大阪医療センター
全身

摂食障害

病気の概要

精神的なストレスが、食事に関する問題行動として起こってくる病気です。この病気は拒食を主体とする神経性やせ症と過食と排出行為のある神経性過食症の二つに大きく分類することができます。どちらもやせ願望が強く、体重や体型に自分の価値を感じているといった特徴があります。女性に多い病気で、やせを礼賛する風潮も影響を与えています。

見つかるきっかけ
(症状)

明らかに食事の量が減り、やせてきているのに本人はやせを認めようとせず、病院への受診を拒むことが多いです。体重へのこだわりが強まり、さらに体重が減少してくると、電解質異常や肝機能障害などの重篤な身体合併症をきたします。精神的にも不安定となり、感情の起伏が激しくなり、抑うつ気分や不眠などもみられます。

当院での検査内容

当院では、低栄養や自己誘発嘔吐による身体への影響を確認するために、血液検査一般、脳画像検査、骨密度の測定などを実施しています。また各種心理検査を用いながら、他の精神疾患との合併の有無や性格特徴など心理的な評価を行っています。

当院での治療内容

外来治療では、栄養指導や心理教育、認知行動療法で病気の理解を深め、ストレスにうまく対処できるようになり、自己肯定感が高まるようにサポートします。摂食障害の教育入院プログラムでは、多職種によるチームを編成し、栄養管理を行いつつ規則正しい生活や適度な運動を体験し、心理的な問題について内省が深まるように援助していきます。

当院での診療方針
(治療方針)

摂食障害の食事の問題に関する症状の根底には、自己評価の低さや人とうまく付き合えないといった心理社会的な問題が隠れていることが多いです。当科では、摂食障害の表面に出ている症状の回復だけではなく、患者さんたちの生きづらさの原因となっている根本的な問題の解決を図る治療を提供することを心がけています。

対応診療科

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