Back
メールマガジン「法円坂」No.295 (2025/11/17)(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
- Thread-index: AdU7nhC1J1VTISOkT7mRfTsGLEjTaQ==
令和7年11月のメルマガです。今年も13回目の「大阪・光の饗宴2025」が御堂
筋で始まり、早くも年の瀬が近づいてきましたね。皆様お変わりございませんか。
先月に高市新政権が発足し、憲政史上初となる女性宰相が誕生しました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
メールマガジン「法円坂」No.295 (2025/11/17)
(独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今月号の目次
・院 長 松 村 泰 志
・やさしい医療を目指して
・医療の行く先
・「こころ」は一体どこにあるのでしょう?
・看 護 の こ こ ろ
・研 修 医 日 記
====================================
院長 松村 泰志 矛盾は発展の原動力
====================================
今年の夏は残暑が長引きましたが、ようやく本格的な秋となりました。ただ、
気づくと既に11月半ばで、間もなく冬の到来です。貴重な秋の期間を満喫したい
と思います。
このひと月の間に様々なことがありました。高市早苗さんが日本の総理大臣と
なり、自民党と公明党の連立政権から自民党と維新の党との連立政権に代わりま
た、また、大リーグでは、大谷選手、山本選手、佐々木選手の活躍で、ドジャー
ズが二度目の優勝を果たし、日本でも大いに盛り上がりました。個人的にも、私
が昨年度大会長を務めた国立病院総合医学会が今年は金沢で開催され、それ以外
にも私が関わる学会がこの期間に開催され、それらに参加してきました。いろい
ろ話題の多い忙しい月でしたが、少しそこから外れ、最近読んで強く感銘を受け
た本がありますので、その本のことをご紹介したいと思います。
ご紹介したい本は、田坂広志さん著書の『未来を予見する「五つの法則」世界
はどこに向かうのか』です。田坂さんの本は、これまでも何冊かを読んで、いつ
も感銘を受けていたのですが、この本は田坂さんの深い洞察を総まとめにされた
もので、きれいに体系化されており、これまで以上に強い感銘を受けました。
田坂さんは、東京大学を卒業され大学院に進学されて工学博士を取得され、教
育研究者の道を希望されていましたが、ポストが空かず企業に入社し、その後、
米国シンクタンクで務められ、日本に帰国された時に日本総合研究所の設立に参
画され、その後、シンクタンク・ソフィアバンクを設立されました。ダボス会議
を主催する世界経済フォーラムのGlobal Agenda Councilのメンバー、世界賢人
会議・ブダベストクラブの会員とのことです。世界に向けた視点を持っておられ、
世界の正に賢人の人達から賢人と評価されている人です。
さて、本の内容ですが、第一部では、未来を予見する「十二の洞察」と題し、
「未来を予見する方法は、何か」「パラダイム技術は、人類の未来をどう変える
のか」「このパンデミック後の世界は、どこに向かうのか」「人工知能革命は、
何をもたらすのか」「遺伝子工学は、何をもたらすのか」「経済の未来は、どこ
に向かうのか」「資本主義の未来は、どこに向かうのか」「民主主義の未来は、
どこに向かうのか」「宗教の未来は、どこに向かうのか」「未来において、不死
は実現するのか」のそれぞれのテーマに対して、田坂さんの洞察に基づき、非常
に明確な答えを書かれています。その内容一つ一つで、このコラムのテーマにな
りそうです。
第二部は、更に圧巻で、未来を予見する「五つの法則」と題し、過去から現在
に至る変化、更におそらく未来にも通じる変化の根底にある5つの発展の法則を
提示されています。5つの法則とは『「螺旋的プロセス」による発展の法則』
『「否定の否定」による発展の法則』『「量から質への転化」による発展の法則』
『「対立物の相互浸透」による発展の法則』『「矛盾の止揚」による発展の法則』
です。これらの法則を丁寧に説明されています。例えば、『「螺旋的プロセス」
による発展の法則』では、上から見ると元にもどっているように見えても、横か
