、私は早朝まだ人出が少ない時間
帯に大阪城のお堀の桜をマスクなしで満喫しました。皆さんは、いかがでしたか
?造幣局の通り抜けも終わり、もうすぐ新緑があふれるゴールデンウイークです
ね。では、今年度もメルマガでお楽しみください。
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   メールマガジン「法円坂」No.264 (2023/4/17)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長  松村 泰志
 ・呼吸器内科科長  就任のご挨拶
 ・次の人のことを考える 
 ・国病で事務職として働く4
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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        院 長  松村 泰志  令和5年度の新体制と目標
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 新年度が始まりましたので、今回の記事では、大阪医療センターの今年度に新
しくなった体制や今年度の目標についてご紹介したいと思います。
 昨年度は3名の重要な役職の先生が定年退職され、新しい先生に交代となりま
した。
 臨床研究センター長には、長らく白阪琢磨先生に担当して頂いておりましたが、
金村米博先生に交代となりました。白阪先生は特別顧問として、HIV感染症診療
等について引き続きご指導を頂きます。金村先生は、これまで先進医療研究開発
部の部長として大変素晴らしい研究成果を挙げてこられました。金村先生が作成
されたiPS細胞由来神経前駆細胞を慶應義塾大学病院にて脊髄損傷の患者さんに
植える臨床研究が実施され、大きく報道されました。この治療を確立させていく
ことに加えて、この細胞を脳梗塞患者にも適用して機能回復を促すことを目指し
た研究開発も進めています。それ以外でも、当院は、脳腫瘍の遺伝子診断のセン
ターとなっており、全国の病院の脳神経外科から脳腫瘍のサンプルが送られてき
て、これの遺伝子解析をしてお返ししています。この領域のゲノム医療を確立さ
せていく予定です。また、大阪商工会議所と共同して、コメディカル職員が参加
する形で医療現場のニーズを企業に伝え、医療現場に役立つ商品を開発してもら
うことを目指したBi-AMPSと名付けた事業を開始しています。当院では治験を支
援する体制は整備できているのですが、各診療科が主導して行う臨床研究の支援
を強化し、よりレベルの高い臨床研究が当院から発信できるように体制を整備し
ていく予定です。
 呼吸器内科科長の小河原先生の交代で、新しく南誠剛先生に科長に就任頂きま
した。小河原先生は大学医局からではなく、近畿中央呼吸器センターから来て頂
いた経緯があり、他の診療科のように若手の医師が大学から派遣される状況にな
く、スタッフ不足で苦労されていました。そこで、大阪大学の呼吸器・免疫内科
学教室に、診療科長になって頂く医師の派遣をお願いしておりましたところ、そ
の願いが叶い、南先生に来て頂けることとなりました。更に、二見真史先生、東
浩志先生にも来て頂き、年度途中からもう一人来て頂ける予定になっています。
今年度から呼吸器内科の人員体制が充実しましたので、呼吸器内科領域において
も活発に診療していただけるものと楽しみにしています。
 小児科では、科長が寺田志津子先生から岡田陽子先生に交代となりました。小
児科は、これまでも大阪大学の小児科から医師を派遣して頂いていましたので、
科長のみの交代です。小児科には多くの専門領域があります。寺田先生は小児神
経、発達障害のご専門でしたが、岡田先生は小児循環器のご専門です。
 今年度から2つの科の診療科名の変更をしました。これまでの脳卒中内科を脳
神経内科と科名を変更しました。脳血管障害に加え、小川拓也先生に新たに加わ
って頂き、神経内科疾患も診療していきます。
