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メールマガジン「法円坂」No.291 (2025/7/23)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)




 夏がやってきました。朝早く目覚めて青い空とさわやかな風を感じ、昼は強い
日差しを浴びて影を探し、夕方大きな雷の音とともに大粒の雨に遭う。こんな日
が多くなりました。みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
7月のメルマガをお届けします。
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   メールマガジン「法円坂」No.291 (2025/7/23)
          (独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
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今月号の目次
 ・院  長  松  村 泰  志
 ・定年の節目に寄せて:当院の強みと医療の現場で大事なこと
 ・退 職 の ご 挨 拶
 ・看 護 の こ こ ろ
 ・研 修 医 日 記

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                 院長  松村 泰志   知能とは何か
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 いよいよ夏となりました。今年の関西は梅雨明けが随分と早く、7月をまたず
梅雨明けしてしまい、7月は早々から真夏の暑さでした。ただ、蝉が鳴いていな
いことに気付き、例年であればまだ梅雨のさなかであることに気付かされました。
7月中旬となって、ようやく蝉が鳴き出し、いつもの夏が訪れたように感じます。
 私はNHKの土曜日の夜に時々放送されるブラタモリの番組が好きで、この時間
にテレビを観ることができない時には録画して見ています。先週の土曜日も会合
があり、ブラタモリをやっていたらビデオを取ろうと番組表を見ると、タモリさ
んの番組なのですが、いつもと違うタイトルの番組が組まれており、とりあえず
ビデオを取って会合に向かいました。翌日に何の番組だったか気になり、撮った
ビデオを見ました。この番組は新しく始まったようで、タモリさんと山中伸弥先
生がAI(Artificial Interigence:人工知能)について紹介し、語り合うもので
した。大変興味深く見ました。この番組で、日本のAI研究の第一人者である 東
京大学教授の松尾豊先生が出演され、解説をされていました。知能と思われてい
るものは、予測能力だと言って良いとおっしゃっていました。私は、やはりそう
なのかと、今までモヤモヤしていたことを晴らしてくれる納得のいく発言でした。
今回はこのことを話題にしたいと思います。
 実は私はAIとは関わりを持って来ました。私が医学部の学生の時、コンピュー
ター診断に興味を持ち、脳神経外科医で頭痛・顔面痛の診断についての本を書い
ていた父から、その知識を教えてもらい、コンピューターで父と同じように頭痛・
顔面痛を診断するシステムを作りました。この時に使った技術はエキスパートシ
ステムと呼ばれるもので、専門家から知識を抽出して、その知識を使って推論す
るプログラムを作成し、いろいろなケースに対し答えを出すものでした。このシ
ステムを父の頭痛専門外来に持ち込み、50例について父の問診から症状の詳細を
コンピューターに入力し、その診断結果を父の診断と比較したところ、1例を誤
診したのみで高い正診率でした。卒業後は循環器内科に進みましたが、こうした
活動をしていたことから医療情報部の助手に抜擢され、医療情報に深く関わるよ
うになり、最終的には医療情報学の教授になりました。しかし、当面の課題は、
紙でやりとりされていた医療の現場にコンピューターを持ち込み、医療を効率化
することであり、オーダーエントリシステム、電子カルテシステムの開発導入が
主たる仕事でした。また、エキスパートシステムは、その後は下火となり、あま
り注目されなくなっていました。専門家から知識を取り出す労力が大変だったこ
と、知識がアップデートされていくことへの対応が難しかったこと、言葉の揺れ
に対応できていなかったことなどが原因でした。この頃、脳に似せたモデルであ
るニューラルネットワークも発明されていましたが、数字やアルファベットの文
字認識ができる等の成果を上げていたものの、それ以上の複雑なパターン認識で
は、学習させるとあるところでピークとなり、それ以上の学習は精度を悪くする
過学習が起こることが知られ、限界があるモデルと認識されていました。
 私が医療情報学の教授になってしばらくしてAIが再びブームとなってきました。
2012年に画像認識コンペで、ヒントン教授らが作成したAlexNetがこれまでの成
績を大きく上回り優勝しました。これに使われた技術がConvolutional Neural
Net(CNN)というニューラルネットを改変したモデルでしたので、この新しい手
法に注目が集まりました。その後、このモデルが様々な形に発展し、Deep
Learning/深層学習と呼ばれるようになりました。2016年に、囲碁でAlphaGoが当
時の世界チャンピオンのイ・セドルに勝ったことが大きな話題となり、その時に
使われた技術も深層学習であったことから、深層学習の威力が世界中に知れ渡る
ことになりました。今のAIブームの始まりです。ヒントン教授は、昨年ノーベル
賞を受賞しました。私もこの新しいモデルに興味を持ち調べていました。画像の
パターン認識ができるようになったとは言え、それだけであれば、求めていたも
のとは違うとも思い、この技術を応用した自然言語処理にフォーカスして研究す
ることにしました。これまでの手法は、言葉を分類し、文法的に言葉の関係性を