ら見ると、一つ上のステージにあるといったことを表しているのですが、手紙か
ら電話になりeメールに変わってきたのが良い例で、一見手紙文化に戻ったよう
でありますが、次のステージにあります。
これらの5つの法則に基づき、今の世界で起こっている問題、①民主主義が発
展したかのように見えていたのに専制主義が横行している、②資本主義の発展に
より、貧富の差が益々広がっている、③冷戦終結から再び各地で戦争、紛争が起
こり、核戦争の危機に直面している、④グローバリゼーションから一国自立経済
に向かっている、⑤科学技術の発展が、宗教倫理に回帰する傾向が生まれている、
といった5つの危機について、今、私達が置かれているステージ、これからどの
方向に向かうのか、また、どの方向を目指すべきかについて述べておられます。
非常に高い視点から世の中の動きを見ておられ、それが故に、今、私達が目に
する混沌とした世の中が、田坂さんの目には法則に基づいて動いている途中の段
階にあると見え、次にどうなっていくかを予見されています。
この本に書かれている内容は、一つ一つが深く考えさせられるもので、簡単に
紹介できるものではないのですが、一つだけ、特に感銘を受けたところをご紹介
したいと思います。それは、5つ目の法則『「矛盾の止揚」による発展の法則』
です。この中で「矛盾とは世界の発展の原動力であり、マネージメントとは矛盾
のマネージメントである」と言っておられます。例えば企業の経営においては
「利益追求」と「社会貢献」の矛盾に直面しますが、これを、一方のみに割り切
ってしまうと生命力が失われたようになってしまうとのことです。「この矛盾マ
ネージメントの要諦は、振り子を振ってバランスを取ること」であると説明され
ています。「我々の生きている世界は矛盾に満ちている。そして、矛盾とは、世
界の発展の原動力であり、世界の生命力のことなのだ」と言っておられます。さ
らに、「人物の器とは、壮大な矛盾を抱えることのできる魂の力に他ならない」
と、更に「リーダーたる人物に求められるものは、目の前の矛盾から逃げること
なく、その矛盾と格闘し続けることなのだ」と言っておられます。私自身、病院
が非常に厳しい経営状態に陥り、装置や建物を最新のものに更新できない中で、
職員には、患者さんに良い医療を提供し、良い医療人材を育てるようにと言って
います。また、働き方改革が必要だと言いながら、でき得る限り多くの患者さん
を応需するようにと言っています。正に矛盾だらけです。私は、これまで、この
矛盾をネガティブに捉え、そこから脱したいと苦悩し、格闘してきましたが、初
めて、この状況を肯定的に捉える考え方に出会い、何か救われたような気持ちに
なりました。
その他にも、多くの示唆をもらいました。是非、お勧めしたい本です。私も、
もう一度読み直そうと思います。
====================================
やさしい医療を目指して
====================================
産婦人科
飛梅 孝子
大阪関西万博が間もなく終了するということで、毎日大混雑のニュース。学校の
夏休みシーズンに入ったころから混雑が加速し、人が多いのが苦手な私はもはや
頑張れる気にもなれず、そもそも予約も取れなくなり、まさに死に券です。当病
院は中央線駅、万博会場まで直通です。これを活かして平日仕事終わりにgoを繰
り返し、7月までは何度も足を運びました。あの頃は空いていた・・。全然制覇
できていませんが、入場できたパビリオンの感想は共通して、医療系開発は、他
分野より、確実に、前を行っている。のお話はまた次回の機会にして。
最近は医工連携という分野が確立されつつあり、私の取り組んでいる医療機器開
発は、というと万博と違いアナログで、だれが設置してもムラなく患者さんに優
しいベッドや体位支持器などです。手術は必ずリスク、副作用、後遺症を伴うも
のです。古傷が痛むぜ、が小さいことと感じる方もいらっしゃるかもしれません
が、ある人には大きい後遺症ともなり得るのです。全身麻酔手術中は患者さんは
完全に意識がないため、“痛い、この体勢には無理がある、もう少しこうしてほ
しい”などの主張はできません。すべての外科系医師が自分、もしくは同僚が経
験した、手術にまつわる辛い経験があります。患部手術操作エリアと無関係な腕
の痺れ、運動麻痺。神経が切断されていなければ自然回復しますが、半年ほどか
