研修医日記(平成30年)
- 1月 杉浦 裕典
- 2月 西 貴久
- 3月 野津 翔輝
- 4月 今井 脩介
- 5月 氏本 大介
- 6月 大平 僚祐
- 7月 隠岐 雄太
- 8月 中嶋 真理子
- 8月 綿谷 俊介
- 9月 茂木孝友
- 10月 清木祐介
- 11月 宮原智
- 12月 谷田将志
- 12月 西本渓佑
平成30年1月 杉浦 裕典
研修医2年目の杉浦です。初期研修医としての2年間の研修期間ももう間もなく修了しようとしています。 この研修医日誌を読んでおられる方は当院を研修先に考えておられる学生の皆様が多いかと思います。かくいう僕もその一人でした。 月日が過ぎるのは早いとはよく言いますが本当にそのとおりであると感じます。
当院での研修生活の特徴は他の研修医日記に挙げられている通りです。 研修医が多いことのメリットについてみんな書いていますが、これは本当に良かったと思います。 いろんな科を志望する研修医の仲間がいて、また同時に複数の科に同期の研修医がローテートしています。 そのため多方面の問題に当たったとしても誰かに気軽に質問したり、専門的な教科書を借りたりすることができました。 個人的にはいろいろな人に近所のおすすめのごはん屋さんを聞くことができる、などというのも人数が多いメリットとして大変うれしかったことです。
研修生活で再確認させられることは、自分が置かれた環境をどのように生かすかが重要であるという基本的なことです。 研修中に、今日わからなかったことを置いておかずに分かるようにして明日を迎えるべし、という旨の言葉を当院のとある先生にいただきました。 そのお言葉をいただいてから、より一層日ごろの業務を自身の成長に生かすべく頑張ろうと思って過ごしています。
もし当院での研修を考えて見学に来られる場合にはぜひ研修医の医局に立ち寄っていただければと思います。 病院での研修、マッチング対策、普段の生活、近隣の住宅状況などなど、どんな質問でもきっと親切に答えてくれると思います。 僕も自分が見学に来た時にいろいろなことを聞いたりしました。 いろんな人に親切に答えてもらえましたし、僕の場合は、幸運なことですが、たまたま研修医の人たちがみんなで頼んでいたお寿司を分けてもらったことを思い出します。 お寿司を分けてもらうのはなかなかレアなパターンですが、いつ来てもきっと病院選びの役に立つなにかを教えてくれるのではないかと思います。
平成30年2月 西 貴久
研修医2年目の西貴久と申します。当院で初期研修を考えている方の参考になればと思います。 学生の時に当院を見学させてもらったとき、どことなく穏やかな印象があり、良い雰囲気に惹かれ当院を受験しました。 無事マッチングし今まで過ごしてきましたが、はじめの印象通りで、先生方には優しく教えていただきました。
ローテーションは内科系8か月、外科系3か月、麻酔2か月、救命2か月、産科1か月、小児1か月、精神科1か月、地域1か月、選択4か月と選択期間が短いです。 自分はマイナー科志望であり他科を経験することは大事だと思い、ローテートする中で先生方から多くのことを教わりました。
当直は月4回ほどで1年目5月から11月までは2年目が基本的に指示を出し採血や点滴をとる、身体診察を行う、患者さんをレントゲン室やCT室に運ぶといった体を使うのが多いです。 12月以降は1年目が救急外来に来た患者さんに対してどのような疾患を疑い、どんな検査を行っていくのか主に頭を使うこととなります。 何事にも積極的でなく、どちらかと言えば受け身の自分にとっては方針を決めて指示を出すことは慣れないもので2年目の方にずいぶん助けられました。 1年やりましたが、今でも難しいと感じます。ただある程度、強制的に苦労することで身につくこともあるかと思います。 また困ったときは時間外当直のレジデントの先生や脳や心臓の専門の先生もおられるため安心です。 学生から社会人になり、慣れない環境の中で過ごすことは大変なことだと思いますが、できる限り自分のペースで研修医生活をお過ごしください。
平成30年3月 野津 翔輝
