大阪医療センター

頭部外傷

病気の概要

転倒や交通事故などによって、頭部を打撲することで生じる頭部外傷。頭蓋骨と脳の間にある髄膜(硬膜・くも膜・軟膜)に血腫ができたり、出血したりする疾患です。打撲直後から数時間以内に発生する急性硬膜下血腫と急性硬膜外血腫、数週間から数ヵ月経過した後に頭に血がたまってくる慢性硬膜下血腫のほか、外傷性くも膜下出血などがあります。

見つかるきっかけ
(症状)

急性硬膜下血腫では打撲直後から意識障害が起こり、頭痛や嘔吐、手足の麻痺などの症状が出ます。急性硬膜外血腫は頭蓋骨を骨折していることが多い一方、打撲直後は意識障害がないケースも珍しくありません。また、慢性硬膜下血腫や外傷性くも膜下出血も同様に、頭痛や吐き気、手足の麻痺などの神経障害、構音障害などを伴うことがあります。

当院での検査内容

頭部CTや頭部MRIを用いて、診断を行います。血管の状態を調べる必要がある場合、造影CTや血管造影検査も実施します。

当院での治療内容

脳神経外科を専門とする医師の当直やオンコール体制を整え、365日24時間緊急手術に対応することが可能です。また、重症の頭部外傷に対しては、救命救急センターと連携の上、エビデンスをもとにした診断・治療、低体温療法などの全身管理も行っていきます。

当院での診療方針
(治療方針)

当科では専門性の高い医師がそろい、すべての脳神経疾患に対応しています。頭部外傷は多くの場合、迅速な対応が求められる疾患です。我々も迅速かつ正確、安全に治療を行うように心がけています。

対応診療科

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脳神経外科

脳神経外科は救命救急センターや脳神経内科と連携し、脳血管障害や脳神経疾患全般を広く担当しています。急性期脳卒中ケアユニット(SCU)や脳血管内治療用血管造影装置などの先進機器を備え、質の高い治療を実現。化学療法や放射線治療などを組み合わせた集学的治療も積極的に行い、治療成績向上をめざしています。

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脳神経内科

脳卒中などの脳血管障害や、パーキンソン病などの神経内科疾患を担当しています。急性期脳梗塞に対しては、脳神経外科と協力してrt-PA静注療法や脳血管内治療を24時間体制で実施しています。脳血管障害や神経内科疾患の原因を詳しく調べて、病状に応じた最適な治療を提供します。

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