難聴
病気の概要
難聴には大きく分けて伝音難聴と感音難聴があります。大雑把に言うと、伝音難聴は例えば慢性中耳炎などの中耳の問題で起きる難聴で手術で改善することが可能です。感音難聴は主には内耳の障害で起こる難聴で、高度な難聴の場合は人工内耳を入れる方法がありますが、それ以外の手術では治らない難聴ということになります。
見つかるきっかけ
(症状)
耳が聞こえづらいなと感じたり、周りの人から難聴を指摘されたりしたら耳鼻咽喉科を受診してください。中耳炎の場合は、難聴以外に耳漏や耳痛で気がつくこともあります。幼少期からの難聴の場合は学校健診などで指摘されることがあります。また耳鳴りが鳴る場合はある特定の周波数で難聴になっている場合もあります。
当院での検査内容
耳鏡検査にて鼓膜の状態を確認し、標準純音聴力検査を行います。簡易な聴力検査よりさらに多くの周波数に加えて骨導検査も実施。骨導と気導検査を併せて伝音か感音か判断します。慢性中耳炎は中耳ファイバーで観察することでさらに鼓室内の病変まで確認できます。その奥の耳小骨や上鼓室の精査のため中内耳CT検査も行っています。
当院での治療内容
慢性中耳炎や耳硬化症などの伝音難聴の疾患は、それぞれ鼓室形成術、アブミ骨手術で治療します。突発性難聴などの急性の感音難聴については入院してのステロイド点滴治療を行っております。また外来での鼓室内ステロイド注入療法も行っております。補聴器でも不十分な高度な感音難聴に対しては人工内耳埋め込み術を行っております。
当院での診療方針
(治療方針)
当院では特に難聴の治療・中内耳手術、人工内耳手術に力を入れており、科長の西村が難聴・中耳炎専門の外来を行っております。また幼児聴力検査(COR、プレイオージオ)が必要な小児には幼児難聴の外来を行っています。これらの聴力検査には専任の言語聴覚士を配し、より正確な検査を行えるようにしています。
対応診療科
耳鼻咽喉科
耳鼻咽喉科では、鼓膜形成術や人工内耳などの内耳手術を専門に、難聴、めまい、鼻・副鼻腔、口腔、頭頸部、頭頸部腫瘍(悪性疾患の一部は他院を紹介させていただきます)など耳鼻咽喉科の幅広い範囲をカバー。近隣の先生方からの突発性難聴や顔面神経麻痺、外傷、急性炎症などの急性疾患に対しても緊急対応しています。