 糖尿病内科も糖尿病・内分泌内科に科名を変更しました。糖尿病内科では、こ
れまでも内部から紹介で内分泌疾患も診ておりましたが、スタッフを増やし、外
からも内分泌疾患の患者の紹介を受ける体制としました。
 総合診療科では、診断がついていない患者さんの診断をする役割、1次・2次救
急の患者さんを受入れるER部門としての役割があります。ER部門は地域からのニ
ーズが高く、日々多くの患者さんが来られますが、その専門医は極めて少ない状
況でした。この度、国立国際医療研究センターのER部門を担っておられた閔俊泓
先生に新たに加わって頂きました。当院のER部門が強化されると期待しています。
 がん診療では、それぞれの診療科での手術治療だけでは十分ではありません。
化学療法、放射線治療に加え、完治できない患者さんに対しては、つらい症状を
コントロールする緩和ケアも重要です。また、生活上の相談や心理的な負担に対
し専門家が相談を受ける体制が求められています。当院は、こうした医療ニーズ
に応える体制を備えていますが、化学療法を要する患者さんが増え、緩和ケアや
がん相談に対するニーズも増えています。昨年度までコロナ対応に人手がとられ
て余裕のない状態でしたが、今年度は、がん診療の体制強化を図っていきたいと
考えています。
 同様に、内視鏡センターも、そもそも部屋が狭いこと、専従の看護師が配置で
きていなかったことなどで、医療ニーズがあるにも関わらず十分に応えきれてい
ない問題がありました。今年度は、呼吸器内科が気管支鏡検査を実施する件数が
増えることも予想され、内視鏡センターの充実を図らなければなりません。残念
ながら、部屋を拡大することはできませんので、専従の看護師を配置し、部屋を
効率的に使うよう運用を工夫することで、内視鏡センターの充実を図りたいと考
えています。
 入院患者さんで透析が必要な患者さんには透析室で透析をしています。現在、
月、水、金の枠で透析を実施していますが、枠がいっぱいの状態が続いています。
枠がいっぱいになると、救急で透析が必要な患者さん等で受け入れ要請があって
も断らざるを得ない状況となります。そこで、火、木、土の枠でも透析ができる
ように体制を組みたいと考えています。土曜勤務が常態化することになりますの
で、腎臓内科の医師、臨床工学技士の増強が必要ですが、大学から何とか医師を
派遣して頂ける予定です。
 医師の働き方改革が来年度から本番を迎えることとなり、今年度がその準備の
ための最終年度となります。この中でタスクシフトが重要な鍵を握るのですが、
実際に医師のタスクを他の職種にしてもらうためには、そのための体制を整える
必要があります。その一つとして、看護師にタスクシフトするために、特定行為
ができる看護師を増やす必要があります。そのためには、看護師は特定行為研修
を受けなければならないのですが、自院でその研修が受けられると、働きながら
研修を受けることができます。当院でも昨年度から準備し、申請しておりました
が、無事特定行為研修の指定研修機関に認定されましたので、今年度から研修を
始めます。研修者を公募しましたところ6名の応募があり、順調な滑り出しです。
 働き方改革を踏まえ、残業時間のコントロールが、これまで以上に厳格にする
必要があります。これまで月毎に紙で残業時間を提出していましたので、上司が
部下の時間外勤務の状況を把握しづらかったのですが、システムを導入してリア
ルタイムに近い形で把握可能とすることで、きめ細かく部下の残業時間を確認し、
残業が著しく超過しないよう勤務割を調整する運用を定着させたいと考えていま
す。この部分にシステムを導入することで、給与計算を効率化させ、事務の効率
化を図ることも狙いとしてあります。世間では人工知能やDXで時代が変わると大
騒ぎになっていますが、まずは当たり前のシステム化から始める必要があります。
 以上のとおり、大阪医療センターでは今年度も新たな目標を掲げ、がんばって
いきますので、皆さんからの応援、ご指導をよろしくお願いします。

