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メールマガジン「法円坂」No.271 (2023/11/15)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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令和5年11月のメルマガです。今月から年賀はがきも売り出され、早くも年の
瀬が近づいてきました。今月前半の暖かさから一転して、今週からは大阪でも今
期の最低気温が観測されています。皆さんお変わりございませんか。
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メールマガジン「法円坂」No.271 (2023/11/15)
(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
・院 長 松村 泰志
・就任のご挨拶
・ミニチュアダックスフンド
・国病で事務職として働く11
・看 護 の こ こ ろ
・研 修 医 日 記
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院 長 松村 泰志 病院経営改善への取り組み
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11月14日に拡大経営評価会を行いました。大阪医療センターでは、毎月経営評
価会があり、各科長、各部門長、各病棟師長、事務部企画課等の病院幹部が集ま
り、当院の経営状況を把握するための会があります。この会では、診療科を軸と
した評価をしており、医師の活動評価が中心となっています。そこで、コメディ
カル部門の病院経営改善の取り組みにもスポットライトを当てること、現場に近
い職員にも病院経営状況を理解してもらうことを目的に、コメディカル部門を中
心に発表してもらい、職員であれば誰でも参加できる会として拡大経営評価会を
開催しました。
実は、当院は、今年度は経営面で苦しんでいます。良いと思えることは何でも
やっていこうとの声かけをしたところ、経営企画室から拡大経営評価会を提案し
てくれました。拡大経営評価会は、私が院長に就任する前には開かれていたとの
ことですが、定期的に開催するものでなかったために途絶えていたとのことでし
た。
当院の病院経営状態ですが、コロナ感染拡大の最中は、病棟を休棟して看護師
をコロナ感染患者に対応する配置をとっていましたので、一般の患者数が減り、
医業収益は大きく落ち込んでいました。現在は、コロナ感染が落ち着いてきまし
たので、患者数は元に戻ると期待していたのですが、実際には、回復はしてきた
ものの元の数には戻っていません。また、当院の場合、平成30年に成人病センタ
ーが大阪国際がんセンターと名前を変えて、当院の近隣に移転してきたことにも
大きく影響を受けています。成人病センターは、もともとがん患者を多く受け入
れていた病院ですが、名前を変えたことで大阪のがん診療の拠点であると宣言し
た形になり、近隣の医療機関から当院へのがん患者さんの紹介が減ってしまいま
した。そこに水道光熱費が年2.6億円上昇し、人件費も少し上昇し、古くなった
設備の修繕費、古くなった機器の更新など、どの点においても以前より費用が上
がってきています。しかし、こうしたネガティブな要因だけではありません。血
液内科が再開したこと、循環器内科、心臓血管外科、脳神経内科、脳神経外科の
循環器系診療が、人員体制を強化し、アンギオ装置を2台から3台に増やしたこと
で充実し、かなりの増益になっています。また、断らない救急を目指す方針を打
ち出したことで、時間外救急、救急搬送の患者数が増加しました。また、診療報
酬上も急性期充実体制加算といった重症患者を扱う病院を支援する加算が頂ける
ようになったことなど、ポジティブな要因もあります。ネガティブ要因とポジテ
ィブ要因が拮抗してどちらに傾くかのせめぎ合いになっている状況です。昨年度
までは、コロナ空床補償などのコロナ感染患者を受け入れたことによる補償が頂
けたので、ネガティブ要因がこれで賄えた形になっていましたが、今年度はこれ
がほぼ無くなり、自力でネガティブ要因を跳ね返すしかなく、病院の底力が試さ
れています。
経営指標で言えば、昨年度は、医業収益は233億円で、コロナ前の2018年度を
18億円超えており、加えて医業外収益が34億円あり、経常収益は267億円と2018
年度と比較し35億円の増収となっていました。一方費用の方も、2018年度が226
億円だったところ、昨年度は264億円と37億円増加し、何とか約3億円の黒字で終
