医療関係者の皆さまへ

女性医師 エッセイ

 ママ医師エッセイ No. 2

エッセイNo.2

救急医  匿名

私は麻酔科専門医を取得した直後に結婚し、その翌年大阪に転勤してきました。大阪医療センターは当時から女性に優しい病院であったことから、早く子供も欲しいなあと思っていました。けれど救命救急センターに配属となり、やっぱり救急がしたいという思いが再燃し、30代は仕事に打ち込んだ日々でした。高齢出産で長男を授かった今は、当直免除の上、週5日勤務(朝30分の育児時間取得)をさせて頂いています。長男が生後6か月を過ぎた頃に復帰しましたが、当初は毎日片道1時間30分の自動車通勤で精一杯でした。最近は長男も1歳となり育児に余裕が出てきたので平日日勤の救急車対応をさせてもらっています。重症患者さんの主治医になることもありますが、状態が安定する前に引き継ぎをして帰らないといけない場合が出てきます。同僚の先生方やスタッフとは十分コミュニケーションを取るように心がけていますが、本当に周りの方々に支えられて仕事ができているなあと実感しています。

このように復職できているもう一つの大きな要因はやはり待機児童のない院内保育園と病児保育があることです。院内保育園では子供も成長しますが、新米ママも少しずつ成長させてもらっています。保育園に通うのを私自身楽しみにしているくらいで、育児の相談だけでなく子供の意外な一面の話などで盛り上がり保育士さんには本当に癒されています。また朝子供が急に熱を出した時は小児科外来で診察を受けた後、安心して小児科病棟の奥にある病児保育室に預けています。数人の子供たちと一緒になりますが、定員オーバーで断られることはないということなので、本当に恵まれていると思います。

家庭では通勤の道中や保育園であったこと、家に帰ってきてからのこと、どんな些細なことでも主人に伝え共有しています。忙しいながらも育児に参加してくれていて、結構主人のほうがお風呂に入れたり、遊んだり、寝かしつけたりするのが上手かったりするので、複雑な気分にもなりますが、大変有り難く思っています。

これからは女性医師支援の制度を活用してママさんになっても女性医師が活躍できる社会になっていくと思うのですが、職場での協力があってこその制度であることも間違いないので、一緒に働いている方々に日々感謝する気持ちが大事だと思っています。

 ママ医師エッセイ No. 1

エッセイNo.1

私は平成18年に卒業し、当院で2年間の初期研修を終了後、麻酔科に入局しました。気付けば医師として10年目、周りには若い先生が増えました。医師になった頃、5年後、10年後の具体的な将来を描いていたわけではなく、医師となったからには細々とでも仕事を続けたい、そして子供も欲しいと漠然と考えていました。その過程で仕事と家庭のバランスに悩むこともありましたが、現在こうしてママ麻酔科医として働いていることにまずは感謝したいと思います。

平成25年に長女を出産後2ヶ月で、週5日勤務で復帰しました。女性医師の30代は専門医取得やスキルアップに大事な時期で、フルタイム勤務を無理なくできる環境を提供していただきとてもありがたく思います。具体的には、院内保育所、病児保育、土曜保育の支援があります。正直、不安を抱えての保育園デビューでしたが、まるで第2の母のように保育士さん達の保育指導は素晴らしいものでした。離乳食の指導も、トイレトレーニングも、保育園でしていただき、保育士さんから子供の知らなかった一面を教わることも多々あります。離れているからこそ増す愛情もあるように思います。保育園は熱が出てしまうと預けることができませんが、院内に病児保育があるので、安心して仕事をすることが出来ます。第3土曜には土曜保育があるので、日直勤務につくこともできます。

現在麻酔科では、ママ麻酔科医は当直勤務を免除していただいています。出産後しばらくは復帰までのステップとして変則勤務、その後フル復帰をする人も多くいます。出産後の働き方は個人の考え方のみならず、家族や周囲の理解も必要であり、正解がないのが現状です。当院には、個々の希望に応じた勤務を実現していただく就労形態の柔軟さがあり、心から安心して子供を預けられる保育園があります。心から感謝しつつ、今後も頑張って麻酔科医を続けていきたいと思います。

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