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              呼吸器内科科長  就任のご挨拶
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                                                      呼吸器内科科長 
                                                        南 誠剛
                                                    
 2023年4月から呼吸器内科 科長として赴任してまいりました南 誠剛です。簡
単に自己紹介をさせていただきます。1999年(平成11年)に大阪大学医学部を卒
業して、大阪大学第3内科に入局しました。卒後1年間は阪大病院、2~3年目は大
阪警察病院内科にて初期研修を行いました。卒後4~5年目は、国立療養所 近畿
中央胸部疾患センター(現NHO近畿中央呼吸器センター)内科レジデントとして、
呼吸器の専門研修に従事しました。この時期に、前任の小河原光正先生にはご指
導をいただき、また安藤性實先生とは一緒にレジデント研修を送った仲になりま
す。その後、4年間の大学院生と学位取得を経て、2008年から15年間、大阪警察
病院 呼吸器内科で勤務しました。前任地では、肺がん薬物療法の経験を多く積
ませていただき、主たる診療分野ではあります。しかしながら、肺がん診療のみ
に特化することはなく、気管支喘息、COPD、間質性肺炎などの各種呼吸器疾患に
も対応してきました。2019年から4年間、呼吸器内科部長(兼 外来化学療法セン
ター長)も拝命しました。
 このたび、小河原光正先生の御退任を受けまして、私に後任人事が回ってきま
した。阪大医局からの初めての派遣ですので、不安もありましたが、皆様には温
かく迎えていただきまして、ありがとうございます。また私とともに、二見真史
先生と東浩志先生も一緒に赴任してくれて、安藤性實先生も残留していただき、
心強いメンバーに恵まれました。この病院規模で、たった4人だけで呼吸器内科
を展開していくというのは、存亡のかかるところではあります。過度な負担のか
からないように心掛けながらも、いわゆる‘呼吸器内科’診療を提供できるよう
に体制を整えてまいります。
 職員の皆様には、日頃から何かと御協力・御支援を頂きましてありがとうござ
います。今後ともよろしくお願いします。

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               次の人のことを考える
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                             看護部長 
                               西本 京子

 令和5年度が始まりました。新型コロナウイルス感染拡大でここ3年、入職式や
入学式が簡素化されていましたが、今年はコロナ前とほぼ同規模での開催となり
ました。ただ、当院では免疫機能が落ちている方が多く入院されているため、患
者さんを守る、医療体制を維持する目的で「病院内でのマスク着用」をお願いし
ております。コロナ前に完全に戻るのは、もう少しの我慢かと考えております。
 さて、私は看護師としてのスタートを切ったのが、ここ大阪医療センターです。
当時は、国立大阪病院として700床ある病院でした。入職2年目に5階建ての東西
病棟、4階建ての中病棟、母子医療センターから、現在の12階建ての病院へ引っ
越しました。当時私は手術室勤務で、段ボールに荷造りし、自分たちで運び出せ
るものは台車で運んだ記憶があります。その際、引っ越し業者の方から、「看護
婦やめたら、うちで雇うよ!」と言われたことを覚えています。あの頃は、若く
体力もあり身軽に働く優秀な作業員だったかと思います。今は、昔の病棟を知っ
ている人も少なくなりちょっと寂しさを感じます。
 前置きが長くなりましたが、今日は私が今まで頑張ったなと思うことお話しま
す。それは、中学校、高校で取り組んだバレーボールです。当時は、スポ根(ス
ポーツと根性の合成語)アニメが全盛期で、アニメの影響を受けて始めた気がし
ます。私は身長が154cmとバレーボールをするには小柄なので、ポジションはア
タッカーではなくセッターでした。ご存じの方も多いかと思いますが、バレーボ
ールは、自分のコート内で3回違う人がボールに触り相手コートに返す競技です。
ボールが床に着いたら負けで、相手コートにボールを入れたチームに得点が入り
ます。この競技の特徴を一言で言えば「次の人のことを考える」競技だと私は思
います。次の人とは、相手のコートから打ち込まれたボールをレシーブするので
すが、単にボールを床に着かないようにするだけではなく、2回目にボールを触
る人がプレイしやすいようにレシーブすることが大切です。そして、2回目の人
は、味方の人が相手コートに攻撃(アタック)しやすいボールを上げます。そし
て、3回目に触る人は、相手チームがレシーブできないように打ち込みます。サ
ッカーや野球のように対戦相手同士が接触するプレイは無く一つのボールをいか
に6人でより良い形にして相手コートに打つかです。私の役割であるセッターは、
2回目にボールを触ることが多く、いかにアタッカーが打ちやすいボールを上げ
るかを考えてやっていました。アタッカーにより好きな高さが違うことを把握し
て、打ちやすいところにトスをすることを目指して日夜努力していました。自分
自身で攻撃はしないのですが、アタッカーが決めてくれた時には、自分が決めた
くらいの高揚感があり、自分がスポ根の主人公のような気分で、がむしゃらに頑
張っていたかと思います。この経験が、看護師として長く働くことができている
のではと思います。「次の人のことを考える」働く上でとても大切なことだと思
う今日この頃です。
 今は、体のあちこちがすぐに痛くなり思うように動くことはできませんが、体
力をできるだけ維持しながら、無心で取り組むことができる「何か」を見つけた
いと思います。

