血小板減少
病気の概要
血小板は骨髄の中で産生される血液成分の一つで、止血をする役割をしています。血小板の数が減少すると出血が起こりやすくなります。骨髄における産生能力低下、体内における血小板利用・破壊更進、血小板の分布異常が原因です。急性白血病、再生不良性貧血、免疫性血小板減少性紫斑病、播種性血管内凝固症候群などがあります。
見つかるきっかけ
(症状)
血小板の数が少なくなると出血が起こりやすくなります。初期の症状として皮膚の内出血がみられるようになります。ぶつけていないのに、手足にあおあざが出来やすくなるほか、こまかい点状の皮下出血をみとめます。また、歯茎からの出血や鼻血、血尿や血便といった症状から見つかることもあります。
当院での検査内容
血液検査で血小板数を調べます。偽性血小板血症では抗凝固剤が原因で血小板数が少なく表示されることがあります。その場合は特殊な方法で検査をします。骨髄の産生能力低下を疑った場合は骨髄検査を行います。免疫性血小板減少性紫斑病の場合は、ピロリ菌検査、PAIgG(血小板に結合しているIgG抗体)などの測定を行います。
当院での治療内容
免疫性血小板減少性紫斑病でピロリ菌が陽性の場合は、ピロリ菌の除菌療法を行います。血小板数2万/μL以下の場合は、副腎皮質ステロイドを投与します。副腎皮質ステロイドが無効の場合や合併症により使用できない場合は、トロンボポエチン受容体作動薬を投与します。その他の病態では、血小板輸血をしながら、原疾患の治療を行っていきます。
当院での診療方針
(治療方針)
血小板減少症にはさまざまな原因があり、原因に合わせた治療が必要になります。当院には、経験豊かな日本血液学会認定血液専門医が複数在籍しており、迅速な診断、治療が可能です。出血傾向がみられたり、健康診断で血小板減少症を指摘されたりしたという場合は、気兼ねなく当院を受診してください。
対応診療科
血液内科
白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの腫瘍性血液疾患から再生不良性貧血、免疫性血小板減少症などの非腫瘍性血液疾患まで、さまざまな血液疾患の入院・外来での診断・治療を日本血液学会認定血液専門医が対応しています。患者さん一人ひとりに寄り添い、正確な病気の診断と病状に合った適切な治療の提供をめざしています。