わったところです。今年度は、医業収益は248億円の見込みと昨年度より更に増
加する見込みですが、コロナの空床補償がなくなったことで医業外収益が20億円
ぐらいまで下がると見込んでおり、経常収益は昨年度と同等との見通しです。し
かし、医業収益増による収益増ですので、材料費が増加します。人件費は下がり
ませんし、水道光熱費も高止まりの状況です。設備や機器の故障が少なくなるこ
とを祈るのみであり、費用は材料費増の分増加する見通しです。なかなか厳しい
状況です。こうした状況ですから、小さなことでも良いので、ポジティブ要因を
増やし、ネガティブ要因を減らすために、各科、各部署で気を配るようにお願い
しているところです。
さて、拡大経営評価会ですが、最初に私の方から、病院全体の経営状況につい
て、過去からの変遷、各診療科の実績、各病棟の稼働率などを示して全体像の報
告をしました。続いて、看護部、薬剤部、放射線科、臨床検査科、栄養管理室、
リハビリテーション科、臨床工学室について、それぞれで工夫していること、そ
の実績を発表して頂きました。どの部門も今の病院経営状況には心配してくれて
おり、少しでも貢献しようと懸命に細かなことにも気を配り、コツコツと収益増
の努力をしてくれている様子が良く分かりました。本当に良くやってくれていま
す。院長としては、心より感謝しています。
私は院長になって3年目となっていますが、当院の体制、運用、経営について、
ようやく分かるようになりました。幹部職員との交流も深まり、経営的なハンド
リングができる状況となっています。ですので、現在の経営状況の結果は、まっ
たく私の責任であると思います。最初の2年はコロナ対応の試練があり、今年度
は経営における試練を経験しています。
先日、ラグビーの平尾選手とノーベル賞を受賞された山中先生の交流をドラマ
化した番組を見ていました。平尾さんは胆管癌に罹患され、発見された時にはス
テージが進んでおり、治療の目途が立たない状況であったようです。この状況に
対して、これを受入れながらも最後まで諦めずに闘病される姿がありました。お
そらく平尾さんは負け試合と分かっていたと思います。しかし、負けると分かっ
ている試合の戦い方を知っておられたと思います。結果が分かっていながらも最
後まで前向きに全力で戦い続ける姿に感動がありました。病院経営と命を懸けた
戦いとを比べるのは不謹慎ではありますが、私も、最後まで諦めずに、細部にも
こだわって良いと思えることは何でもやっていく積極姿勢で前向きに戦い続けた
いと思います。試練があるからこそ成長できるということは、私の人生の中でも
学んできたことです。
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就任のご挨拶
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総合診療科
間島 行則
2023年8月より総合診療科医師 兼 医療情報部医師として勤務しております、
間島 行則と申します。ご挨拶させて頂きます。私は香川で生まれ、大阪で育ち
ました。縁もあり、2010年に香川大学を卒業しました。卒業後は主に府中病院
(大阪府和泉市)の消化器内科で、臨床医としての経験を積みました。消化器疾患
全般の診療に携わりつつも、兵庫医科大学の炎症性腸疾患内科で専門的な研修を
受ける機会にも恵まれ、炎症性腸疾患の診療には特に注力したつもりです。臨床
は刺激的な毎日でしたが、アカデミックな経験もしてみたいという気持ちが芽生
えるようになり、2019年に再び香川大学に戻り、臨床研究支援センターの教員と
して勤務しつつ、一方で自らも医療情報学講座の大学院生として研究生活を送り
ました。すると今度は、研究で得た知識や経験を臨床に還元したいと思うように
なりました。ちょうどそのタイミングで、当院の松村院長先生よりお声を掛けて
頂き、今日に至ります。私は、院内情報システムは現代の診療業務に欠かせない
病院のインフラのひとつだと思っています。電気ガス水道のように、スタッフ誰
もが安心して使えなくてはいけません。誰もが使えるシステムを整備するために
は、ユーザとしての目線はとても大事だと考えています。総合診療科医師として
個々の患者様と向き合いながら、さらにそこで感じたことをシステムに反映させ、
間接的ではありますが当院へ通院される患者様全員にまで還元できるよう努めた
いと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。
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ミニチュアダックスフンド