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                 国病で事務職として働く4
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                             事務部長 
                               田中 英之

 先月は、令和4年4月1日で大阪医療センターに採用された事務職員3名から
1年間働いた感想をお届けしました。今月は、大阪医療センターで採用された後、
現在、転勤先で頑張っている若手職員からのメッセージです。
 
渡部 加与(国立循環器病研究センター 契約第二係長)

 ※ 平成31年4月1日に大阪医療センターで採用となり、令和4年7月1日に国立
   循環器病研究センター契約第二係長に昇任しました。

       〝これまで経験した業務、エピソードは?〟

 採用後、給与係に配属され、職員の給与に関わる業務を担当しました。定めら
れた規則に基づいて基本給を算出するだけでなく、通勤、住居、扶養などの各手
当の認定や支給に関わる業務を担当しました。「支給ミスはできない」というプ
レッシャーを感じながらも、上司や先輩に教わりながら業務を進めていく中で、
自然と機構のルールや社会生活で欠かせない保険や税金などの知識を習得できま
した。
 入職4年目には、国立循環器病研究センターへ異動し、契約係長に昇任。診療
や研究に必要な薬や材料、高額な医療や研究機器、さらに運営に必要な物品や業
務など、計画に従って調達を行っています。健全な病院経営のために欠かせない
業務に携わりながら、よりよい病院経営が実現できるように積極的に他職種や契
約業者と日々コミュニケーションを図り業務に励んでいます。昇任後は、特に多
くの場面でコミュニケーション能力や行動力が求められ、不安やプレッシャーを
感じることがありましたが、上司や先輩、他職種の方々に支えられながら、大き
く成長することができました。国病には、挑戦・成長できる環境と風土があると
思います。

          〝プライベートの過ごし方は?〟
 
 業務が落ち着く時期は、2~3日年次有給休暇を取得して温泉巡りや旅行、趣
味生活を満喫し、また定時に帰れる日には、友人や同僚と美味しいごはんに食べ
に行き、リフレッシュしています。仕事に対して意欲的に取り組むためにも、オ
ンとオフのメリハリをつけるように心がけています。

          〝就活生へ応援メッセージ〟

 就職活動中は、何かと不安や迷い、また焦りがあるかもしれませんが、ぜひ色
々な経験を一つ一つ大切にし、「頑張ってよかった」と思える就職活動ができる
ことを、心から祈念しております。

山川 翔(国立病院機構近畿グループ 一般職員/医療情報係)

 ※ 平成31年4月1日に大阪医療センターで採用となり、令和4年4月1日に国立
   病院機構近畿グループに異動(転勤)となりました。現在、医療情報係で
   一般職員として勤務しています。

        〝ええやん!!国立病院機構 事務職員〟

 今月は、国立病院機構大阪医療センターで採用され、現在は転勤したのち近畿
グループ事務職員として働く私より、当機構事務職員の「ええところ」と、転勤
して感じた「ええところ」をお伝えします。
 また、就職活動中のみなさまは、私のメルマガきっかけに国立病院機構事務職
員に興味が沸いた等、好評していただけると、すこぶる喜びます!是非、宜しく
お願いします。
 それでは早速、当機構の「ええところ」についてお伝えしていきます。
 1つ目、公務員試験を受けなくても国家公務員の給与形態に準拠した待遇(安
定した収入や福利厚生)を受けられること。
 2つ目は基本的に土曜・日曜・祝日休みでありながら、比較的有給休暇も取り
やすいので、仕事以外の時間を多く確保できること。
 3つ目に、私たちの仕事は医療職者の働きやすい環境を提供することが主な仕
事なので、一般的には知れない医療職の方々の質の高い医療提供の背景を知るこ
とができること。
 他にもありますが、詳しい内容はHPや就職説明会等を通じて、より深く知っ
てもらえればと思います。
 それから、転勤して感じた「ええところ」は、どの職場も風通しが良いところ。
また、確立された組織風土があるので長く働きやすい環境作りがされていること
です。転勤を避けて通れない職種ではありますが、私は転勤も大きなメリットか
なと感じています。様々な職種の方と接する機会が多いので、自身に新しい価値
観が加わることや、転勤をすることで、当機構の全体的な業務の流れが理解しや
すくなると思います。また、現在は近畿グループ内にある20病院の運営や業務
を多方面からサポートする職場で働いていますが、転勤前後では業務も異なるた
め、良い刺激にもなっています。
 ここまで国立病院機構事務職員のええところをお伝えしましたが、就職活動中
のみなさまは、これからたくさんの人から様々な意見を聞いたり、ご自身で企業
を調べたりすると思います。その際に、このメルマガを思い出していただき多職
種との比較や参考になれば幸いです。(エントリー待ってるで~!)

