職員募集

後期研修プログラム【総合診療科】

総合診療コース

1. 診療科(専門領域)
一般内科を中心とした総合診療医、病院医:一般内科を中心に救命救急、集中治療、小児、外科系。本人の希望に応じ、内科のsubspecialty、救命救急、小児科、外科系各科など
2. コースの概要
初期臨床研修を修了した者を対象とする。
3年のうち、1-2年間は救急ならびに一般初診患者、入院患者の診療にあたる。 2年目以降は本人の希望に応じて、4カ月を1単位として、内科系のsubspecialty(循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、腎臓内科、血液内科、脳卒中内科、呼吸器内科、感染症内科)、救命救急、小児科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、眼科、麻酔科、整形外科、精神科などで研修を行う。
外科系各科、麻酔科や、また救急医としての経験を積みたい場合は救命救急をローテートすることも可能。 3年目は必要ならば院外の研修も認める。
また救急、プライマリケア、ICUなどに関連する講習会・研修会への積極的な参加を認める。
3. 取得資格
国立病院機構における診療認定医(I)資格
日本内科学会認定医の取得資格
4. 長期目標
内科全般についての広い知識・技能を核としさまざまな患者の状態に対応できる総合診療医として、救急患者の初療や症候診断、複数疾患を有する患者の診療能力を幅広く身につける。各専門医への連携を円滑に行うとともに、他診療科よりのコンサルテーションに対して適切な診療の対応が行えるマネジメント能力を身につける。また関連疾患を有する他科疾患の患者に対し病院医として診療に携わることができる。
5. 取得手技
内科全般の基本手技、救急患者の初療に必要な外科的手技
6. 研修期間
3年間
7. 募集人数
2名
 

*研修全体のスケジュールを表示する模式図

 

*1 1(-2)年目は、内科外来の初診患者の診療および、3次以外の救急入院患者の初期診療にあたり、各科への紹介や連携により また、院内の患者の感染症や、内科系合併症に対して特にICU患者の共観または主治医として、コンサルトや治療にかかわる。
*2 2または3年目は、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、腎臓内科、血液内科、脳卒中内科、呼吸器内科、感染症内科、小児科もしくは外科系各科、麻酔科を4カ月を1単位として研修する。救命救急に所属することも可能。
*3 3年目は、上記の他、他病院や診療所などで研修することも可とする。

8. 診療科の実績と経験目標症例数
症例数と手術件数の調査年度
 

主要疾患

入院数(年間)

経験目標症例数(3年間)

脳卒中・高血圧症

150

10以上

腎臓病

150

10以上

糖尿病、代謝・内分泌

100

10以上

血液疾患

100

6以上

呼吸器疾患

100

10以上

免疫・感染症

100

6以上

循環器

150

10以上

消化器

150

10以上

小児科

 

 

救急救命科

 

 

眼科、皮膚科、耳鼻科など    
 

手術

件数(年間)

経験目標件数(3年間)

骨髄穿刺

30

腰椎穿刺

30

創傷処置

200

20

気管切開術

50

その他

 

 

9.

 

診療科の指導体制
総合診療部:常勤 2名
総合診療研修の指導にあたる医師  2名
他の診療科医師数 常勤 10 名以上
他の診療科研修の指導にあたる医師  10 名以上
主として研修指導にあたる医師の氏名     和田晃、中島伸、各科長、医長
〃           診療科経験年数   20  年以上
10. コンセプト
本研修プログラムにおいては、一般外来の診療とともに、救急患者の初療にあたることで多くの疾病・病態に接し、総合診療医としての問題解決能力を身につける。また内科全般の知識、診断・治療能力を深め、日本内科学会認定医の資格取得を目指す。
11. 一般目標
本研修コースにおいては、救急患者や他科患者の合併症などの広い範囲の疾病・病態を経験することにより、総合診療医としての問題解決能力を身につけることを目標とする。また内科系診療科や外科系診療科、救命救急を広くまわることにより、より多くの疾病・症例に接することで、病院医としての知識、診断・治療能力を深めるとともに、ベースとなる内科系(または救命救急を含む外科系)のsubspecialtyの専門医として能力や資格取得も目指す。
以下に例示する。
1) 脳卒中:神経所見や画像検査、脳血管疾患、高血圧の診断・治療
2) 腎臓病:水・電解質、酸塩基平衡異常、腎炎、腎不全、ネフローゼ、透析療法
3) 糖尿病:糖尿病および関連疾患の診断・治療・患者教育
4) 糖尿病以外の代謝・内分泌疾患:ホルモン機能検査、各種ホルモン・代謝異常症やメタボリック症候群の診断・治療
5) 血液疾患:貧血・白血病・悪性リンパ腫の診断・治療
6) 呼吸器:肺癌を中心とした各種呼吸器系疾患の診断・治療
7) 感染症内科:各種感染症の診断・治療
8) 循環器内科:各種循環器内科疾患の診断・治療
9) 消化器内科:各種消化器内科疾患の診断・治療
10) 小児科:小児科疾患の診断・治療
11) ER・救命救急科:救急救命科疾患の治療
12) 放射線科:放射線科の診断技術
13) 外科系(眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科など):外科系疾患に関して、特に初療に役立つ診断学および治療や手技の獲得、ICU管理が必要な外科系疾患患者の診療に必要な知識、技能の習得
14) 他病院:重心の治療など

