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メールマガジン「法円坂」No.266 (2023/6/16)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)




 今年は、早くも梅雨入りしました。雨はやっぱり憂鬱ですが、視線を変えると
院内や難波の宮跡の樹木は青々と瑞々しいです。気分転換には、ちょっと目線を
変えることも大切ですね。今月のメルマガをお楽しみください。
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   メールマガジン「法円坂」No.266 (2023/6/16)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院 長  松村 泰志
 ・総合診療内科  就任のご挨拶
 ・移りゆく景色と変わらない思い 
 ・国病で事務職として働く6
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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   院 長  松村 泰志  静かなる大きな時代の変化に対応するために
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 今病院では医師の働き方改革が大きな話題となっています。端的に申せば、医
師の残業時間を年960時間以内に抑えることが義務付けられたということです。
そう言ってしまえば難しいことのようには見えないですが、実際には、全医師に
残業時間を年960時間以内に抑えるのは、かなり大変なことで、病院管理者が頭
を悩ましているというのが、今話題になっている理由です。今回は、この働き方
改革について私が思うところを書きたいと思います。
 私の家系は、父親、私、息子と三代に渡って医師で、似たような人生のコース
をたどってきました。しかし、父親が若い頃は戦争直後の時代であり、私の時代
とは生活環境がまったく違いました。一方で、私と息子の時代では、私の若い頃
にはスマートフォンがなかったことぐらいで、あまり変わりがないように思って
いました。ところが、息子が結婚して孫が生まれてくると、私の若い頃と大きく
変わったことがあることに気づきました。それは、奥さんは、育児休暇後には元
の職場で働いているということです。私の友人のお子さんも、私の部下の家庭で
も、奥さんが専業主婦の人を聞いたことがありません。私の家内は薬剤師でした
が、子供が生まれる前から専業主婦となっていました。私の友人の家庭も、よく
似たパターンの人が多かったと記憶しています。それでも、子供が小さいころは、
家内は大変そうでした。当時にも夫婦共に働いている人はおられましたが、本当
に大変だっただろうと思います。今は、保育所が整っており、0歳児からでも預
かってくれますので、どこの家庭でも、お子さんが小さい時から保育所に預けて、
奥さんは元の職場で働いています。一見何の問題もないように思えるのですが、
ことはそう簡単ではありません。子供が熱を出したら直ぐに迎えに来るように言
われ、熱が下がっても、しばらくは保育所に来ないように言われます。その度毎
に仕事を休むこともできないので、私の家内が孫を預かって、この状況を乗り切
っています。しかし、近くに両親がいない家庭では、どうされているのでしょう
か。
 こうしたことを体験すると、若い世代の職員の大変さが良く分かります。大変
なのは女性職員だけではありません。夫婦ともに働いている分けですから、奥さ
んの勤務の方が融通が利かない場合もあります。その場合は、夫の方が子供を迎
えにいかなければなりません。子供がある程度自立するまでは家庭でやらなけれ
ばならない仕事は沢山ありますから、これを夫婦でうまくシェアしていくのが、
正しい在り方だと思います。夫は仕事で遅くまで働き、奥さんが家を守るという
のは、今は、あり得ないことなのです。このことを踏まえて、職場の方が変わら
なければなりません。
 制度的には、夫婦で育児休暇が取れるようになったり、有給休暇がとれるよう
になっていたりします。しかし、仕事の現場では、家庭で突発的なことが起こっ
ても、簡単に早退しづらい状況であることは多々あります。私が院内ラウンドで
リハビリ部を訪問した時、若い男性職員から悩みを聞きました。子どもが熱を出
して自分が早退しても、担当患者さんを代わりに担当してもらえるスタッフの余
裕がなく、穴を空けてしまうことになり、患者さんに申し訳ないことになってし
まうとのことでした。なるほど、リハビリをがんばっておられる患者さんに、突
然職員の都合でリハビリをキャンセルにしてしまうと、患者さんから文句を言わ
れて当然です。その責任は誰にあるでしょうか。熱を出したお子さんでも、保育
所の職員でも、迎えにいった職員自身でも、周りのスタッフでもありません。余
裕がないスタッフ数で働かせている組織の管理者、つまり院長に責任があるとし
か言いようがありません。こうしたことは、リハビリ部だけでなく、どこの職場
