大阪医療センター
血液

腫瘍性血液疾患

病気の概要

血液細胞の腫瘍であり、代表的な疾患に白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫があります。白血病には急性と慢性があり、急性白血病は症状の進行がとても速いです。悪性リンパ腫は約70種類ありますが、症状の進行具合から低悪性度、中悪性度、高悪性度の3つに分けられます。多発性骨髄腫は、骨病変や腎障害など多彩な症状を認めます。

見つかるきっかけ
(症状)

急性白血病の三大症状は貧血、出血、発熱です。慢性白血病は自覚症状に乏しく健診などで見つかることがあります。悪性リンパ腫では、くび、わき、足のつけ根などのリンパ節がはれて気付くことが多いです。多発性骨髄腫は腰痛、骨折などの症状や健診での高蛋白血症、貧血、腎機能異常などの所見で見つかることが多いです。

当院での検査内容

白血病の診断に必須の検査として骨髄検査があります。血液細胞は骨髄で造られているため白血病細胞も骨髄で発生します。腸骨という骨盤の骨に局所麻酔したあと、針をさして骨髄液を採取します。悪性リンパ腫の診断に必須の検査はリンパ節の生検検査です。はれているリンパ節を取り病理診断します。多発性骨髄腫の診断も骨髄検査で行います。

当院での治療内容

急性白血病は多剤併用化学療法で治療を行い、必要な場合は骨髄移植を連携病院で受けていただきます。慢性白血病は内服薬(分子標的薬)で治療します。悪性リンパ腫は抗体薬と化学療法で治療を行い、必要な場合は放射線照射を追加します。多発性骨髄腫は抗体薬と分子標的薬で治療し、可能な場合は自家移植を追加します。

当院での診療方針
(治療方針)

血液腫瘍は従来より抗がん剤が有用な疾患でしたが、近年、種々の分子標的治療薬の登場によって、さらに治療成績が向上しています。しかし、これらの薬剤を上手に使いこなすには専門知識・経験が必要であり、また、患者さんにもわかりやすく説明できるスキルが必要です。かかりつけ医で血液腫瘍が疑われた場合はすぐに私たちに相談してください。

対応診療科

画像

血液内科

白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの腫瘍性血液疾患から再生不良性貧血、免疫性血小板減少症などの非腫瘍性血液疾患まで、さまざまな血液疾患の入院・外来での診断・治療を日本血液学会認定血液専門医が対応しています。患者さん一人ひとりに寄り添い、正確な病気の診断と病状に合った適切な治療の提供をめざしています。

ホームにもどる