医療関係者の皆さまへ

女性医師の皆さんへ

国際女性Day《ミモザの日》

3月8日は国連が決めた《国際女性Day》です.

1904年3月8日に米国で女性労働者が婦人参政権を求めてデモを起こしたことがきっかけです.1910年に国際社会主義会議で《国際女性Day》と制定され,戦争で途絶えた後, 1975年に国際連合によって,再び定められました.

イタリアでは《FESTA DELLA DONNA( フェスタ・デラ・ドンナ:女性の日)》とされ、男性が感謝を込めて女性にミモザを贈ります.ミモザの花束このことから「ミモザの日」とも呼ばれるようになり,ミモザの花束を贈られた女性たちは,胸や髪に飾ります.こんなイタリアのおしゃれな習慣が日本で紹介されるようになってきました.今年,大阪医療センター・女性医師の会(ミモザ会)に,日本イタリア文化協会からミモザの花束を頂くことになりました.

情熱的なイタリアの男性が私たち働く女性を応援していると妄想するだけで,気持ちが上がります.

Grazie(グラッツィエ)

結婚・入籍後も旧姓で医師免許証を使用できます!

平成28年4月1日から、女性活躍推進法が施行されます。
男女共同参画社会基本法(平成11年6月 http://www.gender.go.jp/ )の施行後、17年ぶりです。これは、女性が職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するための法律です。現実はまだまだ厳しいですが、何はともあれ、女性医師にとっては良いニュースです。

さて、職場や年度の変わり目に、女性医師も、結婚・入籍のピークを迎えます。医籍は戸籍と同じ新姓の苗字に変えなければなりません。入籍後30日以内に、戸籍抄(謄)本と医師免許証を持って、現住所の保健所に行って、医籍の変更手続きが必要です。
保健所窓口で、「医籍訂正・免許証書換え交付申請書」による申請の際に、医籍訂正のみを行い、医師免許証の書き換えをせずに旧姓の医師免許証を使用することができます。これは、申請書の《免許証書き換え交付》の文字を二重線で消すことで、医師免許証の旧姓使用が可能になります。

この場合は、近畿厚生局への保険医登録、大阪府への麻薬取扱者免許申請は必要ありません。死亡診断書などの、公文書に記載する名前は、全て医師免許証と同じ旧姓の名前を使用します。国家試験合格後に、医師免許証を受領した名前で働き続けることができます。
保健所の立ち入り検査で、医師免許証の提出を事務方に要求されますが、書類の備考欄に、医師免許証のAは、医籍の新姓Bの旧姓であると記載してあれば、問題ないようです。採用の際に、医師免許証記載の旧姓と医籍登録されている新姓が照合可能な住民票などの提出を要求されるかもしれません。但し、ニセ医者のチェック用に作られた厚生労働省の医師等資格確認検索システムは、医籍の新姓に対応していますので、注意が必要です。

従来の多くの女性医師のように、医籍訂正・免許証書換えをどちらも新姓にした場合は、医師免許証に記載されている新姓で、近畿厚生局への保険医登録、大阪府への麻薬取扱者免許申請を行う必要があります。以後、すべての書類は新姓で統一され、照合の手間は不要です。

いろいろややこしいですが、医師免許証を書き換えない場合は、医師としてのキャリアは男性医師と同様に、一貫した履歴書と業績リストが作成できます。万が一離婚した場合は、戸籍と医籍は元の旧姓に戻りますが、医師免許証の名前は、ずっと旧姓のままです。戸籍が変わって保健所への届けが必要なのは、医師免許証が旧姓でも新姓でも同様です。

何事も一長一短ですので、保健所で医師免許証書換えの際には、よく考えて選択してください。

女性医師の皆さんへ

大阪医療センター 放射線診断科 部長 栗山啓子

大阪医療センター西門にミモザ(房アカシア、銀葉アカシア)の木があります。早春に地味ですが黄色いかわいい花が咲きます。女性に人気のオレンジ・ジュースで作るシャンパン・カクテルのミモザのミモザです。“大阪医療センター女性医師の会”をミモザ会とネーミングし,情報交換の場として活動しています。ミモザは木に咲く花で、バラ、カトレアほどのオーラはありませんが、温かみのある花です。

大阪医療センターは大阪市中央区の文字通り大阪のど真ん中にありますが、桜、ツツジと春は百花繚乱、夏は大木の緑がまぶしい素晴らしい環境にあります。
私は当院の女性医師の長老の一人で、大阪府医師会の男女共同参画検討委員会の委員として、女性医師支援ワーキンググループと連携してメッセンジャー役をしています。

女性医師支援の多くは保育が重点となります。当院では女性医師の子育てと仕事の両立支援として、待機児童のない院内保育所、院内での病児保育と柔軟な就労形態の選択を提供しています。柔軟な就労形態とは、具体的には子供が小さい時の一定期間は、残業免除、当直免除または回数軽減、短時間勤務などを提供することですが、もちろん所属する診療科の科長との相談が必要です。

“男女共同参画”とはGender Equalityの官僚的意訳で、医学の教育・研究・診療において、男性医師と対等のキャリアアップができるように育成策や支援策を提言し、その推進につとめることを今後の課題としています。さらに病院や大学では、女性医師のキャリア形成と昇進に関して、男性医師と同一の機会、男性医師と同一の評価・待遇を実行するように努めることが目標になります。

女性医師の30歳代は専門医取得やキャリアアップにも大事な時期で、フルタイム勤務を無理なくできることが理想ですが、個々の女性医師を取り巻く環境が多様であり、本人の価値観、人生観により就労形態を選択できる自由が大事だと思っています。 職場復帰を考えている女性医師がこのホームページを見て、一歩前に進む機会となれば幸いです。

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