研修医2年目の野津翔輝と申します。研修医生活も残すところ後1か月となりました。この2年間の研修医生活を振り返って当院での研修生活について書かせていただきます。
研修は、必修科20か月(オリエンテーション1か月を含む)と選択科4か月となっており、他院の研修と比べると選択科の期間が少なくなっております。 特に進路が決まっている方にとっては無駄が多いように感じられるかもしれませんが、実際に研修してみると勉強になることが多く、また専門の科に進んでからもコンサルテーションなどで他科と関わる機会は多いので、研修医のうちに視野を広げておくことは有意義なことなのではないかと思います。 私のように研修医になった時点で進路が決まっていないような方にとっても良いカリキュラムだと感じました。この2年間で1番勉強になったのは当直だと思います。当直は研修医2年目と1年目の2人で初期対応を行い、必要に応じて専修医以上の先生に相談する形になっています。 救急隊や患者さんからの電話対応も研修医が行います。かかりつけの重症患者も多く、検査オーダーのほとんどは研修医で行うなど勉強になる部分が多かったです。
また、立地についてはとてもよく、梅田、難波、天王寺であればすぐに出ることができますし、敷地内に24時まで開いているイズミヤ・ドンキもあるので、生活で困ることはないと思います。 同期は15人と数も多いので、飲みに行ったりすることも多く、楽しい研修生活を送ることができました。
文章ではなかなか書ききれない部分もあるので、当院での研修生活に興味を持たれた方はぜひ見学に来てみてください。
平成30年4月 今井 脩介
はじめまして、研修医1年目の今井脩介と申します。
今月で早くも1年目の初期研修が終わるということで、本当にあっという間に過ぎ去ったというのが正直な感想です。 1年前は国家試験が終わり卒業旅行に行ったことが随分前のことのように思います。 この研修医日記は研修先を決める際に学生さんが読むらしいということなので、この1年を振り返ってみます。
当院の初期研修が本格的に始まるのは5月からで4月はオリエンテーションの期間となっています。なので、4月はまだ学生の延長のような気持ちでした。少し話は逸れますが、国立大阪医療センターは地下鉄谷町線谷町4丁目を降りてすぐのところにあり、梅田から10分ほどと非常に立地が良いです。 当院は研修医が借りることができる寮があり、大阪市の中心に位置していながらその寮費がとても安いことも魅力の一つです。5月から本格的にローテーターとして働き始めるわけですが、当院の研修制度の特徴として必修科目が多いことが挙げられます。 これを良しとするかどうかは人それぞれの考え方だと思います。 僕自身の考えとしては、学生時代に見ていた景色と実際に医者になってから見える景色が想像以上に大きく違っていたため、もし必修でなかったらローテートしなかったであろう様々な科で研修できたことは非常に良い経験になりました。 学生時代の志望科通りに進む人もいればそうでない人も多くいるため、初期研修の2年間にいろいろな科の雰囲気や働き方、考え方を学ぶことが科の選択の手助けになると思います。
初期研修医の最も大事な仕事といっても過言ではない当直についてですが、当院では平日の昼を総合診療内科が担当しているため、初期研修員は平日の夜間と休日の救急外来を担当します。3次救急が別に存在するため1次/2次救急を診ています。 基本的に1年目と2年目の初期研修医2人で初期対応をして、その後上級医に相談するという形です。 インフルエンザや感染性腸炎といった軽症例から大動脈解離や急性心筋梗塞といった重篤かつ緊急の疾患まで幅広く診療する必要があり、大変ではありますが勉強になることばかりです。珍しい症例が来た翌日には研修医同士で話題にもなり、実際に患者をファーストタッチから診察することは当直でしかできないことなので日々得難い経験をしています。
以上、簡単にこの1年を振り返ってみました。研修病院選びに悩んでいる学生さんの参考に少しでもなれば幸いです。
平成30年5月 氏本 大介
研修医2年目の氏本です。このページをご覧になっている医学生の皆さんに、当院での研修医生活についてご紹介します。