でもあることのようなのです。
  病院では、比較的若い世代の職員が現場をまわしています。この世代は、多く
が夫婦ともに働いており、自立する前のお子さんがおられます。こうした職員が
安心して働けるように環境を整えることは極めて重要です。とは言っても、簡単
ではありません。病院の活動性を保ちながらこの問題を解決するためには、重要
性の低い仕事をしないようにするか、機械に置き換えられる仕事を機械にさせる
か、タスクシフトで他の職種に任せるか、職員の数を増やすか以外に方法はあり
ません。しかし、重要性の低い仕事は実際にはありません。それどころか医療安
全のために仕事は増える一方です。また、今からは機械に置き換えることができ
る仕事もありません。医師の働き方改革ではタスクシフトが金科玉条のごとく言
われますが、実際には、そのタスクを受け取るコメディカル職員がぎりぎりの状
態ですから現実的ではありません。ただし、医師よりコメディカル職員の方が募
集しやすいことは確かですから、タスクシフトをするためにコメディカル職員を
増やすのは妥当な戦略と思います。ですので、この問題を解決するためには、と
どのつまり、職員の数を増やすしかないのです。職員の数を増やせば、コロナ禍
のような非常時にも対応できるようになります。ところが、職員の数を増やすこ
とは、そう簡単にはできないのです。まず、病院経営の問題があります。今の診
療報酬は、必要最小限の人員で実施することを前提に設定されています。これを
人に余力を持たせて運用すれば、病院経営が悪化する危険性があります。病院経
営的な問題がない場合で、職員を増員する枠が確保できていても、応募者がいな
いことはよくあります。医師の場合は、いつまでたっても人員不足ですので、以
前からも必要数を集めるのは難しいことでした。最近では、看護職員も応募すれ
ば来てもらえる時代ではなくなってきています。他のコメディカル職員も同様で
す。病院は厳しいだろうと敬遠されるようなのです。医療職の確保が難しい時代
に向かっているからこそ、若手職員が安心して働ける環境を整えることに早く着
手する必要があります。新人の確保を考える前に、離職者を減らすことが重要で
す。ベテランの職員が離職することは、新人を確保できない場合よりも大きな痛
手となります。これは、悪循環に陥りやすい問題でもあります。仕事が忙しいた
めに離職者がでると、更に働きにくさが増し、それまで耐え忍んでいた人も耐え
切れなくなり離職するとの悪いサイクルが回ってしまいます。そうなると、職場
が崩壊してしまいます。少子化が進んでいる時代にあって、夫婦ともに働くのが
当たり前になったのは救いです。若い世代の職員が安心して働ける職場にすれば、
離職者が減り、職員を確保することができます。職員が増えれば、更に働きやす
い職場になります。
 私と父親の時代では生活の便利さは大きく違っていましたが、家庭の形は同じ
でした。一方、私と息子の時代では、生活の便利さに大きな違いはありませんが、
家庭の形が変わってきました。実は、この変化の方が、社会に与えるインパクト
は大きいことに気づきました。院長である私にとって、医師の働き方改革は当然
取り組むべき課題であり、医師だけでなく他の医療職についても、働き方改革が
必要と考えています。この問題を解決するのは、職員数を増やすしか方法がない
と見ています。そのためには、診療報酬を上げてもらう必要があります。診療報
酬を上げるためには、中医協の人達にこの問題を理解してもらう必要があります。
中医協において医療費を抑えたいのは保健者側の人達ですが、それは社会を構成
する人達全体でもあります。つまり、医療の現場を健全なものにするために、医
療費を上げなければならないことを社会全体で認識してもらう必要があります。
医療費を抑え込み過ぎると、病院から若手の医療職が離れてしまい、医療崩壊が
起こってしまうということを理解していただきたいのです。とは言っても、なか
なかその声が届かないのが現実です。院長の立場としては、現実的にできる手は
打ちたいと考えています。実は、職員を増やすことが、常に経営的にマイナスと
は限りません。職員を増やすことで増収になる部分もあります。増収分と給与費
増分が均衡することもあります。それでも良いと思います。こうした増員できる
部分を見極めて、うまく増員をしていくことが院長の勤めと考えています。
 工場は材料を仕入れて、これを加工し、商品にして売り出します。巧みな加工
をすることで商品価値は高まり、その商品が売れるようになります。適切に材料
を購入し、うまく加工できる事業者が成功することになります。これを病院に当
てはめるとどうなるでしょうか。病院は、医療職を雇用し、育て上げて医療サー
ビスを提供します。うまく育て上げれば、良い医療サービスが提供でき、その医
療サービスを受けたいと患者さんが集まります。適切に医療職を雇用し、うまく
職員を育成できる病院が成功する病院となるはずです。病院の事業の本質をシン
プルに考えると、病院を発展させるために何が必要であるかが見えてきます。
 静かなる大きな変化を察知し、対応していくことが必要です。働き方改革は、
今の時代において極めて重要な課題です。