かります。その間、休職が必要だったりと絶望的になり精神状態は下がるに違い
ありません。
また下肢血栓予防のため弾性ストッキングやフットポンプを術中使用しますが、
筋肉質な人には自分の筋肉からの血管の圧迫もあって、コンパートメント症候群
と呼ばれる下肢の皮膚をざっくり切開しなければいけないような合併症もありま
す。子宮や卵巣の病気は治っても、この大きな下肢の傷、神経麻痺は一生残りま
す。このような原病と無関係な周術期合併症を減らし、対応する医療従事者によ
り良し悪しのない器械を開発中、商品化に向けて現在進行中です。
間違いが起きないように統一化するのも医療安全のためには必要ですが、その人
の個性も考え方も尊重した個別化診療が満足度にも比例します。それには地域の
先生方、看護師、コメディカルスタッフ、なんといっても患者さんご本人の協力
も必要です。チームの一員として一緒に意見を出し合い問題を解決していきまし
ょう。
====================================
医療の行く先
====================================
産婦人科
飛梅 孝子
医師は本業だけではなく、多趣味の人が多いです。産婦人科は音楽系が多く(お
そらく他の科でも)、日本産婦人科学会でフルオーケストラチームがあったりし
ますし、学会でのプレゼンに当然必要でしたから、手術動画編集はYou Tuberが
登場する前から扱っており手術時のカメラワーク能力、動画編集センスの高い先
生方も多いです。VRヘッドセットを使用してみたら手術に使用できないか、また
はカーナビを使ったら手術画像に組み込めないか、と考える先生もいて商品化開
発されつつあります。
現在世界中のいろんな大学や研究センターがこぞって、AR(拡張現実Augment
Reality)、VR(仮想現実Virtual Reality)、を活用した術者がどこにいても遠隔
操作で手術ができるようなシステムが開発進行中です。現在のロボット手術でコ
ンソールと呼ばれる術者が操作する大きな器械も、Apple社のPro visionや、
Microsoft社のHoloLenz、Meta社のMeta Questのような、どこへでも持っていけ
るマイヘッドセットで手術ができるようになるでしょう。この技術は日本ではハ
ードルが高いのも現状で、法律が科学進歩について来ていない状況です。実にも
ったいない。
そしてこれらの器械の開発は医療従事者の働き方改革にも貢献しています。AIに
よりCT、MRIなどの画像自動分析システム、同様に病理組織、細胞の自動診断も
どんどん発展しています。当院で先日検証されていました検体を運ぶロボットか
ら始まって、いろんなことがどんどん進んでいくことにワクワクします。
ちなみに、手塚治虫のライフワークに“火の鳥”があります。手塚治虫も医師で
す。不老不死の火の鳥が太古から未来まで、その時代の人間をチクっと諭してい
るお話です。手塚治虫が描いた当時からすると未来、現在がそのまま現実となっ
ているのに驚きです。さらに描かれたもう少し先の未来には、患者さんが寝てい
るベッドから器械のアームが伸びてロボットが手術するというもの。現在、ある
会社で開発中のロボット手術器機そのものです。さらに未来は、人間のクローン
が増産されオリジナルの本人が人間であるがゆえに欠陥ありと判断され排除、殺
害されてしまう。または悪い臓器を人工臓器に置き換える、を繰り返し、人間の
部分はなくロボットでしかなくなっていく。現実になりそうで怖いですね。そし
て共通して全国各教授先生はこういった未来予想が得意です。なるほど教授には
必要な能力なのですね。私にはそんな未来予測能力はない、のです。
====================================
「こころ」は一体どこにあるのでしょう?
====================================
臨床心理室
安尾 利彦
当院には臨床心理室という部署があり、9名の心理療法士が所属しています。
私たち心理療法士は、カウンセリングを通して患者さまの困りごとやお悩み、そ
れと関係するこれまでの人生の出来事やお気持ちをじっくりと伺ったり、心理検
査を通して患者さまの知能や発達や性格などの特性を捉えたりすることによって、
目には見えない「こころ」というものを理解しようとします。
ところで、読者のみなさまは、ご自身の「こころ」はどこにあると思いますか?