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呼吸器内科医長
安藤 性實
ミニチュアダックスフンドが生後6週間で家にやってきました。私が飼ったの
は茶色ダックスだよね?と不安になるほどに顔は丸くて胴は長くなく、手のひら
サイズで真っ黒。たれ耳だけが唯一ダックスフンドらしい容姿でした。ブリーダ
ーさんやペットショップの方からは「鳴いても無視してくださいね。」といわれ、
「クーン、クーン」と鳴くのを無視するのねと想像していたら、カエル?アヒル
?と思われるような「グエー、オエー」という想像だにしない鳴き声で、これが
夜中はずっと鳴いているので、耳栓をして眠る日々が続きました。その後は順調
に育ち、今では金色がかった茶色のダックスフンドになり、聞きなれたクーンや
ワンと鳴いています。
犬が成長したある日、我が家の覇権争いが勃発しました。私は威嚇しながら噛
みつかれ、すぐにお世話係の地位が決定しました(泣)。歯が小さい頃は噛まれ
ても痛くありませんでしたが、大きくなるにつれて私の手はあちらこちらから流
血していました。そろそろお世話係から抜け出さねばと決意し、犬VS私の長い長
い戦いが始まりました。この頃、何を間違えたのかこともあろうに犬は我が家の
主である母へ唸り声を出して威嚇しました。が、結果は言うまでもなく瞬殺され、
母の第一位は揺るぎませんでした。どう対処したのかと母に尋ねると、唸ってき
たので目を見開いて更に大きな声で唸り返したそうです。私も同じようにやって
みましたが、唸り返されて勝敗はつかず。しばらく均衡状態が続き、お世話係の
地位が不動になりそうだったので、意を決して、体格の差をいかした肉弾戦に持
ち込みました。ミニチュアダックスフンドだから体は小さいし脚も短いから私に
利があり、すぐに勝つだろうと思っていましたが、そう簡単ではありませんでし
た。抱きかかえると、後ろ脚キックは私の腹部にクリーンヒットし、両前脚で私
の顔にパンチを繰り出すなどのオフェンス力と、私の腕を捕まえたりバタバタ動
かすなどのディフェンス力を持っていて、多彩な攻撃と守備ですぐには勝敗がつ
きませんでした。ずいぶん経ってからようやく私が勝利した雰囲気になり、私は
威嚇されないけど、手や足は流血しない程度に甘噛みされていて、ほんの少しだ
け上のお世話係と思われているようです。
なんだかんだとありますが、犬と一緒で楽しい毎日を過ごすことができている
なと感じています。
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国病で事務職として働く11
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事務部長
田中 英之
これまでは近畿の国立病院機構病院で事務職として働く視点でお伝えしてきま
したが、今月は国立病院機構全体という視点に立った内容です。
国立病院機構では、毎年秋に「国立病院総合医学会」という学術集会を2日間
にわたり開催しています。この医学会は、①職員が行う研究の質の向上、②政策
医療に関する情報の提供、③国立病院機構が提供する医療の質の向上、これら3
つの目的を達成するため、医学及び医療に関する研究等を発表する場と位置付け
られています。
開催場所は、6つの地区(北海道・東北、関東信越、東海北陸、近畿、中国・
四国、九州)持ち回りとなり、今年度は中国・四国地区の広島県で開催されまし
た。
主に国病職員を対象とした学会であり、約6,000名もの国病職員が開催地に集
まるので、会場周辺や最寄りの主要駅では「犬も歩けば国病職員に当たる」とい
う表現がシックリくるような2日間になります。
内容は、セッション(シンポジウム、パネルディスカッション、口演、ポスタ
ー発表、ランチョンセミナー)毎に国病で働いている様々な職種の職員が自分の
専門分野における取組結果や研究成果等の発表、それに関係する質疑応答、それ
を聴講するというものです。
また、外部講師による特別講演、基調講演、教育講演もあり、国病以外の演者
による話から学習する機会も設けられています。
【2023(令和5)年度 第77回国立病院総合医学会】
テーマ:未来に向かって ~日本の医療を支える国立病院機構~
期 間:2023(令和5)年10月20日(金)・21日(土)
会 場:リーガロイヤルホテル広島、広島県立総合体育館、メルパルク広島
私は、事務部長になってからは毎年参加しており(発表ではなく聴講で)、冒
頭で述べた目的以外にもこのようなことも楽しみにしています。
➣全国から集まるため、近畿地区以外の顔見知り職員との再会
➣開催地のグルメを堪能
➣空き時間を使っての観光
➣現地のお土産
そして、2024(令和6)年度は、近畿地区での開催となり、会長施設(大阪医療