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               総合診療科  就任のご挨拶
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                                                      総合診療科 
                                                        閔 俊泓
  
 平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。今年度より総合
診療科の医師に就任となりました、閔 俊泓と申します。2015年広島大学を卒業
し、大阪大学高度救命救急センターの救急科専門医プログラムを経て、2020年に
救急科専門医を取得いたしました。2020年から3年間東京の国立国際医療研究セ
ンターの救命救急センターで救急診療に携わってまいりました。東京で学んだ経
験を大阪に還元したいと考え、当院の救命救急センター長の大西光雄先生にご推
挙いただき、大阪医療センターの主に二次救急診療を担当しています。
 大阪医療センターは2019年度の1年間、総合救急部でレジデントとして勤務し
ており、そのころからご指導いただいた先生方や顔なじみのスタッフも多く、非
常に働きやすい環境だと感じています。現在、二次救急は診療看護師さんととも
に初療から入院加療までを担当し、毎日症例に関して情報共有しながら外来から
入院加療までチームで診療しています。断らない救急を目指し、今後も今以上に
多くの救急症例を応需しながら、地域医療に貢献できるよう努めてまいります。
                      
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             移りゆく景色と変わらない思い
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                              副看護部長 
                                大西 敦子

 梅雨に入り、雨の多い季節となりました。加えて、6月なのに台風が近づいた
り、気温の変化が大きかったり、日本の気候も数十年前とはずいぶん変わってき
ていると感じます。
 その数十年前に私は、この大阪医療センターで看護師人生をスタートさせまし
た。地元の姫路にはない、高層建築のきれいな病院に惹かれて、就職を決めた記
憶があります。それが今では、建物の老朽化、建て替えが検討され、ここでも年
月の経過を実感させられます。大阪医療センターから見える景色は、南側には通
天閣に阿倍野ハルカスが加わり、北側はNHKの場所が少し変わりましたが、大阪
城を望むことができます。中でも東側の難波の宮の横、ヘッドランプとテールラ
ンプが続く夜の阪神高速が私のお気に入りです。大阪の夜景の中にひと際美しさ
を添えているように見えました。それは今も変わりなくて、ホッとして癒されて
います。
 今では、自分でも車を運転するようになり、好きな音楽を聞きながら、高速道
路を走るのが、結構ストレス発散になっています。国立病院機構では転勤があり
ます。姫路から南和歌山医療センターに異動になった時は当時の看護部長さんに
「遠いけど道はつながってるから」と言われ、なるほど片道230km確かにつなが
っていました。休憩を2回ほどいれながら、高速道路を満喫することができまし
た。季節ごと梅や蜜柑、真っ青な太平洋と見どころ満載です。ここでの私のお気
に入りは、湾岸線の夜の工場夜景です。とても神秘的で、また見に行きたいと思
います。今も毎週、姫路と大阪を往復しています。高速道路につきものの渋滞は、
確かに時間もかかり疲れるものですが、渋滞情報をみながら出発時間を調整し、
う回路を探して渋滞回避を考えるのも一つの楽しみとするようにしています。そ
うすると経路はいくつもあり、場合によっては最短経路よりもう回路の方が早く
目的地に着くこともあります。インターネットやカーナビゲーションのお陰とも
言えますが、本当に道はつながっているなと実感します。また、目的達成のため
の方法は一つではなく、色々な方向から目指すことができ、状況に応じて方法を
選択できるよう広い視野で見ることの必要性を示唆しているようにも思えます。
 それともう一つ、車の運転ということから感じること。昔は、高速道路の料金
所のおじさんが「気を付けて」と声をかけてくれたり、ガソリンスタンドでは給
油後誘導しながら「行ってらっしゃい」や「ありがとうございました」と大きな
声で言われると、こちらも元気をもらえたものです。今は、ETCにより料金所で
渋滞することも少なく、ガソリンもセルフの方が安く給油できます。先述のカー
ナビゲーションも、昔は道が分からなくなるとよく現地の人に尋ねていたことを
思い出します。とても便利になったことは実感しますが、同時に何か淋しいもの
を感じるのは私だけでしょうか。
 看護の世界も、私が看護師になったころに比べて便利なものが増えました。少
子化により看護師が減少する中、どんどんAIが発達し今後は、より便利なものが
開発されていくはずです。その中で看護師、「看護をする人に残さなければなら
ないものは何か」を考えさせられます。私は、「手と目で看る」「人と人のつな
がり」そして副看護師長さんが毎月このメールマガジンに掲載しているそれぞれ
の「看護のこころ」だと考えます。