私の心理臨床のスーパーヴァイザーであり、長年当院の看護学校で教鞭をとっ
て来られた手塚千惠子先生は、毎年最初の授業で学生さんにこの問いを投げかけ
てこられたそうです。私は昨年から手塚先生からのバトンタッチで授業を受け持
たせていただいていますが、この問いも引き継がせていただきました。頭を指す
学生さん、胸を指す学生さん、はたまた考えあぐねてどこも指せない学生さん…
その反応は様々です。
手塚先生がこの問いを学生さんに投げかけ始められたのは、心臓移植を受けた
アメリカ人が、移植後に見たことがない景色を思い浮かべるようになり、秘され
ているはずのドナーがその景色の住人であったことがわかった、という不思議な
現象の記事を読まれたことがきっかけだそうです(手塚千恵子著「社会のストレ
スとこころ」、木立の文庫、2023、まえがきより)。
目には見えず、どこにあるのかいまだ確定されていないけれど、確かに存在す
る「こころ」。特に私たちが身体や精神の不調を来し苦しみや混乱の渦中にいる
ときは、いくら自分自身の「こころ」について自分ひとりで考えてみても、その
動きをつかまえたり、気持ちを整理したりするのが難しくなることがあります。
私たち心理療法士は、患者さまとの対話を重ねることを通して、患者さまがご自
身の「こころ」をよりよく理解される作業のお手伝いをさせていただきたいと思
っています。
読者のみなさまのなかで当院に通院中で、この謎多き「こころ」を理解したり
整理したりする作業にご関心をお持ちの患者さまがおられましたら、受診の際に
主治医の先生や看護師さんにお尋ねください(「カウンセリングを受けてみたい」
「心理療法士と話してみたい」など)。お待ちしております。
====================================
看護のこころ
~多職種で患者さんを支えること~
====================================
西9階病棟 副看護師長
田中 正隼
朝夕の冷え込みが一段と深まる季節となりました。インフルエンザ等の感染症
も流行する時期となってまいりますので、体調に留意しながらお過ごしいただけ
たらと思います。
私は看護師として15年目になります。初めて勤務したのは整形外科・小児科病
棟でした。その後循環器内科、消化器外科・泌尿器科へ配属となりました。これ
まで多くの患者さんやご家族と関わる中で様々な価値観や死生観に触れ、患者さ
んにとって最善の看護を提供することは、自身の看護観の根幹にもなっていると
感じます。また現在副看護師長として勤務する中で、これまでの経験を病棟スタ
ッフへ還元し、共に患者さんの価値観等に寄り添った看護を実施することがやり
がいとなっています。今回は私が看護師2年目の時の受け持ち患者さんとの関わ
りで心に残っていることを紹介させていただきたいと思います。
Aさんは、化膿性脊椎炎で入院され、1か月以上の抗生剤治療とベッド上での安
静を指示されていました。入院前は問題なく日常生活を送られていましたが、安
静治療のため筋力低下もあり、治療後に初めてコルセットを装着して歩行する際
には立位を数秒保つのがやっとの状態でした。Aさんも自分の姿を見て精神的に
落ち込まれ、リハビリを拒否される等、活動意欲が低下している状態でした。看
護師2年目であった私は、まだ知識や経験も十分ではなかったため、どのように
関わればAさんの活動意欲を高めることができるか悩みました。そこで、先輩看
護師に相談し主治医、理学療法士や医療相談員、心理士や栄養士を交えて、Aさ
んの活動意欲を高める関わりや食事を提供する環境調整について多職種で検討す
ることとなりました。理学療法士からAさんは、よく大阪城の話をしていると情
報がありました。私はAさんと車椅子や歩行器で屋上に行き、屋上のベンチに座
る等しながらリハビリの機会を増やす関わりを行いました。食欲低下に対しては、
環境を変えてみることを栄養士と相談し、院内のカフェで食事をすることをAさ
んに提案しました。すると、Aさんは食事時に笑顔が見られるようになりました。
その後Aさんは、徐々にリハビリや食事に対して意欲的に取り組まれるようにな
り、リハビリ病院へ転院が決まりました。転院してから約半年後に外来でお会い