センター)と副会長施設(大阪刀根山医療センター、近畿中央呼吸器センター)
とで協力して準備を進めているところです。残念ながら主催者側になるので、
「再会」も「堪能」も「観光」も「土産」も例年通りにはいかないでしょうが、
主催者ならではの楽しみもあると信じて、大変な準備に奔走しています。
【2024(令和6)年度 第78回国立病院総合医学会】
テーマ:進化していく病院であるために ~心理的安全性の高い組織づくり~
期 間:2024(令和6)年10月18日(金)・19日(土)
会 場:グランキューブ大阪(大阪国際会議場)
お分かりのとおり、来年度は78回目の総合医学会にあたります。約6,000名規
模の学会もそうそうないと思いますし、78年という歴史ある学会も珍しいのでは
ないかと思っており、日本一のネットワークを誇る国病ならではかも知れません。
✓今回は広島開催の様子をお知らせしようと思っていましたが、就活生は国立
病院総合医学会の存在自体知りませんので、どんなに広島開催の様子を述べたと
ころでイメージしづらいでしょうから、「国立病院総合医学会とは…」という大
枠でのお知らせにしました。
広島開催から約1カ月経ちますが、未だ残っているお土産(広島風お好み焼き
セット、尾道ラーメン、牡蠣ご飯の素)が食事の一品として食卓に出てきたとき
には「あ~楽しかったなぁ」と思い出し、「前日の夜はこのメンバーでこの店に
行って飲み会をし、第1日目の夜はこのメンバーでこの店に行って飲み会をし、
第2日目の夜は新幹線の時間調整でこのメンバーとこの店に行って短時間の飲み
会をして面白かったなぁ」と懐かしみ、結局は、本来の目的とは離れたところの
内容を思い出しています。(まっ、それも良しとしましょっ!)
✓今年1月から始めましたメルマガ「国病で事務職として働く」は当初の計画
どおり1年間とし、来月で終了にします。最終号としてどのような内容が良いの
か考えましたが、原点に戻って就活生への応援という視点で展開しようかと。。。
もっと言うと、国立病院機構近畿グループから令和6年度採用の内定をもらわ
れた学生の方々に向けた応援メッセージにして締めくくる予定です。
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看 護 の こ こ ろ
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西10階 副看護師長
榮山 貴充
11月に入り長く続いた残暑も過ぎ去り、本格的な冬の足音が聞こえてまいり
ましたが、皆様体調を崩さずお過ごしでしょうか。
私は8年間、集中治療室で勤務し、この4月から呼吸器内科・口腔外科・皮膚
科・耳鼻科・形成外科の混合病棟に副看護師長として昇任し配属になりました。
9年ぶりの一般病棟での勤務となり、受け持ち患者の多さや、抗がん剤・放射線
治療等、集中治療では経験しなった看護を実践することとなり、また副師長とし
ての責務を発揮できるかどうか不安もあり、戸惑う日々でした。その中で、退院
に向けて多職種と連携し関わった患者さんについてお話ししたいと思います。
患者A氏は口腔がんに対して腫瘍切除・気管切開・前腕皮弁という数十時間に
もわたる大手術を受けられました。手術直後は集中治療室で全身動態が安定する
まで数日間治療します。このような口腔外科の手術は集中治療室での経験がある
ため、術直後の様子はよく理解していましたが、その後一般病棟に戻り、どのよ
うな経過を辿り退院していくのかは知りませんでした。しかし一般病棟に異動に
なり、退院に向けての医療チームの連携を改めて知ることができました。
口腔外科の術後は様々な合併症のリスクが存在します。まずは移植する皮弁を
採取した前腕の処置です。大きな創傷部となるため、医師の指示のもと毎日洗浄
し、薬剤を塗布し感染症に至らないようケアします。ここで創傷部が感染してし
まうと傷の治癒が遅くなるばかりか全身状態の悪化につながります。次に長期間
の安静により筋力が大幅に低下するため、歩行さえ困難になります。そこで私た
ち看護スタッフは、理学療法士・作業療法士と連携し、まずは座るところから始
め、立つこと、歩くことと、段階を踏んでリハビリをすすめていきます。そして、
この手術をした患者さんの一番重要なケアは肺炎予防です。術後は気管切開をし
ているため、自身で痰や唾を出すことが困難になります。そのため私たち看護ス
タッフは、ネブライザーといった加湿や、カテーテルでの吸引を行い、肺が汚染
されないようケアします。同時に酸素投与も行い、体の酸素の値をモニタリング
しながら全身状態の回復を助けます。これらと並行して栄養の問題が起こります。
口の手術をしているため飲み込みが難しく、私たちが普段行っている口からの食
