扁桃炎・扁桃肥大・アデノイド肥大
病気の概要
口蓋扁桃やアデノイド(咽頭扁桃)は、リンパ組織の一種です。小児期は扁桃は大きくなりますので、扁桃肥大やアデノイド肥大になりやすいです。また青年期・壮年期に何度も急性扁桃炎を繰り返す習慣性扁桃炎もあります。病巣扁桃といって他の部位の疾患である掌蹠膿疱症(皮膚)やIgA腎症(腎臓)の原因となっている場合もあります。
見つかるきっかけ
(症状)
小児の扁桃肥大・アデノイド肥大の症状としては、アデノイド肥大による鼻閉のために口呼吸になったり、扁桃が大きすぎて大きな食塊(例えば肉の塊)がのどを通りにくくて食が細くなったりします。またいびきの原因になります。急性扁桃炎の症状は咽頭痛と発熱です。急性扁桃炎を何度も繰り返す状態が習慣性扁桃炎です。
当院での検査内容
小児の扁桃肥大・アデノイド肥大に対しては鼻咽腔ファイバースコープ検査やアデノイドレントゲンで扁桃やアデノイドの肥大を評価します。なお、扁桃が大きいことがいびき・睡眠時無呼吸の原因になることがありますが、当院では睡眠時無呼吸の検査(アプノモニターや睡眠ポリグラフ)は行っておりません。
当院での治療内容
小児の扁桃肥大・アデノイド肥大に対しては、口蓋扁桃摘出術・アデノイド切除術を行います。併施の場合もありますし、またいずれかの場合もありますし、さらに滲出性中耳炎を合併している場合は鼓膜チューブ留置術を併施する場合もあります。慢性扁桃炎(習慣性扁桃炎、病巣扁桃)に対しても口蓋扁桃摘出術を行います。
当院での診療方針
(治療方針)
小児の扁桃肥大・アデノイド肥大に対しては、肥大の程度とご両親の希望で手術適応を相談していくようにしています。習慣性扁桃炎に関しましては、年に3回以上の急性扁桃炎の反復を目安にしています。病巣扁桃(IgA腎症や掌蹠膿疱症など)に関しましては、紹介元診療科の治療方針に沿う形で行っています。
対応診療科
耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科では、鼓膜形成術や人工内耳などの内耳手術を専門に、難聴、めまい、鼻・副鼻腔、口腔、頭頸部、頭頸部腫瘍(悪性疾患の一部は他院を紹介させていただきます)など耳鼻咽喉科の幅広い範囲をカバー。近隣の先生方からの突発性難聴や顔面神経麻痺、外傷、急性炎症などの急性疾患に対しても緊急対応しています。