研修は5月からスタート。必修科が19ヶ月、選択科は4ヶ月です。選択科が少ないように見えますが、外科系のなかで選択科を選べたり、同期と話し合いながらローテート順を決められるので志望科は早めに経験できます。
こうして自分は今月、救命救急で研修をしています。朝はカンファレンスで症例があれば発表、その後は患者さんの創部の処置や全身管理などを上級医の先生と行いながら、救急隊からの搬送に備えて待機する、といった毎日です。 日々仕事には事欠きませんが、勉強する時間もあり、上級医の先生も教育熱心で充実した研修をさせて頂いています。担当症例も同期と相談しながらバランスよく分け合っているので、過重になることもなく和気藹々とやっています。
夜は二次救急の当直があります。他の先生が書かれているとおりですので割愛しますが、ぜひ一度見に来てください。他府県の方が心配するような怖い患者さんは滅多に来ません。
こんな調子で、30人弱の研修医で楽しくやっています。研修医ルームは1人1台の机があってインターネットも見られます。教科書も多く、UptoDateも読み放題です。もちろん仕事が片付いた夜は、市内の中心にあるので飲み屋にも徒歩で通えますよ。
最後に、学士編入生などで子供のいる学生さんに朗報です。当院は付属の保育所があります。小児科の優しい先生もおられ、病児保育もあって安心して預けられます。周りもオフィス街+文教地区で平和な街ですし、子育てするには絶好の環境です。深夜に倒れるまで仕事をする…ほどの研修内容でもないので、頑張れば研修と家庭も両立できるはずです。
ご清覧いただきありがとうございました。ぜひ一度見学に来て、当院の雰囲気を味わってください。お待ちしています。
平成30年6月 大平 僚祐
はじめまして。今見てくださっているのは、6回生の方々でしょうか。毎日実習お疲れ様です。これから国試に向けて気合入れる時期ですね。そんな中時間を割いて見てくださっているので、嘘は書きません。お付き合いください。
どこで研修しようか悩んでいる方、、、正解はないですし、私の正解が他人の正解ではありません。合う病院合わない病院があるし、合わないと思っても、社会人になる中で成長して身の丈に合ってくる、そんなこともあると思います。 ですのでここだけは譲れない、ていうところ以外はざっくりでいいかと思います。
この病院の特徴(私は長所と思いますが、そこは人それぞれ)をいくつか挙げていければと思います。
一つ目、3次救急があること。必修で2カ月ローテートします。超重症の患者がわんさか来ます。救命ピッチが鳴るのをおびえる日々ですね。 救命に行かないよって人も経験しといて損はないのではと思います。他ではなかなか心臓止まっている人見ないですしね。 レジデントになって担当患者が心臓止まったらいい経験どころの騒ぎじゃないですきっと。
二つ目、2次救急を研修医2人で対応させてもらえて、かつバックアップがしっかりしていること。まずは2人で検査して評価する工程で力が付くと思います。そのあとは当直の先生が対応してくれます。 夜中に起こすなやという怖い関西人はいません。夜中でも丁寧に対応してもらえます。
三つ目、立地の良さ。いうまでもなく最高の立地。近くに住む、寮に住むという方には本当に大事ですよ。歩いて飲み会から帰れますし、梅田でも難波でも出るのは一瞬です。 寮は安いし、じゃなくてもいうほど高くないので心配無用です。(そもそも給料も高い病院というのも、、、素晴らしいですね笑)
あとは全科揃っているとか色々ありますが、他の先生の日記を読んでいただければと思います。
全力でおすすめできますので、マッチングで悩むのはそこそこに国試がんばりましょう。
平成30年7月 隠岐 雄太
初めまして。国立大阪医療センター2年目研修医、隠岐雄太と申します。 このページを通して、当院の研修の魅力を知っていただけたら幸いです。
【当直】 月4回ほど当直業務があります。初療は研修医で行い、各科の研修では経験しない症例を数多く経験でき、医師としての実力、度胸がつきます。研修には必須だと感じました。