解きながらコンピューターで処理しやすい表現型に変換するようなやり方でした。
以前にこの方法をやってみたのですが、文を解釈していくための準備にとてつも
ない時間を要し、あまり現実的な手法ではないと思い、その後は手をつけません
でした。AIによる方法は、まず、単語をベクトルに置き換え、あくまで学習によ
り解いていく方法です。単語をどのようなベクトルに置き換えるかを学習させま
す。この学習は文から単語を抜いて、その単語を前後の単語から予測させる方法
です。私達のグループでは、放射線レポートをコンピューターが意味解釈できる
ような構造化レポートに変換するタスクを解くことを目標に置いて研究しました。
AIによる方法によって思っていた以上の性能が得られました。2017年にインド出
身のAI研究者ヴァスワニらグーグルの研究チームによって自然言語処理を得意と
するTransformerモデルが発表されました。これを使ったモデルでも、単語当て
をすることと前後する2つの文を適当につなげた組み合わせと実際の文の組み合
わせを当てさせる問題をさせて、モデルを賢く育てます。これまでのモデルが近
傍の単語だけで推定していたところ、Transformerでは、文の広い範囲の単語を
全て推定に使えるようになっています。このモデルが次第に脚光を浴びるように
なったのですが、大きなインパクトを与えたのがChatGPTでした。このモデルを
応用すると人と対話ができることを示したのですが、このモデルでは過学習が起
こらないということが分かり、大きな衝撃を与えました。過学習が起こらないと
いうことは、パラメータ数を多くしてモデルを大きくすればするほど潜在的な性
能は良くなるのです。当然、学習させるべきボリュームも大きくなりますが、先
ほどの問題は、ほぼ無限に生成できますので問題はありません。そこで、クラウ
ドサービスを展開している事業者が巨額の投資をして実際に高い性能のものを作
り出し、サービスを始めました。これが、私達が目にしている生成AIです。
 これまでのソフトウェアは賢いように見えますが、システムを作る側が、様々
な想定をして対応できるように作っているからであって、事前に想定していない
ことには対応できないというのが、これまでの常識でした。ところが生成AIは、
単に文の単語を予想させる学習をしているだけなのに、自然な翻訳ができ、人と
自然に会話ができる能力を身に付けているように見えます。この単純なモデルで
どうしてこのような能力を獲得するのかを不思議に思っていました。生成AIを作
っている事業者が、特殊なことをしており、これが企業秘密で明かされていない
のかとも考えていました。コンピュータサイエンスの大家である喜連川先生がAI
について講演されたことがありました。喜連川先生も、なぜ生成AIがかくも賢く
応えるのか分からないとおっしゃり、喜連川先生でも分からないのかと妙にうれ
しく思いました。
 そうした中、今回の番組を見たのです。番組では、最初にAmecaの紹介があり
ました。Amecaは、人の表情を作り出して、対話型生成AIで何でも答えるロボッ
トです。人間になりたいですかとの質問に、良くわからないけれども、人のよう
な知能を持ちたいと言った自然で素晴らしい答えが返ってきました。また、好き
な音楽はありますかと聞くと、クラシックから幅広いジャンルを答えた上で日本
の米津さんの歌が好きだと答えました。これを見たタモリさんが、感心するもの
の全体的にこざかしいと評価したのも、的を射た評価だと思いました。Amegaは、
相手の期待を予想し、期待通りの回答をするように作られているはずです。世界
中の文を学習しているうちに、日本人はどのような歌が人気かを知るようになり、
日本人が質問をしているので、質問者が納得しやすい回答を推定したのです。何
でも広く知っており、質問をすると完璧な答えを返してくる人がいます。こうし
た人は知能が高いと評価されがちですが、相手が期待する答えを予測する能力に
長けているだけと言ってしまえば身も蓋もないように思います。松尾教授は、何
故Amecaがかくも素晴らしい答えを返すのかの質問に対し、AIは次に来るべき単
語を予想しているだけだと言い切っておられました。知能の本質は予測する能力
だと断言されました。私が冒頭でモヤモヤしていたことが晴れた気がしたと申し
ましたのは、生成AIが知的に見えますが、それまでの大量データの学習を通じ、
相手が期待している答えを予想し、これを返すだけのシンプルな機械なのです。
 そうなると、人の知能もそれだけのものなのかが気になります。これに対し、
東京大学の圀吉康夫教授は、生成AIは言語的な世界に閉じ込められており、身体
体験からの学習がないことを指摘していました。人の知能には、身体から得られ
た情報も大きなウェイトを占めるとのことを示しておられました。ただ、人でも、
ヘレンケラーのように、大きな障害があっても高い知能を持つ人がいることを考
えると、身体体験が必須ということではないとも言えそうです。
 私は、知能はとてつもなく偉大なものであるとの印象を持って生きてきたので
すが、最近のAIを見ていると、所詮はお釈迦様の手の上の悟空なのかと思うよう
になりました。タモリさんも、人の知能を何となくうさんくさいものとの思いが
あったので今日のお話しを聞いてすっきりしたとおっしゃっていました。ただ、
人はそれだけの存在かと問われれば、もっと大きな存在であるはずだと思いたく
なります。松尾先生も知能が何かは、あと10年もすればかなり解けそうだとおっ
しゃっていました。しかし、生命の謎はそれよりも深いと言っておられました。
人は、人工知能を超えたところに、人としての本当の価値があるように思います。
難しい理屈で理路整然と話しをする人を知能の高い人と思われていましたが、そ
うしたことは人工知能にでもできるようになりそうです。しかし、人の自然と沸
き起こる思いや感性、感情と呼ばれるものは人工知能にはないことのように思い
ます。知能を超えたものとは、意外と身近にあることなのかもしれません。

