大阪医療センター
皮膚

皮膚潰瘍

病気の概要

皮膚潰瘍は何らかの原因で皮膚の細胞が死んでしまい、皮膚が欠損してしまう状態です。動脈硬化や血管の炎症などで皮膚への血流が悪くなって皮膚の細胞が死んでしまったり、熱傷や外傷、褥瘡など皮膚に対する物理的刺激や外力で皮膚の細胞が死んでしまったりする場合もあれば、腫瘍の切除などの治療によって皮膚が欠損する場合もあります。

見つかるきっかけ
(症状)

小さな擦り傷などが治らずに広がり、皮下の組織が露出して、絶えず浸出液が流れ出すようになります。熱傷や怪我を負った皮膚が黒くなったまま治らずに、周囲の皮膚が赤く腫れてきて膿が出てきたり、痛みが強くなったりする場合もあります。また、足の指が痛くなって徐々に黒くなる事がきっかけで気づかれることもあります。

当院での検査内容

皮膚潰瘍は下肢にできることが多く、発生した原因を見つけ出すようにします。動脈硬化など動脈が細くなったり、詰まったりしていないかを確かめるため、腕と足の血圧を測定して比較したり、MRIやCTなど画像検査で血管の状態を評価します。静脈の流れが悪くなって、血液がうっ滞していないかを超音波検査で調べます。

当院での治療内容

難治な皮膚潰瘍の原因として動脈や静脈の血流障害が存在することがあります。動脈の血流を回復させるために循環器内科にカテーテルを用いた血管内治療を依頼したり、静脈のうっ滞に対しては弾性ストッキッングによる圧迫療法や下肢静脈瘤に対する手術を行います。同時に創部をきれいにして傷を治りやすくする環境を整える局所療法も行います。

当院での診療方針
(治療方針)

皮膚潰瘍が治らないのには理由があるはずなので、治らない原因を考え、突き止めるよう心掛けています。検査すると動脈硬化が進んでいたり、糖尿病が併存していたり、骨や筋肉が障害されていたりする場合もあり、適切な感染対策や皮膚科処置を行いながら、循環器内科、糖尿病・内分泌内科、整形外科などの診療科と協力するようにしています。

対応診療科

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皮膚科

皮膚がんの診断と治療を中心に、皮膚良性腫瘍や下肢静脈瘤、炎症性皮膚疾患など幅広い皮膚疾患に対応。特に皮膚がんに対しては外科手術を中心に先端の化学療法や集学的治療を行い、専門性の高い治療を必要とする患者さんを受け入れています。下肢静脈瘤に対する血管内レーザー治療による低侵襲治療にも対応しています。

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