大阪医療センター

眼瞼下垂

病気の概要

眼瞼下垂は、上のまぶた(眼瞼)が上がりにくく、上がってもまぶたの縁が黒目にかかる状態をいいます。先天性のものと加齢などによる後天性のものがあり、まぶたを上げる筋肉が弱くなっているか、瞼板という部分から外れていることなどが原因です。長年ハードコンタクトレンズを装用していると、40代くらいから眼瞼下垂になることがあります。

見つかるきっかけ
(症状)

まぶたが下がってくると、物が見えにくくなります。視野も狭くなります。朝よりも夕方以降の方がまぶたが上がりにくいことが多く、より見えにくくなる傾向にあります。特に上方が見えにくく、車の運転がしにくくなります。また、無意識に眉毛を上げて下目づかいで物を見る姿勢を取るため、肩凝りや頭痛がある人もいます。

当院での検査内容

正面から物を見る姿勢で、上まぶたが瞳孔にかかっているかを確認します。最も下を見たときと最も上を見たときの上まぶたの縁の高さの差を測って、まぶたを挙げる筋肉の機能を調べます。重症筋無力症が疑われる場合は、アイステストという検査の後、必要なら神経内科などで採血検査などを行います。術前にドライアイのアンケート調査も行います。

当院での治療内容

眼瞼下垂に対する一般的な手術である挙筋前転法を行います。これはまぶたの皮膚を切開し、まぶたと筋肉をつなぐ筋膜を糸で固定する手術です。挙筋の機能が十分な場合、余剰皮膚のみを切除することもあります。また先天的に挙筋がほとんど動かない場合、まぶたと眉毛皮下を筋膜でつないで、眉毛を上げる力でまぶたを上げさせることもあります。

当院での診療方針
(治療方針)

年齢に応じて、まぶたを上げる程度を変えています。ご高齢の方ですと、上まぶたが下がると同時にくぼんでしまっていることも多いですが、この陥没を眼窩脂肪の移動固定などの工夫でできるだけ改善するようにしています。まぶたを上げる機能だけでなく、できるだけ左右対称な、見た目も整ったまぶたになるように手術しています。

対応診療科

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眼科

当科の3本柱は、白内障、緑内障、網膜硝子体疾患です。白内障は片眼1泊2日、両眼4泊5日など短期間で丁寧な手術を実施。緑内障では、薬物治療で眼圧下降が不十分な方に年間200件以上(2021年1~12月)の手術を行っています。網膜硝子体疾患では低侵襲硝子体手術により目の負担軽減に努めています。

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形成外科

皮膚外科・再建外科・整容外科・その他外傷の4分野に取り組む形成外科。耳鼻科や口腔外科、外科との共同によるチーム医療に力を入れています。機能面だけでなく整容面にも配慮した皮膚の良性・悪性腫瘍の治療と、切除された体の機能・形態の再建のほか、顔面の先天奇形や眼瞼下垂、顔面骨折などの外傷も扱っています。

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