12. 関連領域の研修に関して
施設内での研修         可能
施設外との交流研修       可能
関連プログラム(内科プログラム参照)
13. 共通領域研修について
職員研修部・臨床検査診断部CPC月1回
Cancer board月1回

総合診療部 総合診療プログラム

1. 診療科
総合診療部
2. 研修期間
1(-3)年間
3. 募集人数
2名/1年
4. 短期目標
①救急疾患の初療能力:救急疾患について的確な初期診断・処置を行い、必要に応じて適切に専門医にコンサルテーションまたは引き継ぎができること
②一般外来に受診した患者に対し、的確な病歴聴取、診察、鑑別診断を行い、必要に応じ専門医にコンサルテーションを行い、また、多臓器にわたる多疾患を有する患者の問題を解決する患者マネジメントができること
③ICU管理が必要な、多臓器にわたる合併症を有する患者の全身管理ができること
④入院患者の感染症に対する治療、コンサルテーションができること
5. 短期取得手技
①内科診断学を中心とした標準的診療能力
②対人関係スキル・コミュニケーション能力、チーム医療におけるマネジメント能力、研修医などに対する指導能力
③総合診療に必要な基本手技
6. 診療科の指導体制
総合診療部:常勤 2名
総合診療研修の指導にあたる医師  2名
他の診療科医師数 常勤 数名
他の診療科研修の指導にあたる医師 数名
主として研修指導にあたる医師の氏名     和田晃、中島伸
〃           診療科経験年数   20  年以上

7.

 

コンセプト
 専門診療科の特定困難な患者および多臓器・他疾患にわたる患者の入院診療を中心に、その初期対応と、診断・治療方針の確定を行い、必要ならば他科へのコンサルテーションを行う。一般外来患者の診療を行い、その患者個々の状況に即した診断や治療および再発予防などの外来フォローを考える。以上のような総合診療医としての問題解決能力を身につけることを目標とする。

内科系総合診療 循環器内科4ヶ月プログラム

1. 診療科(専門領域)
循環器内科
2. 研修期間
4ヶ月
3. 募集人員
3名/1年
4. 短期目標
循環器疾患common diseaseの診断・治療法につき病態の解析とともにそのプロセスを学ぶ。
I循環器関連診断・検査
  1) 身体所見のとり方
  2) 心電図の記録と判読
  3) 心エコー・ドプラー検査法
  4) 運動負荷検査の実施と評価
Ⅱ急性・慢性心不全の病態の解析と治療法の習得
Ⅲ各種心疾患の病態の把握・治療計画立案・処置の学習
  代表的疾患
  狭心症、急性冠症候群
  急性心不全、慢性心不全
  心房細動、心室性期外収縮
  心臓弁膜症
  閉塞性動脈硬化症
5. 短期取得手技
動脈穿刺が確実にできる。
6. 診療科の実績と経験目標症例数
症例数と手術件数の調査年度
 

主要疾患

入院数(年間)

目標症例数(4ヶ月間)

虚血性心疾患

450

15

急性心筋梗塞

60

急性心不全

150

不整脈

100

血管疾患

50

心臓弁膜症

20

 

手術

件数(年間)

目標件数(4ヶ月間)

右心カテーテル検査

300

1-2

7.

 

診療科の指導体制
診療科医師数 常勤 5名、非常勤 7名
主として研修指導にあたる医師の氏名  安村 良男
〃           診療科経験年数  29  年
8. コンセプト
循環器内科は、内科系のなかでも特に急性心筋梗塞、急性心不全、不整脈など救急患者に対応し、昼夜を問わず緊急処置を行うことが多い。できるだけ多くの救急処置を観察して学ぶことが重要である。
循環器疾患は診断・治療が論理的に進められる疾患が多く、そのプロセスを学んでほしい。また、他の内科や外科系疾患患者の治療において合併した循環器疾患の検索や治療をどうすすめていくのかを学んでほしい。

内科系総合診療 小児科4ヶ月プログラム

1. 診療科(専門領域)
小児科
2. 研修期間
4ヶ月
3. 募集人数
3名/1年
4. 短期目標
内科一般医として、小児を診療するための小児科的知識や診療技術を育むことを目標とする。具体的には、入院患者の主治医として指導医の管理下で診断・治療の実際を経験するほか、外来診療を担当し、外来診療技術を習得する。
5. 短期取得手技
新生児から小児の、採血および点滴、骨髄穿刺、腰椎穿刺
6. 診療科の実績と経験目標症例数
症例数と手術件数の調査年度
 

主要疾患

入院数(年間)

目標症例数(4ヶ月間)

急性白血病

15

血友病・紫斑病

10

その他の血液疾患

膠原病・川崎病・不明熱

15

気管支喘息

15

気道感染症

80

15

消化管感染症・消化器疾患

25

その他の感染症

15

神経疾患

内分泌疾患

腎疾患

低出生体重児

50

10

その他の新生児疾患

80

10

 

手術

件数(年間)

目標件数(12ヶ月間)

骨髄穿刺

30

腰椎穿刺

30

7.