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                 国病で事務職として働く6
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                             事務部長 
                               田中 英之

 チーム医療の推進に関する検討会報告書(平成22年3月19日 厚生労働省)で
は、チーム医療について「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高
い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完
し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」と述べられています。
 これまで国病の事務職について、事務職の視点から見て紹介してきました。今
回はチーム医療のメンバーでもある事務職をそれぞれの医療職から見て紹介して
もらいます。2回に分けて紹介します。

           『診療部門と事務職とのかかわり』
          大阪医療センター統括診療部長 渋谷博美

「私にとって事務職の方々は、困ったときに何でも答えくれる物知り博士です」

 一般に、事務職といっても仕事内容は様々です。
 このメルマガを読んでいるみなさんは、病院の事務職が、病院で多くの職種と
どのような係わりを持って働いているのか、想像しにくいかもしれませんね。
 医師をはじめ病院の診療部門は、患者さんの命をつなげるために日々頑張って
います。病院はチーム医療で成り立っています。事務職の方は、安心安全で信頼
される診療や治療を行うための診療部のサポーター的な役割を担っています。治
療に必要な医療機器の購入交渉、環境整備、病院の売り上げ分析、そして事務的
なことから精神的なことまで幅広い様々な相談ごとの対応、そのほか多くの業務
を各部署に分かれてこなしています。事務的なことでわからないことがあると、
「事務職に聞こう」が私たち診療部の合言葉になっています。
 就職という文字をそろそろ気にし始めている大学生のみなさんがいたら、国立
病院機構の病院の事務職をお勧めします。
 充実した、やりがいのある、風通しの良い職場だと思います。一緒に働きまし
ょう。

            『薬剤部門と事務職とのかかわり』
            大阪医療センター薬剤部長 吉野宗宏

 病院薬剤師というと、病院内薬局(調剤室)で働く光景をイメージすることが
多いと思います。数年前に放送されたTVドラマ「アンサング・シンデレラ」を
ご存知でしょうか。ヒロイン役の病院薬剤師が、医師や看護師顔負けの大活躍で
患者を救う「スーパー薬剤師」として描かれていました。いままで医師や看護師
を描いたドラマは数多くありますが薬剤師にスポットがあたったドラマは初めて
でした。
 タイトルの「アンサング(称賛されない、知られざる)」の名のとおり、裏方
として患者さんを支え、スポットがあたりにくいのが病院薬剤師です。称賛を受
けたくて仕事をする薬剤師はいません。医師が処方した、くすりへの問合せ、提
案、監査など縁の下の力持ちの仕事が大半です。しかし、くすりによる治療の最
後の砦(とりで)として、最適なくすりを患者さんに提供できるよう日々努力し
ています。事務職も薬剤師と同様に病院ではスポットがあたりにくい職種と思い
ます。薬剤部ではくすりの購入や価格の交渉には事務職の力を欠かすことはでき
ません。病院で働く事務職は、他部署のスタッフがより良い医療を提供できるよ
う、その土台を準備する大切な役割を担っている職種だと思います。

