大阪医療センター
生殖器

前立腺肥大

病気の概要

膀胱の下にあり、尿道を取り囲むように存在する前立腺が大きくなった状態が前立腺肥大です。加齢に伴うホルモンの変化に影響を受けるとされています。肥満や高血圧、脂質異常症などの成人病との関連が指摘されています。排尿障害などを引き起こし、生活の質を下げてしまうため、適切な治療が必要となります。

見つかるきっかけ
(症状)

前立腺が大きくなると、尿道を圧迫します。その結果、頻尿や残尿感、尿が出にくい排尿困難、尿が出ない尿閉といった排尿障害を認めます。また、尿意切迫感や尿失禁など、蓄尿に関わる症状が出ることもあります。夜間頻尿で受診する患者さんも多くおられます。前立腺肥大は緩やかに進行するため、自覚症状に気付くのが遅くなる傾向があります。

当院での検査内容

前立腺肥大は良性疾患ですが、まれに腎不全を引き起こすこともある疾患です。検査においては、まずは国際前立腺症状スコア(IPSS)により自覚症状をチェック。超音波検査を行い、前立腺の大きさや形を評価します。また、残尿を計測する残尿測定や尿の勢いを測定する尿流測定を実施し、排尿状態の重症度を判定します。

当院での治療内容

前立腺が大きくても、症状が軽く、排尿障害や蓄尿障害がなければ治療の必要はありません。一方、排尿障害を伴う場合は、薬物療法によって自覚症状や排尿障害、蓄尿障害の改善を目指します。しかし、薬物療法の効果が乏しい場合は、内視鏡で前立腺を切除あるいは核出するなどの手術療法を検討することになります。

当院での診療方針
(治療方針)

前立腺肥大の薬物療法では、排尿障害の改善に向けてα1受容体拮抗薬やホスホジエステラーゼ5阻害薬、男性ホルモンの働きを抑える5α還元酵素阻害薬などを用います。また、手術療法は内視鏡を用いて肥大した前立腺を切除、核出、蒸散させる複数の方法がありますが、当院では前立腺を核出する手術を第一選択にしています。

対応診療科

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泌尿器科

悪性腫瘍から尿路結石症や前立腺疾患、排尿障害、蓄尿障害などの良性疾患までほぼすべての泌尿器科疾患に対応できる体制を整えています。手術は低侵襲であるロボット支援下手術や腹腔鏡手術を第一選択とし、尿路結石症は軟性尿管鏡・レーザーを用いた内視鏡手術でより早期での完全排石を実現するようにしています。

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