慢性腎臓病(CKD)
「タンパク尿などの尿異常」や「腎機能低下(推定糸球体ろ過量が60mL/分/1.73m²以下)」といった腎障害が3か月以上持続する状態をさします。成人の5~8人に1人が慢性腎臓病に該当するとされています。
慢性腎臓病では、腎不全に進行する可能性があるだけでなく、心筋梗塞や脳梗塞などの血管疾患のリスクも高まるとされており、適切な治療と予防が重要です。原因やタンパク尿の程度は患者さんごとに異なるため、当院では個々の状態に応じた治療を心がけています。
また、食事や生活習慣の改善も進行抑制に重要であり、認定看護師や栄養士と連携し、栄養指導に加えて腎不全透析予防外来や教育・コントロール入院も実施しています。
腎炎・ネフローゼ症候群
尿検査異常や浮腫(むくみ)を契機に発症し、早期介入が重要です。必要に応じて入院のうえ腎生検を実施し、診断・治療を行います。
病状によっては腎生検のみの短期入院となる場合もあれば、そのまま治療のために入院継続が必要となることもあります。また、これまで重点的に取り組んできたIgA腎症の診療も継続して行っています。若年発症のネフローゼ症候群に対するリツキシマブ治療にも積極的に対応しています。
多発性のう胞腎
腎臓に多数ののう胞(水がたまった袋)が形成され、徐々に腎機能が低下する疾患です。一定の基準を満たす場合には、トルバプタンによる治療が適応となります。当院では多発性のう胞腎専門外来を開設し、適切な診断に基づいた治療を行っています。
透析療法
腎不全が進行すると腎臓の機能を代替する治療が必要となり、透析療法や腎移植が選択肢となります。透析療法には血液透析と腹膜透析があり、当院ではいずれにも対応可能な体制を整えています。
CKDの進行抑制に努めるとともに、これらの治療法についても多職種で分かりやすく説明しています。腎移植を希望される場合には、適切な時期に移植施設へご紹介します。なお、血液透析導入後の通院透析については近隣の透析施設をご紹介しています。
電解質異常
ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質異常は、さまざまな症状や病態を引き起こします。当科では原因の診断と治療に対応しており、必要に応じて糖尿病・内分泌内科と連携して診療を行っています。