【上級医】 科によって研修の仕方は異なりますが、オーベン制と言って卒後3~7年の上級医1人とマンツーマンで研修することが多いです。上級医の先生方は指導熱心でしたし、その科の研修が終わった今でも、仕事の相談に乗って頂いたり仕事後も飲みに行くなど親しくしていただき、充実した研修を送れたと思います。
【科が多い】 まだ自分の将来があまりわからない、志望する診療科も迷っている方も多いと思います。当院は多くの科があり希望すれば研修中に回れるので、そのような学生の方にもおすすめです。
【同期】 学年に15人と同期の数は関西圏内でも大規模です。研修医ルームでは和気あいあいとした雰囲気があります。
最後になりますが、結局は実際に見学しないと当院の研修の雰囲気は分からないと思います(実際は働いてみないと分からないですが…)。興味があれば見学に来てみてはどうでしょう。その際は是非研修医ルームも覗いてみてください。
平成30年8月 中嶋 真理子
研修医2年目の中嶋真理子と申します。
当院の初期研修の良いところは色々と頭に浮かんできますが一番は、初期研修医の人数が多いところだと思っています。救急外来や病棟業務において先輩や同期はどのような対応をしているのかを知ることで、色んな方法を学ぶことが出来ます。それぞれの得意分野を教え合い、しかも同期なら余計な遠慮をすることなく、分からないところは何時でも何処でも何度でも教えてもらうことが可能です。そして何より共に頑張る仲間が多いというのは、悩んだ時や疲れた時にとても大きな支えになります。また日々の雑談の中でも、人数が多いとその分多くの知識や考え方を吸収でき、いいこと尽くしだと私は思っています。研修医の人数が多いと症例の取り合いになるのでは?と疑問に思う人もいるかもしれませんが、当院は500床を超える急性期病院であり症例数も豊富なため、約1年間の研修の中でそのように感じたことはありませんでした。以上のような当院の特徴を踏まえると、周りとのコミュニケーションを大事にし、沢山の同期と共に成長しようという心意気のひとに当院は特におすすめなのかな、と思います。
次に私が紹介したいのは、救急外来で多くの経験が積めることです。平日の夜間と土日祝日の一次救急と二次救急のファーストタッチを、研修医1年目と2年目で担当します。まずはバイタルサインの確認やABCの確保などをおこない、落ち着いている患者さんであれば診察と初期検査に移ります。バイタルサインが崩れている人や、心筋梗塞を強く疑う人などが来院した場合には、すみやかに上級医に報告します。来院することが事前に分かっている場合には、その時点で報告をおこない備えます。また夜間という人員の限られた範囲内で、安全にかつできるだけ多くの患者さんを受け入れる、無理だと判断したらすみやかに応援を呼ぶ、そういった夜間のチーム医療のリーダーとしての役割も経験することが出来ます。もちろん上級医のバックアップのもと行い、フィードバックも受けることが出来ます。
それ以外にも、当院は指導医の数が豊富で、どの先生もフランクかつ熱心に教えてくださること、病院の周りに飲食店が豊富で食に困らないこと、大阪城公園や難波宮公園など緑も豊富なこと、など良い点が沢山あります。この文章だけでは伝えきれないので、是非一度見学に来てください。
平成30年8月 綿谷 俊介
初めまして、国立大阪医療センター初期研修医2年目の綿谷俊介と申します。
この文章を書く機会がまわってくるにあたり、過去の諸先輩ならびに我が同期たちの文章を読み返してみました。あの先生がこんなことや同期があんなことを書いているのを読んでニヤニヤしたりしながら、みんな見事に大阪医療センターの良いところを書き上げていて書くことがないと感じています。
ですので、今回は僕がこの1年ちょっとで感じたこの病院にしてよかったと思える最大の点を1つだけ書こうと思います。
それは研修医の多さです。現在2年目15人、1年目14人(歯科を入れると15人)のどの診療科よりも病院内で多い人員数を誇っています。診療科によっては同期や先輩や後輩と一緒に研修し、患者さんについてわからないことを相談したり、また救急外来で経験したことを話し合ったり、研修医あるあるを共有したりと非常に心強い場面がこの1年間で多かったです。