            『放射線部門と事務職とのかかわり』
           大阪医療センター診療放射線技師長 中尾弘

 診療放射線技師って? 2019年にドラマ化された『ラジエ-ションハウス』で
少しは知ってもらえたかも知れません。実際はドラマのようにかっこいいことば
かりではないのですが、その仕事は診療の後方をしっかり支えるセクションの一
つだと考えています。すばやく正確な画像診断をするCTやMRI、そしてガン
を切らずに治す放射線治療など、患者さんにできるだけ心身の負担がないように
心掛けながら、マシン性能を最大限発揮させて、患者さんと向き合いながら働い
ています。
 それらを安全に使えるようにするには、日々の点検や保守がとても重要です。
また法に則った手続きや従事者の健康管理など、事務職の方々との連携は欠かせ
ません。機器の専門的な管理をお願いする各種メ-カ-との交渉は「契約係」に、
医療法や労働基準法など法令の知識を持った「業務班(医事部門)」に助けられ、
機器の稼働状況を組織で共有してくれる「企画課」、地域医療をつないでくれる
「地域医療連携室」、職員の健康管理や福利厚生は「管理課」と、まだまだたく
さんありますが、メディカル各部署への対応を色々なセクションで支えてくれる
事務職は正に縁の下の力持ちであり、その存在があって病院は回っています。

            『検査部門と事務職とのかかわり』
          大阪医療センター臨床検査技師長 河合健

 臨床検査技師は、診療に必要な検査結果を素早く正確に提供しています。血液
や尿の色々な成分を調べたり、患者様に触れて心電図やエコー検査を行ったり様
々な検査装置を使っています。
 この検査装置の購入や整備には、事務職の方々にお世話になっています。より
良い装置をより安く購入するために、さらに検査装置に必要な備品や試薬、消耗
品にいたるまで我々が使用している物品全ての調達において尽力いただいていま
す。購入後の装置の故障対応や保守管理などでも窓口となって対応いただいてい
ます。また、職場環境の整備や改善にも事務職の方々にお世話になっています。
例えば、部屋の温度を一定に保つためにエアコンを設置していただくなど、我々
の身の回りにある全ての物品について整備や管理を担当していただいています。
 事務職のサポートがあるからこそ、我々の検査業務がいつも快適に行えている
のです。病院においては必ず居てもらわなければならない大切な存在です。これ
からも感謝の気持ちを忘れることなく、事務職のサポートのもと検査業務に従事
させていただきたいと思います。

✓ 次回(7月)は、国立病院機構近畿グループが実施しています事務系総合職
  採用試験のお話「内々定者数決定の裏話」を差し障りのない範囲でお伝えし
  ます。

✓ 今月紹介した事務職と医療職との関わり第2回目は、9月にお伝えする予定
  にしています。
 
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            看 護 の こ こ ろ        
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                                    東6病棟 
                               谷岡 菜穂
  