山岡 拓真(国立病院機構本部 一般職員/調達係)

 ※ 令和3年4月1日に大阪医療センターで採用となり、令和4年4月1日に国立
   病院機構本部に異動(転勤)となりました。現在、調達係で一般職員と
   して勤務しています。

           〝キャリアステップについて〟

 国立病院機構の魅力の1つとして「充実したキャリアステップ」が挙げられま
す。キャリアアップを目指しているのであれば、さまざまな研修への参加や採用
後数年で係長任用候補者選考への挑戦が可能となっています。また国立病院機構
本部(以下「本部」と称する)や厚生労働省との人事交流も盛んに行われており
ます。もちろん個人の意向や家庭事情は考慮していただけますのでご安心を。
 わたしは採用後1年間を大阪医療センターで勤務した後、さまざまな仕事を経
験し、キャリアを積みたいと考え、本部への異動を決意しました。本部は全140
病院における経営分析を行い、運営を統括する役割があります。現在の調達課と
いう部署では、全国の物品調達や価格交渉を行っていますが、国立病院機構が日
本最大級の病院グループとあって、取り扱う金額の大きさや責任の重さを感じま
す。それでも各病院の経営に直接貢献できる部署ですので、日々大きなやりがい
を感じています。
 また本部には全国の病院や本省等の幅広い職員が多数在籍しているため、多く
のノウハウを吸収することができ、刺激にあふれた環境なので、本部への異動は
人生を大きく変えてくれると予感しています。
 以上のとおり、自らが選択してキャリア形成できるうえ、業績評価制度や休暇
制度が充実しています。魅力ある職場だと思いますので、ぜひ就職先選びの1つ
として考えていただけますと幸いです。

 如何でしたか? 少しばかり国病の雰囲気が伝わりましたか? 
 渡部さん、山川さん、山岡さんの3人と一緒に仕事をさせて頂きましたが、皆
さん非常に優秀な職員で、優秀だからこそもうしばらく間は私の側においておき
たかったのですが、経験した事は財産になると考え、それぞれの勤務場所へ送り
出しました。メッセージから活躍している姿を思い描くことができ、送り出して
良かったと思っています。

✓ 次回(5月)は、国病の採用選考にエントリーし、Webテスト、1次面接、
    最終面接と進んで行く中で「就職先を国病にして良いの?」と不安な気持
    ちになられる方に向けて「国病のここがウリ!」を紹介する予定にしてい
  ます。
 
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            看 護 の こ こ ろ        
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                                     救命センター 
                                石橋 文
  