 

診療科の指導体制
診療科医師数 常勤   4  名
診療科研修の指導にあたる医師    4  名
主として研修指導にあたる医師の氏名  多和 昭雄
〃           診療科経験年数  36  年
8. コンセプト
研修に際しては、医師としての社会的、職業的責任と医の倫理に立脚してその職務を遂行し、幼い患児の人格と人権を尊重し、家族とも好ましい信頼関係を作り、説明と同意を基本的態度として接することが肝要である。特に致死的あるいは永続的障害や慢性疾患を有する患児については真摯な態度で接し、家族を含めた心理的援助を行うことが出来る医師を目指してほしい。また、受身の研修でなく常に積極的に自己研鑽に努め、種々の医療・医学情報を取り入れて、新しい知識の吸収に努める研修態度を期待する。

内科系総合診療 放射線科4ヶ月プログラム

1. 診療科(専門領域)
放射線科
2. 研修期間
4ヶ月
3. 募集人数
3名/1年
4. 短期目標
・胸部単純写真の読影に際して,基本的な診断の進め方を学ぶ。
・腹部の超音波検査で実質臓器(肝臓,胆嚢,膵臓など)の正常解剖を理解する。
・CT画像により全身の横断面の解剖を理解する。
・IVRでは肝腫瘍の腫瘍塞栓や抗癌剤の動脈内注入法の適応を理解する。
5. 短期取得手技
・胸部単純写真で肺癌や間質性肺炎など精査を要する症例のスクリーニングができる読影力を培う。
・超音波検査で肝臓,胆嚢,膵臓などの腫瘍性病変のスクリーニングの手技と読影力を養う。
・CTの正常解剖をベースにして,代表的疾患の診断能を培う。
・大腿動脈穿刺と腹部の主要な動脈造影手技を習得し,肝腫瘍の血管内治療の理解を深める。
6. 診療科の実績と経験目標症例数
症例数と手術件数の調査年度
 

主要疾患

入院数(年間)

目標症例数(12ヶ月間)

 

 

 

7.

 

診療科の指導体制
診療科医師数 常勤  7  名
診療科研修の指導にあたる医師   5  名
主として研修指導にあたる医師の氏名  栗山 啓子
〃           診療科経験年数  31  年
8. コンセプト
・内科診断学の一環としての画像診断を理解し,胸部疾患の診断の第一歩である胸部単純写真と腹部疾患の診断の第一歩である超音波検査を習得し,さらに精査が必要なのか,あるいはこのまま経過観察するのかを見極められる内科医としての力量を養うことをゴールとして研修を行う.
・読影端末のモニターを使用して読影することで,生の人体の三次元的解剖の理解を深める.

内科系総合診療 ER・救命救急科4ヶ月プログラム

1. 診療科(専門領域)
救命救急センター(ER・救命救急科)
2. 研修期間
4ヶ月
3. 募集人数
3名/1年
4. 短期目標
(1)心肺蘇生法の完全習得
(2)外傷初期診療への習熟
(3)呼吸不全、腎不全など急性の臓器不全に対する集中治療の習得
(4)ショック、敗血症、多臓器不全の治療法の習得
(5)急性中毒、熱傷の治療
(6)集団災害、メディカルコントロール(病院前救護に対する)の理解
5. 短期取得手技
(1)心肺蘇生法(2)気管挿管(3)除細動(4)胸腔ドレーン挿入
(5)創傷処置 (6)骨折整復・牽引・固定(7)中心静脈カテーテル挿入
(8)イレウス管挿入(9)気管切開 (10)腰椎穿刺(腰椎麻酔を除く)
(11)人工呼吸器による呼吸管理(12)FAST(外傷に対する超音波検査)
6. 診療科の実績と目標症例数
症例数と手術件数の調査年度
 

主要疾患

入院数(年間)

目標症例数(4ヶ月間)

CPA

200

30

外傷

270

45

急性呼吸不全

60

10

急性腎不全

30

ショック

60

10

敗血症

30

敗血症

70

10

 

手術

件数(年間)

目標件数(4ヶ月間)

気管切開術

50

骨接合術

100

開胸・開腹術

15

創傷処置

200

20

7.

 

診療科の指導体制
診療科医師数 常勤 9名、非常勤 2名
主として研修指導にあたる医師の氏名  定光 大海
〃           診療科経験年数  32  年
8. コンセプト
(1)general physicianに必要な救急診療のうち、重篤な傷病への初期対応、とりわけpreventabledeath(避けられた死)を防ぐための治療戦略を学ぶ。
(2)病院前から入院後までの救急診療の流れを理解する。とくに救急救命士への助言・指導ができるようにする。