 少し過ごしづらいジメジメとした梅雨の時期を迎えましたが、みなさんいかが
お過ごしでしょうか。新型コロナウイルス感染症については、3月中旬からマス
ク着用の義務化はなくなり、5月8日からは5類感染症と位置付けられ、徐々に
外出などの機会も増えていることと思います。
 当院では家族や友人などとの長期に渡る面会制限が余儀なくされてきました。
その中で入院中の患者さんからは、『もうそろそろ面会は許してほしい』『家族
と会えないのは寂しい』『心細い』などの意見が多くありました。私たちとして
も面会の希望を叶えてもらいたい気持ちはあるものの、重症化リスクの高い高齢
者や基礎疾患を持つ方も多く入院されている病院であるがため様々な意見を聞き
ながらもどうすることもできず、ずっともどかしい状態が続いていました。
 しかし、5類感染症となったタイミングでようやく、面会制限が緩和され感染
に考慮しながら面会が可能になりました。面会可能時間は13時から16時、1
回15分以内と決められており、面会申請用紙の記入や検温などの諸手続きは必
要です。短時間の面会ですがそんな中でもやはり面会できた患者さんやそのご家
族からは、『久しぶりに顔が見られてよかった』『会えると安心する』『ほっと
した』といった声が多く聞かれ、そのような患者さんやご家族の笑顔を見ている
と改めて、やはり面会は患者さんの心の安寧につながり家族にとっても患者さん
の顔が見られることで本人の状況がわかり、何より安心につながるのだなと実感
しました。
 まだまだ新型コロナウイルス感染症は完全に消滅したわけではありませんが、
徐々に制限が緩和され少しずつ日常が戻りつつあります。新型コロナウイルス感
染症で奮闘した3年間でしたが、もうすぐ私たちも夏休みの時期を迎えます。久
しぶりに制限のない休暇をどのように過ごされる予定でしょうか。旅行、買い物、
帰省、あるいは特に変わらず自宅でゆっくりと、という方、それぞれの過ごし方
があるでしょう。これまで制限されていたためにできなかったこともたくさんあ
ると思います。これからますます暑い時期になってきますので水分補給をしっか
りと行い、外出から帰宅したら手洗い・うがいを忘れず、みなさんそれぞれの過
ごし方を楽しむことができるようにしていただきたいと思います。少しでも早く
新型コロナウイルス感染症が終息しますように。みなさん、バランスの良い食事
と十分な睡眠を心がけ、お体に注意してお過ごしください。
                                                        
ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html

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             研 修 医 日 記        
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                               研修医2年目
                                                              玉川 裕城

 初めまして、大阪医療センター研修医2年目の玉川裕城と申します。研修医1年
目があっという間に終わり、気づけば研修医2年目の6月となっております。
この研修医日記を読んでいらっしゃる皆さんは学生の方が多いのでしょうか、自
分も学生の頃に研修医日記を読んだ記憶があり、その際にこの病院での実生活を
想像しておりました。
僭越ながら、私がこの研修医生活で感じたことを書かせていただきたいと思いま
す。
日常業務に関してですが、ちょうどよい仕事量だと思います。自分のやる気次第
で如何様にもでき、たくさん手技をしたい場合は上級医の先生に申し出れば沢山
やらせていただけます。
当直に関してはこれまでの研修医日記で記載されているため、重なる部分が多い
かと思われます。研修医2年目1人と研修医1年目1人で初期対応を行い、治療方針
を考えます。治療方針に関しましては外来当直医という上級医の先生に相談する
こともできます。研修医2人で当直を行うのは大変ではありますが、非常に勉強
になり、力になると思います。
学生の皆さんの中で気になっている方もいらっしゃると思いますが、有給が比較
的に取りやすい病院であることも当院の魅力の一つだと思います。自分は先日、
有給を取らせていただき、有名な夢の国に行かせていただきました。遊ぶときは
遊び、学ぶときはしっかりと学ぶ、メリハリがつく病院であると思います。
また、この病院は谷町四丁目にあるため、色んな場所に行きやすいというところ
も魅力の1つだと思います。梅田や難波、天王寺など、どこに行くにしても電車
や自転車などで行くことも可能です。外食や買い物で困ることはないでしょう。

以上簡単ではございますが、私が当院の研修医生活で感じたことです。
沢山の病院がある中で、どこの病院が良いか悩んでいる方も多くいらっしゃると
思いますが、ぜひ一度見学に来ていただき、当院の良さを感じていただければと
思います。                  
                        
臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html

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総編集長:院長 松村 泰志
編 集 長:副院長 三田英治 平尾素宏
     看護部長 西本京子 
編   集:池永祐子
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 今月もメルマガを読んでいただきありがとうございました。今年の天神祭りは
コロナ前と同規模で開催されるとのこと。陸渡御、船渡御、奉納花火楽しみです
ね。ただ、人込みはまだ感染の恐れがありますので“感染対策”お忘れなく!

408-osaka@mail.hosp.go.jp


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