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     定年の節目に寄せて:当院の強みと医療の現場で大事なこと     
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                             臨床検査診断部
                                                              眞能  正幸
  
 皆さま、こんにちは。臨床検査診断部の眞能正幸です。
  この3月末に、定年退職いたしました。当院が国立病院最終年度の2003年4月に
臨床検査科長として赴任し、その後、独立行政法人大阪医療センター初代臨床検
査診断部長として、勤務させていただきました。22年間、さまざまな経験を積ま
せていただき、無事に定年を迎えられましたことを、関係者の皆様に心より感謝
申し上げます。4月からは、臨床検査診断部特別顧問(非常勤)として病理診断業
務に携わっております。

 この機会に改めて当院の特徴について考えてみましたが、最大の強みは「各診
療科に常勤医が配置されていること」だと思います。
 近年、大きな総合病院でも、医師確保が難しい診療科では、非常勤医師による
週1、2日の外来診療のみで対応し、診療体制を縮小することが増えています。し
かし、当院ではほぼすべての診療科に常勤医が在籍しており、充実した診療体制
を維持しています。多くの患者さんは他の医療機関からの紹介で来院されますが、
紹介先の診療科で適切に対応できるだけでなく、複数の疾患をお持ちの場合も、
すぐに他の診療科の常勤医と連携し、適切な助言や診療を受けることが可能です。
このような即応性のある総合的な対応力の高さこそが当院の強みであり、紹介元
の医療機関や患者さんにとっても安心して頼れる病院だと自信を持って言えます。

 また、長年医療に携わったものとして医療の現場で最も大切なことは「相互理
解のためのコミュニケーション」だと思います。医療関係者同士はもちろん、患
者さんとのコミュニケーションも重要です。
 患者さん一人ひとりに違いがあるため、医療関係者は丁寧にお話を伺い、疑問
点がないかも確認していきますが、時には患者さんの疑問や不安等に気付けない
こともあります。ですので、患者さんご自身のほうからも積極的に情報提供や質
問していただければと思います。私自身も患者として入院した際、遠慮して質問
できなかった経験があり、難しいことはよく理解できます。当院のホームページ
の「患者の権利と責務」には、患者さんの「責務」すなわち果たすべき務めとして、
「患者自らの健康に関する情報をできるだけ正確に医療提供者に伝える責務」と、
「病気の診断・治療・予後などに関して十分に理解できるまで質問する責務」の2
点が掲載されています。すなわち情報提供や質問は患者さんの「責務」ですので、
どうぞ遠慮なさらず、積極的に「相互理解のためのコミュニケーション」を図っ
ていただければと思います。

