大阪医療センター
泌尿器

糖尿病性腎臓病を含む慢性腎臓病

病気の概要

3ヵ月以上も腎機能が低下し、その働きが60%未満(eGFRが60mL/min/1.73m2未満)になったり、アルブミン尿やタンパク尿が出たりする慢性腎臓病(CKD)。糖尿病が原因と考えられる腎臓病は、本邦の透析導入原疾患の第1位です。症状としてむくみなどがあり、心臓や脳などの合併症にも注意が必要です。

見つかるきっかけ
(症状)

アルブミン尿やタンパク尿が出ますが、初期段階では症状はほとんどありません。病気が進行し、腎機能が低下すると、むくみや血圧の上昇、また夜間の頻尿、倦怠感、吐き気、食欲低下、手足のしびれなどの症状が出ます。重症になると、肺に水が溜まることによる息苦しさや、貧血などの症状も出るほか、自分で尿をつくることができなくなります。

当院での検査内容

検尿でタンパク尿などの異常が持続すれば、腎生検を検討します。ただ、全身の状態を勘案し、腎生検を施行することのデメリットが大きい、もしくはメリットが少ないと考えられる場合には腎生検は施行しません。また超音波検査で腎臓の形態や血流の状態を確認します。畜尿検査によって、食塩やタンパクの摂取量なども評価し、腎機能も測定します。

当院での治療内容

減塩を中心とした食事療法のほか、腎機能に応じてマイルドな低タンパク食も行います。アルブミン尿やタンパク尿が出ている場合、RAS阻害薬による治療を積極的に行います。腎保護、心保護を図ることを意識し、SGLT2阻害薬による治療も行います。腎機能が高度に低下すれば、透析などの腎代替療法を行います。

当院での診療方針
(治療方針)

当初は糖尿病の治療に用いられていたたSGLT2阻害薬も、腎臓や心臓の保護につながることがわかってきました。現在では、糖尿病を合併していなくても、慢性腎臓病の治療に用いることが可能となっています。しかし、腎機能が低下し過ぎると、投薬自体が難しくなります。当科では腎臓病の早期発見・早期治療に力を入れています。

対応診療科

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腎臓内科

当科では、減塩を中心とした食事療法、ならびに家庭血圧も参考にした適切な血圧管理を推進しております。さらには病巣感染を意識した治療を心がけ、適切な薬物療法を併用することで、腎臓だけでなく心、脳にも保護的な治療を提供しております。詳細は当科のホームページをご覧ください。

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