大阪医療センター
泌尿器

ネフローゼ

病気の概要

ネフローゼ症候群とは、大量の尿蛋白が出現して血液中のアルブミンという蛋白が著明に減少し、下腿やまぶたなどがむくむ病気です。脂質異常症を伴うことも多く、放置すると日常生活が困難となる場合が多々あります。腎臓に原因がある一次性のものと、悪性腫瘍や糖尿病など腎臓以外に原因がある二次性のものに分けられます。

見つかるきっかけ
(症状)

尿中のタンパクが多くなると、尿が泡立ちます。また、塩分や水分が体外に排出されにくくなり、まぶたや顔、下腿がむくむのが特徴です。症状が進行すると、体重が著明に増加し、全身の倦怠感や息苦しさ、食欲低下などが現れ、肺やお腹に水が溜まるほか、男性では陰嚢に水がたまったりすることもあります。

当院での検査内容

ネフローゼ症候群の治療方針や予後を推測するためには、腎生検による組織診断が原則必要となります。腎生検を行うことによるメリットが少ない場合、もしくはデメリットが大きい場合は、腎生検を行わないこともあります。

当院での治療内容

基本的に、減塩を中心とした食事療法、血圧管理による治療を実施します。さらに、腎生検で腎組織型が判明し、一次性ネフローゼの場合、ステロイドの反応性を予測しながらステロイド治療を行います。ステロイド治療の効果が乏しい場合は、免疫抑制剤などを使用することもあります。二次性ネフローゼの場合、原因となる疾患の治療を行います。

当院での診療方針
(治療方針)

慢性副鼻腔炎を合併した微小変化型ネフローゼ症候群において、副鼻腔炎に対する外科的治療のみで、ステロイド治療を行わずに寛解(尿蛋白が消失すること)導入できたという症例を経験し報告しております。このように、頭頸部の病巣感染の有無を精査し、根治的な治療を心がけております。詳細は当科のホームページをご覧ください。

対応診療科

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腎臓内科

当科では、減塩を中心とした食事療法、ならびに家庭血圧も参考にした適切な血圧管理を推進しております。さらには病巣感染を意識した治療を心がけ、適切な薬物療法を併用することで、腎臓だけでなく心、脳にも保護的な治療を提供しております。詳細は当科のホームページをご覧ください。

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