事摂取が一時的にできなくなります。そのため鼻からチューブを挿入し流動食を
摂取してもらいます。このころから、口から食事をとること、口の中を清潔に保
つことを目的とした嚥下訓練を言語聴覚士と連携し実施していきます。その結果、
この方はゼリーなど固形ではない食物は摂取できるようになりましたが、全ての
栄養を口から摂取することは難しく、栄養が不足するため、胃ろうを造設し退院
することとなりました。そうして退院の目処が立ってくると、退院支援看護師と
調整し、傷の処置の方法や、胃ろうからの栄養の注入方法など、退院後も自身で
身の回りのことが行えるよう指導的な関わりが必要となってきます。その際は看
護計画を立案し、看護チームが統一して指導できるよう患者さんと関わります。
そして全ての技術を患者自身が修得され、2ヶ月にわたる療養を終え自宅退院す
ることができました。さらに退院して1ヶ月後に病棟に来られ、嚥下訓練を自己
でも実施し、退院前よりもたくさん食べられるようになったことを報告してくれ
ました。その時は、本当にうれしく思い、私たちが実施した看護が結果につなが
ったことで達成感を感じることができました。
今回のように患者さんが治療を終え、元の生活に戻るためには医師や看護師の
力だけでなく、多職種の連携が必要になってきます。そのため、患者の一番近く
にいる看護師が要となり調整しながら退院に向けてケアしていくことが重要だと
この患者さんを通して学ぶことができました。これからも、様々な起こりうるリ
スクを予測し多職種と連携しながら退院に向けた看護を実践していきたいと思い
ます。
ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html
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研 修 医 日 記
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研修医2年目
濵田 弘美
大阪医療センター研修医2年目の濵田弘美と申します。この研修医日記を読ん
でいるのは学生さんが多いのでしょうか。私がマッチング試験を受けるとき、女
性が少なく阪大生が多いとのうわさを聞いてかなりビビってしまったことを思い
出します。実際に私たちの代は圧倒的に男性が多く12人のうち女性は私1人だけ
です。しかし同期の雰囲気がいいので居心地が悪いこともなく、なんなら好き放
題やらせてもらっています。1つ下の代、今の1年目からは女子が増えて4人も入
ってきてくれました。その下の代も複数人女子が入ることが決まっています。当
院で研修したいけれども女子が少ないことがネックになっていた人は、そんなこ
とは全く気にしなくてよくなっています。阪大生は半分かそれ以上を占めますが、
他大学出身でも全く肩身の狭い思いはしないので大丈夫です。
当院の魅力の一つは有給休暇の取りやすさであると思います。私も先日有休休
暇を使って鎌倉に旅行に行ってきました。せっかく働いてお金をもらっているの
だからということで、サウナ付きの少しいいホテルに泊まって、ととのってきま
した。専攻医になるとまとまって休みが取りにくくなるかと思うので、研修医の
うちに遊んで色んな所に行けるのはとてもいいなと思っています。当直は少し大
変ですが、日中の仕事は忙しすぎずほどほどながらも、しっかり手技もできて色
々学ぶことができます。当院に来たら、立地もよくてきっと楽しい研修医生活が
待っています。少しでも興味のある方は是非見学にいらしてください。
臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html
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総編集長:院長 松村 泰志
編 集 長:副院長 三田英治 平尾素宏
看護部長 西本京子
編 集:池永祐子
発 行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
(〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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早いもので、来月の今頃はまさに年の瀬。街は色とりどりのイルミネーション
がきらめき、クリスマス一色に染まっているでしょう。これから寒さもさらに厳
しくなってくる頃ですので、皆様ご自愛ください。
408-osaka@mail.hosp.go.jp
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