大阪医療センター
腰・臀部~下肢

腰部脊柱管狭窄症

病気の概要

主に加齢現象により背骨が傷んだり変形したりすることで、腰部脊柱管(腰の背骨の後ろにある神経の通り道)が狭くなり、そこを通る脚やお尻に行く神経が圧迫される病気です。椎間板(背骨と背骨の間にある軟骨のクッション)の膨隆・突出(腰椎椎間板ヘルニア)や背骨のずれ・ぐらつき(腰椎変性すべり症)などを伴う場合もあります。

見つかるきっかけ
(症状)

脚やお尻に痛みやしびれ・だるさなどの症状を生じ、長く歩けなくなります。ある程度歩くと症状が出現し、体をかがめたり座ったりして休むと楽になり、またある程度歩くと症状が出るといった、間欠跛行(かんけつはこう)も特徴の一つです。症状は両脚に出ることもあれば、片脚だけに出ることもあります。脚の力が弱くなることもあります。

当院での検査内容

レントゲン検査により背骨の変形・ずれ・曲がり・ぐらつきなどを評価します。また、MRI(磁気共鳴画像)検査により脊柱管の狭窄の部位や神経の圧迫の程度などを評価します。場合によってCT検査や造影剤を用いた検査(脊髄造影検査)、ブロック注射による検査も行います。必要に応じて骨粗しょう症の検査を行い骨の強さを評価します。

当院での治療内容

薬の内服や注射などによる治療でも症状が良くならない場合は、手術を行うことがあります。ぐらつき(不安定性)がなければ除圧術(開窓術、部分椎弓切除術)を実施します。腰椎変性すべり症などで不安定性を伴うなら除圧固定術(後方進入腰椎椎体間固定術(PLIF))を行います。この場合、チタン合金スクリューで腰椎を固定します。

当院での診療方針
(治療方針)

3人の脊椎外科専門の医師が団結し、エビデンスに基づく安全性の高い治療をめざします。患者さんの症状、病態、体の状態、患者さん本人やご家族の希望などを総合的に評価し、手術をしない選択肢も含めて、治療方針を慎重に検討します。手術では、短い時間・少ない出血・小さい傷を常に志向し、体への負担の少ない低侵襲手術を心がけています。

対応診療科

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整形外科

股関節・膝関節疾患、脊椎疾患、手の外科などさまざまな運動器疾患に対し、高度なレベルの専門診療を行っています。骨折など外傷にもできる限り対応しております。腫瘍、小児整形外科疾患、肩疾患、スポーツ疾患などは大阪大学 整形外科の関連病院ネットワークを通じて専門のクリニック・病院へ紹介しています。

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