した際には、杖でスムーズに歩いておられる姿を見て、とても感動しました。A
さんから「あの時の自分はマイナスな事しか考えられなかったけど、看護師さん
や先生、リハビリの先生方が自分のために色々考えながら関わってもらって、私
も頑張らないといけないと思いました。あの時は自分の気持ちに余裕もなかった
から言えなかったけど、本当にありがとう」とお言葉をいただきました。
私はAさんとの関わりから、看護に必要なことは、多職種と共に患者さんにと
ってより良い関わりは何かを考えることだと学びました。これからも患者さんと
多くの時間を共有する看護師だからこそ、「患者さんにとって最善の看護は何か」
を考え実践できる看護師でいたいと思っています。
ホームページ→https://osaka.hosp.go.jp/kango/index.html
====================================
研 修 医 日 記
====================================
研修医2年目
林 大翔
今月の当番の、大阪医療センター初期研修医2年目の林大翔と申します。すで
に過去の日記でこの病院の魅力については語り尽くされていると思うのですが、
ただ一つ、この病院の欠点として、時折見た目の古めかしさについて触れられて
いることは個人的に気になります。確かに築年数はたっていますし、病院の中に
は少し色あせた肖像画が散りばめられてたりもします。しかもあまり見慣れない
人物達です。しかし、そんなところも考えようによっては魅力だと思うのです。
そもそも当院が立っている立地は歴史的にとても重要な土地でした。上町台地
の上に立っていて、病院のすぐお隣は難波宮跡地や大阪城などがあります。また、
病院の東南角には「兵部大輔大村益次郎卿殉難報國之碑」と長々ときざまれた石
碑がそびえ立っています。見慣れない肖像画のうちの一人、大村益次郎がこの地
で亡くなったという碑です。彼は幕末から明治にかけて大活躍した人物ですが、
前額部が大きく張り出した、見るからに秀才そうな容貌は当時も目立っていたよ
うで、「火吹き達磨」とあだ名されていました。火吹き達磨、全く知らない道具
ですがなんとなくわかるような気がします。かつて、明治の時代にもこの土地に
は浪華仮病院という病院が立っていたそうで、刺客に襲われた益次郎はそこに運
ばれてきたのでした。当時、緒方洪庵の息子の惟準らが手を尽くしましたが、敗
血症のために命を落としてしまいました。小説家の司馬遼太郎は、彼を題材にし
た小説「花神」を書いていますが、そんな司馬先生も大動脈瘤破裂のために当院
で息を引き取っています。その関係なのか、詳しいことは知りませんが、病院を
歩いていると大村益次郎や緒方洪庵、司馬遼太郎の肖像画たちとよく目が合って
しまいます。
研修医も当直をしますので、深夜の病院を歩くことがあります。古びた病院を
歩いているとお化けに会うかもしれないと不安な方もいらっしゃるかもしれませ
んが、なんの心配もいりません。落ち武者に出会えば、それは火吹き達磨かもし
れませんし、長髪の白装束と出会えば、それは寝巻姿の緒方洪庵かもしれません。
僕は今日も身の引き締まる思いで、偉大な先人たちの思いを胸に研修に励んでい
ます。
臨床研修のホームページ→
https://osaka.hosp.go.jp/kyujin/syokikensyu/nikki/index.html
************************************************************************
総編集長:院長 松村 泰志
編 集 長:副院長 平尾 素宏 渋谷 博美
看護部長 水戸 祥江
編 集:池永 祐子
発 行:独立行政法人 国立病院機構 大阪医療センター院長室
(〒540-0006 大阪市中央区法円坂2-1-14)
************************************************************************
来月の今頃は、まさに年の瀬。今年のカレンダーもいよいよ残り1枚となりま
すね。これから寒さも厳しくなってくる頃ですので、皆様お身体おいといくださ
い。
408-osaka@mail.hosp.go.jp
Back