 病理医の一人として、これからも当院の医療の質の維持と向上に寄与していく
所存ですので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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                    退職のご挨拶         
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                             小児科科長
                               岡田 陽子

 2025年7月末をもって兵庫県立西宮病院に異動いたします。大阪医療センター
には本当にお世話になりました。
 2023年春に前任の寺田志津子先生が定年退職され、小児科科長を引き継がせて
頂き、2年4か月在籍いたしました。前任の寺田先生は本当にパワフルな先生で、
大阪医療センターが小児の白血病や腫瘍性疾患を加療していた頃から現場の最前
線で診療され、ご退職直前までも緊急時の新生児対応から急性疾患の加療、ご専
門の神経疾患の診療までアクティブに診療されておられました。
 私は、と言いますと、大阪のど真ん中で長い歴史を刻んできたこの大きな病院
で初めて働かせて頂くこととなり、右も左もわからない中でたくさんの助けと励
ましを頂きました。病院のずっしりとした見た目とは異なり、病院内の空気は明
るく、スタッフの皆さんはフットワークが軽く頭の回転も速いやさしい働き者で、
しかし、大事なところは揺るがせてはいけないという病院内の統一した意志があ
り、静かな空気の中にさわやかな風が吹くような職場でした。
 医療安全チーム、院内感染対策チームの細やかなアプローチは素晴らしいです。
また、MSW、臨床心理士の皆様をはじめとした、患者様を「支える」部門は、人
数もパワーも私が今まで知らなかったレベルのチームでした。
 幹部の先生方のお人柄がにじみ出る病院運営はとても温かく、私たち働く者を
勇気づけてくださいました。
 在籍していた私がこのように職場を褒めちぎるのはもしかしたらメルマガの内
容としてそぐわないのかもしれませんが、感謝の気持ちが溢れます。これからも
大阪医療センターの一ファンであり続けます。
 近隣の小児科で開業されておられる先生方には、私たちのような小さい小児科
が対応できる無理のない範囲の症例をとお考え頂いた上でご紹介を頂き、お心遣
いに心より感謝いたします。
 大阪医療センターを選んで受診してきて下さった患者様と患者様のご家族にお
礼を申し上げます。小児科として良い医療を提供できていたことを信じたいと思
います。有難うございました。
 8月からは小児神経のプロ中のプロである青天目(なばため)先生が、科長と
なり新たな大阪医療センター小児科を作ります。神経発達症、心身症、神経疾患
の患者様を大切に診療してまいります。今まで通り急性期疾患の患者様も大切に
しっかり診療させて頂きます。
 皆様、今後とも大阪医療センター小児科をどうぞよろしくお願い申し上げます。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

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                   看護のこころ
               ~退院支援看護師として大切に思うこと~
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                              地域医療連携室 副看護師長
                                                              川上 雅子
                                                              