 春の日差しが心地よく、各地から花の便りが聞こえてくる今日この頃、皆様い
かがお過ごしでしょうか。今年はコロナ禍以降4年ぶりに規制のないお花見が行
えることとなり皆様もお花見を楽しんでおられることかと思います。新年度に入
り、病院でも多くの新しい仲間を迎え新しい風が吹いております。
 私は看護師になり25年以上の月日が経ちました。現在は救急センターで副看
護師長として日々奮闘しております。看護師人生の3分の2は救命救急センター
に勤務しながら3人の子どもを出産し育児休業を取得し復帰しました。子どもが
小さい頃は育児と家事と仕事で戦争のような毎日でした。そのような日々の中、
勤務のため病棟につくとどこかほっとした気持ちになり仕事に臨んでいました。
大変な毎日でしたが、仕事を辞めようと思ったことは一度もありません。
 救命センターでは生命の危機にある患者さんが搬送されてきます。多くの患者
さんが人工呼吸器など様々な生命維持装置が装着されており意思の疎通を図るこ
とができません。「看護」という漢字は字のごとく手と目で見て護る(まもる)
と言われています。私たちは患者さんの肌に触れて体温や振動を感じ触診をし、
身体を目でみて、呼吸や心臓の音など耳で聞くなど5感使って観察し患者さんが
発することができない苦痛や訴え、異常に気付いてあげることが非常に大切な役
割です。重症な患者さんの生命維持装置がひとつずつ外れ、点滴の数が減り、意
思の疎通が図れるようになり、言葉を発し、回復する過程を見ることができたと
きの喜びは計り知れません。一般病棟移動した後に元気になった患者さんが会い
にきてくれることもあります。ほとんど患者さんは救命センターで生死をさまよ
っていた時のことは覚えていませんが元気な姿をみて、人間の生命の強さを感じ
ます。しかし時には患者さんの死に直面することもあります。患者さんの死は何
年経験を積んでも辛く悲しい事ですが、患者さんの人生最期の旅立ちの瞬間に立
ち会える事は非常に貴重な体験です。その瞬間を少しでも患者さんや家族にとっ
て大切な時間となるように努めることも看護師にとって大切な役割です。このよ
うな貴重な経験ができる看護師という仕事は私にとってかけがえのないものであ
り誇りでもあります。
 長女が今看護師を目指して勉強に励んでいます。小さいころは夜勤や残業でい
ない日も多くさみしい思いをさせてきました。忙しい毎日の中、十分に遊んだり、
勉強をみてあげる事もできなかったと思います。娘が看護師を目指す事は喜びと
ともにちゃんと務めることができるのか心配でもあります。娘にとっても看護師
という仕事が誇りあるものなってくれることを願い応援しています。
                                                        
ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html

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             研 修 医 日 記        
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                               研修医2年目 
                                岡 晃平

  この4月で若輩である私も研修医2年目となりました。新たに1年目の研修医の
方も入職し、5月からは彼らとともに当直や病棟業務を行うのかと思うと楽しみ
と緊張が入り交じった日々を過ごしております。
 今回は、入職したての頃の自分の思い出について書かせて頂こうと思います。
初めての当直に入ったときは、緊張のあまり当直の2日前からやけに救急車のサ
イレンがうるさく感じました。当直では1年目は主に採血やルート確保、心電図
検査などの手技を行うのですが、洗浄室でフルPPEで採血を行ったことなどもち
ろんなく、清潔手袋では全く血管が触れず、血液培養の消毒方法も曖昧で、手伝
って頂いた時間外当直の先生の「できれば鼠径刺すときAじゃなくてV刺して」の
声も意味不明であり、完全にパニックになってしまいました。結局、自分ではル
ート確保も鼠径穿刺も行えず、ほとんど時間外当直の先生にして頂き、自分の無
力感に打ちひしがれました。
 恐らく、研修医に限らず、医療従事者が初めての仕事を行う際はとても緊張す
ると思いますし、いくら先輩が優しく声をかけてくれてもパニックになってしま
うこともあるかと思います。(自分は今でも初めての手技を行う際は緊張で手袋
の中がびっしょりになります)1年目の方ができるだけ不安無く成長していける
ように、僕自身も努力していきますので、みなさんも優しく、時に厳しく指導し
て頂ければ幸いです。
 院内の皆様、これから1年間何卒よろしくお願い申し上げます。
                              
臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html

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総編集長:院長 松村 泰志
編 集 長:副院長 三田英治 平尾素宏
     看護部長 西本京子 
編   集:池永祐子
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 大勢の新しい職員を迎えました。新年度は、フレッシュマンに会うだけで、元
気が出ます。コロナと共生しながら、日常を少しずつ取り戻していきたいと思い
ます。では、また5月のメルマガでお会いしましょう。

408-osaka@mail.hosp.go.jp


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