大阪医療センター
肺・胸膜

肺がんを含む肺腫瘍

病気の概要

肺がんは、気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。進行すると、がん細胞は周りの組織を壊しながら増殖し、血液やリンパ液の流れなどにのって転移することもあります。転移しやすい場所はリンパ節や、肺の中のほかの部位、骨、脳、肝臓、副腎です。主な組織型は、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん、小細胞がんの4つです。

見つかるきっかけ
(症状)

早期には症状のないことも多く、進行して初めて症状が出ることもあります。主な症状としては、咳や痰、血痰、胸痛、息苦しさや動悸、発熱などがあげられます。無症状のまま進行し、検診→健診や、ほかの病気の検査で偶然見つかることもあります。脳や骨などに転移すると、頭痛やふらつき、背中や肩の痛みなどの症状が出ることもあります。

当院での検査内容

胸部X線検査、胸部CT検査を行います。肺がんが疑われる部位から気管支鏡検査で細胞や組織を採取し病理検査を行います。胸腔鏡検査などを行うこともあります。病変が小さい場合には、経過観察になることもあります。がんの病期や広がりを調べるために、胸腹部の造影CT検査や脳のMRI検査、PET検査、骨シンチグラフィなどを行います。

当院での治療内容

組織型や病気の広がり具合(ステージ)によって大きく異なります。非小細胞がん(腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん)では早期の場合は手術切除が選択され、進行している場合は抗がん剤治療や放射線治療が選択されます。小細胞がんでは抗がん剤が治療の中心となります。がんの遺伝子異常や全身状態も、抗がん剤の選択に考慮されます。

当院での診療方針
(治療方針)

治療は、病期や組織型、遺伝子異常などに応じた標準治療を基本として、患者さんご本人の希望や生活環境、ご年齢を含めた体の状態などを総合的に検討し、患者さんと相談の上で適した治療法を提案させていただきます。また、患者さんに治療についてお話しする際は、わかりやすく丁寧な説明に心がけています。

対応診療科

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呼吸器外科

転移性肺腫瘍、横隔腫瘍、胸膜・胸壁腫瘍などを取り扱うほか、肺がんに関しては、早期がんの肺機能温存手術、胸腔鏡手術から進行がんの拡大手術、術後補助化学療法や再発がんに対する治療までに一貫して対応。呼吸器内科や放射線科、臨床検査科と共同体制を敷き、最高水準の治療と新しい診断・治療の開発に努めています。

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呼吸器内科

呼吸器内科では、呼吸器悪性腫瘍(原発性肺がん・胸膜中皮腫・縦隔腫瘍など)に対し、呼吸器外科や放射線診断科・治療科、臨床検査科等とも協力しています。また、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支喘息、間質性肺炎、気胸、感染症などの幅広い呼吸器疾患にも対応しております。患者さんに最適な治療の提供を行う為、各診療科と共に、速やかな診断確定と最適な治療導入を目指しています。

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