小児疾患(思春期早発症)
病気の概要
思春期早発症は二次性徴が日本人の平均より数年早く出現する疾患です。二次性徴は脳の視床下部や下垂体、性腺からのホルモンの分泌が増えることによって出現します。思春期早発症ではこれらのホルモンの分泌に影響を及ぼすような、何らかの病気が隠れている場合がありますので、早めに小児科をご受診ください。
見つかるきっかけ
(症状)
同年代のお子さんよりも早くに、成長の促進(身長の伸びがよい)や、女子では乳房の発育、陰毛の発生、月経 の出現、男子では精巣・陰茎の発育、陰毛の発生、ひげの発生・声変わりなどの二次性徴がみられます。成人身長が低身長になる場合や、思春期が早く来ることによる社会的問題が起こる場合があります。
当院での検査内容
まず、身長・体重の成長曲線を作成し、二次性徴の進行程度を診察します。思春期の二次性徴の進行が早い場合には、血液検査で関連するホルモンの数値の確認や、レントゲン検査で骨年齢の確認を行います。さらに精査が必要な場合には、頭部MRIなどの画像検査を行い、脳腫瘍などがないか調べる場合があります。
当院での治療内容
検査結果により治療内容は異なります。脳腫瘍など思春期早発症の原因となる病気がみつかった場合はその治療を優先します。明らかな原因のない中枢性思春期早発症の場合にはLHRHアナログ(注射)を使用した治療を行う場合がありますが、この治療の開始前には、患者さんの症状や年齢を考慮してご家族と話し合って治療方針を決めます。
当院での診療方針
(治療方針)
お子さんの症状や病気について、ご両親とお子さんのお話にじっくりと耳を傾け、分かりやすく丁寧に説明することを心がけています。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。
対応診療科
小児科
上気道炎、呼吸器感染症、感染性胃腸炎、尿路感染症などの感染性疾患、川崎病、アレルギー疾患、循環器疾患、内分泌疾患、消化器疾患、腎疾患、夜尿症、神経発達症の診療を行っています。また、神経の外来、神経発達症初診、1か月健診、乳幼児健診、ワクチンの外来を、専門の外来として設置しています。
産婦人科
正確な診断と、患者さんやご家族と相互理解を深めた上での治療方針決定を心がけています。悪性腫瘍に対しては手術療法や集学的治療、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術のほか、ロボット支援下手術も実施。産科では、異常がない限り自然な分娩をめざしており、総合病院の強みを生かして合併症のある妊婦さんにも対応しています。