同期・先輩・後輩が多いとイベントごとも多いです。飲みに行ったり、バーベキューしに行ったり、結婚したり、出産したりとネタは絶えません。
少しまじめな話をしますと、それだけ同期や先輩・後輩が多くいるということはこれから医師として人生を送っていく中でとても大切な人脈にもなると思います。自分の将来先行する診療科以外の人脈を増やすことはなかなか難しいですが、研修医時代に多くの同期・先輩・後輩と知り合い仲を深めることで今後の医療人としての人生での助けになる場合も多いと思います。
研修医数が多いと手技数が・・・とかネガティブな意見がありますが、それを補って余りあるほどこの2年間での研修で得られるものは多いと思います。
最後までこの文章を読んでいただきましてありがとうございました。ぜひ大阪医療センターに見学に来ていただき、病院や研修医の雰囲気を実際に感じてください。
平成30年9月 茂木孝友
初めまして、国立大阪医療センター初期研修医二年目の茂木孝友と申します。
この文章を読んで下さっているのは、メールマガジンの出る時期的にマッチングの面接や試験を終え、国試や卒試に向けて勉強中の六回生の方々でしょうか。それとも受ける病院に悩んで、国立大阪を知るためにバックナンバーを追って読んで下さっている五~六回生の方でしょうか。ご多忙な中、貴重なお時間を割いてお読み頂きありがとうございます。
当院の初期研修の特徴としては、やはり研修医の人数が多いことでしょうか。1学年におよそ14人ずつ、2学年で約30人もの研修医がいる病院はなかなか無いのではと思います。研修医一人一人に自分の机が割り当てられている研修医ルームがあり、そこの共用PCで電子カルテも見られるため、研修医同士で分からないところや、当直で気になったところなどを気軽に聞きあえる環境となっています。
また、研修以外での良い点としては、寮があることが挙げられます。私は当院の寮で初めての一人暮らしをしており、自炊は満足に出来ませんが、寮の隣のスーパーや近くの弁当屋さんがあるおかげで、食事に困ることはないです。遠方の方、一人暮らしが初めての方でも安心して仕事に就けると思います。
当院のことをもっと知りたい場合、研修医日誌のバックナンバーを追いかけて頂いたり、または見学に来て頂くのもいいかと思います。実際目にしないとわからないこと、直接でなければ聞きづらいこともあるかと思いますので、当院での研修を少しでも考えていらっしゃる方はぜひ一度見学にいらして下さい。
平成30年10月 清木祐介
はじめまして。初期研修医2年目の清木祐介と申します。2年目も半分が過ぎ、必修科のローテもほとんど終わった今この病院にもずいぶん慣れてきたと感じています。1年半の研修を通じて、この日記を見てくださっている方々に大阪医療センターでの研修の魅力を綴ろうと思います。
この病院は600床以上もある大規模な市中病院であり、一般的な診療科はほとんど揃っています。なので、研修が終わるころには内科、外科の一般的な知識、手技は全て獲得することができ、上級医の先生方も皆指導熱心なので、希望すれば各科でそれ以上の高度な手技も学ぶことができます。また、夜間休日の救急外来は初期研修医2人が主体となって動くので、問診、診察から採血、画像検査の解釈まで一通り自身の判断で行うことができ、救急疾患の初期対応が学べます。また、様々な背景を持った初診の患者さんを見る機会も多く、社会的な事情なども考慮した高度な対応を学ぶことができます。このように、大病院の欠点として挙げられがちな、一人当たりの経験の少なさを感じることはなく、むしろ豊富な経験をすることができたと感じています。また、先生方も穏やかで優しい人が多く、その科のローテ中以外でも、共観している患者さんの事などを電話で気軽に相談したりできる環境です。仲よくなれば、ご飯や飲みに行ったりすることもよくあります。
1年半が過ぎた今、この病院で研修することができて本当によかったと感じています。病院の雰囲気を感じ取るためにも、ぜひ一度見学に来てみてください!