 連日の炎暑でございますが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか?私も子供
も夏生まれで大好きな季節です。今年はどんな夏の思い出が作れるか、今からワ
クワクしています。
 私は現在、地域医療連携室で勤務しています。地域包括ケアシステムの深化が
進められている現在、病院はより一層、地域との連携が求められています。また、
入院患者さんも高齢化が進み、独居や高齢世帯、支援者の不在など様々な課題を
抱える方が増えており、入院前からの退院支援が重要となります。地域医療連携
室には、入院センターおよび退院支援室が所属しており、連携を図りながら退院
支援に務めています。
 私が、退院支援において一番大切にしているのは、“患者さんの意思決定を尊
重すること”です。退院支援看護師が直面する課題の1つに、患者さんの退院後
の療養先の選択があります。退院後も医療処置の継続が必要である、ADLの低下
から自宅での生活に不安がある、慢性疾患で再発予防のために食事や内服管理の
継続が必要であるなど患者さんが抱える様々な理由から、自宅退院は難しいので
は?施設調整がいるのでは?と退院支援看護師が頭を抱える場面が多々見られま
す。そのような場面では、「患者さんはどうしたいの?自宅に帰って、どのよう
に生活したいの?」と退院支援看護師に声をかけるようにしています。以前、在
宅チームに同行して自宅訪問した患者さんは、寝たきりの状態でしたが、自宅の
天井の木目を見て、「あぁ、やっと帰ってこられた」と涙を流していました。自
分が自分らしく生活するためのこだわりや価値観、想いは人それぞれです。患者
さんの想いに寄り添い、患者さんらしく生きるための意思決定を支援していける
看護師でありたいと思います。
 また、退院支援に携わる中で、ACP(アドバンス・ケア・プランニング)の必要
性を強く感じるようになりました。当院のような急性期病院では患者さんの意思
確認ができない、されていない状況で入院となるケースが多数あります。高齢者
や慢性疾患を抱えている患者さんは、予期せず状態が悪化することが多く、早い
段階から家族・キーパーソンを交えながら、今後どのように生活していきたいか、
最期を迎えたいかを考えられるような支援が必要です。このことを痛感したのは、
実父の看取りの経験によるものです。まさに本人の意思確認ができない状態で救
急搬送され、キーパーソンになる母親にDNARの選択が迫られました。本来であれ
ば、急な選択に動揺や戸惑いが生じる状況ですが、以前より父親は『何かあった
ときは、自然に』と意思表示していたため、母親はその意思を尊重した決断を示
すことができました。とは言え、自宅療養中や治療半ばに、家族内で動けなくな
った時のこと、最期を迎える時のことを考えることは、まだまだ抵抗を感じられ
る方も多いと思います。入院や退院は、患者さんの人生の中でACPについて考え
る分岐点と言われています。この分岐点に共に立ち、最期まで自分らしく生活す
るための支援を今後も続けていきたいと思います。
 
ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html 

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             研 修 医 日 記        
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                              研修医2年目
                                                          清水 多聞

 はじめまして。大阪医療センター研修医2年目の清水多聞です。1年目の研修医
の子たちが日々一生懸命に仕事をしている姿を見ると、1年前のことを思い出し
て懐かしくなると同時に、もう研修医生活が1年も経ったのかと感慨深く思いま
す。
 大阪医療センターの特徴は研修医日記で語られ尽くしていると思いますので、
当院で働きたいと考えている方に向けて、今在籍している研修医1・2年目の雰囲
気について書いていきたいと思います。
 私の同期は、みんな優しそうで穏やかな、丸い性格の人たちですが、深堀りし
ていくと、良い意味で少し変わっている面白い人ばかりです。最初のうちは人見
知りしていましたが、今では仕事が終わった後やお昼休みに研修医ルームで会っ
た人と喋り倒してしまうこともよくあることです。また、バイタリティーあふれ
る人が多く、教えることが好きなので、1年目の子達から質問されたことを教え
ている光景は、研修医ルームでは日常です。
 今年入職してきてくれた1年目の子たちは、ローテや当直で一緒に仕事したり、
ご飯や飲みに行ったりと今絶賛仲良くなっている最中ですが、非常に慕ってくれ
て良い子で可愛い後輩だなという印象です。後輩たちで同期旅行に行くみたいで、
仲良く楽しそうにしている姿を見ると、すごく微笑ましいです。来年入職してく
れる方達にどんなふうに先輩として振舞っているのかを想像すると、今から楽し
みです。
 読み返してみると、良いことばかり書いているなと自分でも思いましたが、研
修医の雰囲気は本当に良くて、大阪医療センターで研修医として働けて良かった
と思います。病院や働いている人の雰囲気は実際に見てみないとわからないこと
が多いと思うので、少しでも興味がありましたら、是非一度見学にいらしてくだ
さい。お話しできることを楽しみにしています。
                   
臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html
 
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総編集長:院長 松村 泰志
編 集 長:副院長 平尾 素宏 渋谷 博美
     看護部長 水戸 祥江
編   集:池永 祐子
発  行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
         (〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
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 まだまだ厳しい暑さが続きます。体調に気を付けてお過ごしください。
おかしいな?と思ったら大阪医療センターへ

408-osaka@mail.hosp.go.jp


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