平成30年11月 宮原智
国立病院機構大阪医療センター初期臨床研修医2年目の宮原智です。主にこの日記を読まれているであろう医学生の皆さん、そして患者様に向けて、現在自分が感じていることを書かせていただきたいと思います。
医学生の皆さんへ
この日記を読んでいるということは、研修病院として国立大阪医療センターを候補の一つとして考えている方かと思います。自分自身も研修病院を選ぶ際、色々と悩んだ末に、最終的に当院を選択したのですが、当院を志望した理由や期待したこと、実際に働き始めてどうだったかを書きたいと思います。
私は学生の頃、臨床実習や見学などで、国立大阪の様々な科(外科、麻酔科、泌尿器科、感染症内科)を見させて頂く機会がありました。その際、どの科にいっても各科の垣根が低く、先生方が温かく教育的に接してくれたのがとても印象的でした。また、研修医医局にもお邪魔させて頂いたのですが、研修医の先生方が気軽に声をかけてくださり、アットホームな雰囲気を感じ、それも魅力的でした。
一方で、私は自分を律することが苦手であったので、ただ居ごこちの良い病院ではなく、なるべくハードな、いわゆる野戦病院的な施設で働くのが良いかとも考えていたものですから、国立大阪は設備やスタッフ、科の数といった環境が整っているだけに、研修医に任される仕事が少ないのではないかという危惧や、上級医の先生方の優しさに逆に甘えてしまうのではないのかという不安もあったのも事実です。また救急外来の夜間応需数も他の病院と比してやや少ないことも気になっていました。
ところが実際に働き始めてみて、これらの不安は全て杞憂であったことがわかりました。もちろん元々良いと思っていた点は期待どおりでしたし、どの科にいっても、こちらが興味や積極性を見せれば、幅広い知識を持った先生方に非常に熱心に指導していただけますし、手技を任される機会も十分すぎるほどにあります。また、このところの救急外来の応需数も増えたお蔭で、今では経験数としてはそのバリエーションも含め十分すぎるほどです。また、学会発表やアカデミックな企画に参加させていただく機会も多々あります。更には月に2回ほど明日からすぐに役立つような研修医向けのレクチャーがあったり、年2回ほど外国の先生が来て勉強会を開いてくださったりと、教育体制もしっかりと整っていると思います。加えて当院は職員研修部のサポートがしっかりしているので、研修環境に何の不満もないです(こちらは迷惑ばかりかけていますが。。。)。
ただ結局は研修は自分次第です。私自身もせっかく与えられたチャンスを活かせず、反省することも未だ多い日々です。しかしモチベーションや好奇心があれば、それにしっかり応えてくれる体制の整った大きな病院であることは間違いないと思います。なので、是非一度見学に来ていただきたいと思います。
患者様へ
様々なご病気やお怪我で当院をご利用の皆様、まずは1日も早い根治を心よりお祈りいたします。不安な気持ちが強い中この日記を読まれている方もいると思いますので、研修医の目線から、自分が感じることを書きたいと思います。
研修医が患者様と関わる機会は、主に病棟での入院患者様の担当医としての立場です。研修医が担当すると聞くと、経験の浅い医師が担当するのではと不安になる方もいらっしゃると思いますが、必ず上級医の先生と一緒に担当させていただくのでその点はご安心ください。研修医は医師の中でもより患者様に近く、そして経験が浅いからこそ、基礎・基本に忠実に、そして何よりも真剣に診療に当たれると私は思っています。なので、入院中はどんな些細なことでも、心配な症状であったり、不安に思う気持ちがあれば、研修医にお伝えくださればと思います。誠心誠意対応いたしますし、判断に迷うことがあれば上級医ともしっかり相談して治療にあたろうと考えております。
また、もう一つの私たちが患者様に接する機会として、休日夜間の救急外来があります。救急外来では、電話相談や救急隊からの連絡のファースト・タッチは研修医に任されています。ここに関しても、研修医が対応することに不安を覚える方もいらっしゃると思いますが、必ずバックにはいつでも相談できる上級医がいますし、経験豊かな看護師も共に診療にあたらせていただいておりますので、どうぞ安心してお越しいただければと思います。
そんな体制の中、私たち自身も、多いときは一晩で10〜15件の多種多様な患者様を見させていただくことで経験を積ませていただいております。日によっては大変な時もありますが、患者様からの感謝の一言ひとことが私たちの成長の大きな糧となっております。これからも真摯な姿勢で診療に取り組み、研鑽に励んでいきます。
以上、とりとめのない文章でしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
平成30年12月 谷田将志
研修医2年目の谷田将志です。2年目の後半に差し掛かり、大阪医療センターでの1年半の研修を振り返ってみると、充実していて、本当に楽しかったと感じます。他の人と被る内容かもしれませんが、3つのことに関して書きたいと思います。
①研修
当院の研修プログラムは他院と比較し、自由選択の期間が4ヶ月と少なく、自由度は少ないですが、科が揃っているので、初期研修で身に付けておくべき手技・知識をもらすことなく学ぶことができます。外科研修3ヶ月の最後の1ヶ月に眼科、耳鼻科、脳外科など他の外科系を研修できるのも特徴です。
②当直
研修医にとって当直の救急外来は患者の初期対応や上級医に対するコンサルテーションの仕方を学ぶ重要な機会だと思います。当院の当直の特徴として、救急隊からの搬送連絡やかかりつけ患者からの電話相談、初期対応などを初期研修医が主導で行います。研修医が主導となって行いますが、卒後3〜5年目の時間外当直の先生と常に相談でき、さらにバックアップとして救命、心臓、脳など専門の医師が常に院内におり、体制が整っているので安心して救急外来を行うことができます。
③職場環境
当院には初期研修医だけの研修医ルームがあり、実際働いてみると凄くありがたいことだと感じています。仕事をする上でリラックスできる空間があるのは非常に重要です。また研修医が1学年15人と多く、困ったことがあっても先輩や優秀な同期に相談することで乗り切ることが出来たと思います。病院の敷地内に寮があり、立地が良く、周りに美味しいお店がいっぱいあります。仕事が終わってからは研修医同士や上級医の先生方と一緒にご飯へ行くことが多いです。
振り返ると本当に楽しいことばかりで非常に充実した1年半でした。
マッチングを控える学生の皆さん。初期研修は人生に1度しか経験出来ず、かなり迷うことと思いますが、1度見学に来て、研修医ルームで研修医達と話してみてください。お待ちしています。
平成30年12月 西本渓佑
研修医2年目の西本です。2年目も後半に入ってきて研修医生活も終わりが見えてきました。これまでの研修生活を振り返ってみます。一番良かったのは同期に恵まれたことだと思います。15人同期がいるのでどの科をローテ―トしていてもだいたい一緒に研修する同期がいます。みな優秀でそれぞれの経験した症例を話し合ったりカルテを見たりして、自分とのギャップに焦ることも多いですが、勉強になるし大変刺激になります。研修中には辛いことや落ち込むこともありますが、愚痴を聞いてくれたり一緒に飲みに行ったりしてくれる仲間がいることは心の支えにもなりました。
一番大変だったのは当直です。月3~4回と多いわけではないですが、毎回様々な学びがありました。当院での当直について説明すると、夜間休日2次救急の初期対応を基本的に研修医が行っており、1年目と2年目の研修医2人で対応します。もちろん困ったときにはレジデントの当直の先生や脳、心臓、産科、3次救急の当直の先生に相談することができます。救急隊からの搬送連絡や患者さんからの電話での相談を研修医が受けるというのも一つの特徴かと思います。研修医2人である程度役割が分担されていて、救急隊からの連絡を受けて必要な情報を聞き出したり、必要な検査を考えオーダーしたりカルテを書いたりといった主に頭を使う主当直と、点滴を取ったり採血をしたり身体所見を取ったりといった体を動かすことがメインになる副当直があります。1年目の11月までは副当直で12月から主当直の役割を経験することになっています。この副当直から主当直に役割が交代した時が一番大変でした。自分で必要な検査を考えたり、検査結果から入院や帰宅の方針について判断したりするのが難しく感じました。それまで2年目の主当直の先生に頼っていて、自分で考えて主体的に動く意識が薄かったためだと反省しました。それ以降は当たり前のことではありますが、まず自分で考えたうえでわからないことを相談するように意識しています。
2年間の研修生活で反省することも多いですが、同期や指導医に恵まれたおかげでかなり成長することができたのではないかと思います。あと数か月でさらに成長していけるように精進していきたいと思います。