尿管結石
病気の概要
尿の通り道に結石ができることを尿路結石、その結石が尿管に下りたものを尿管結石といいます。細い尿管を結石がふさいでしまうため、激しい痛みや血尿などの症状を引き起こします。尿の流れも悪くなるため、尿路が腫れる水腎症を伴い、腎機能低下を来すこともあります。30代から50代の男性に比較的多い疾患です。
見つかるきっかけ
(症状)
小さな腎結石は無症状の場合も多い一方、尿管結石は激しい痛みや血尿などの症状を認めます。また、結石が尿路を塞ぐことで尿の流れが悪くなってしまうため、尿路が腫れる水腎症をきたします。尿路感染症を伴う場合、結石性腎盂腎炎を発症し、発熱や倦怠感、さらに悪化すると敗血症による血圧低下や意識低下を認めることもあります。
当院での検査内容
まずはエックス線検査を行い、尿管結石の部位や大きさを診断します。これによって診断できる場合がほとんどです。必要に応じて、超音波検査やCTなどの画像診断を併用し、尿路の腫れの状況をはじめ、結石の大きさや硬さの診断に役立てます。さらに、腎機能低下や感染の有無を確認するために、血液検査を実施していく流れです。
当院での治療内容
尿と一緒に自然に排石を期待できる結石の大きさと判断された場合、水分摂取や内服薬で経過を見ます。結石が大きく自然排石が難しい場合、外科的治療を行います。結石の大きさや数によって、適切な治療法を選択します。また、腎機能低下や感染を伴う場合、結石治療を始める前に尿管にステントを留置し、症状の改善を図ります。
当院での診療方針
(治療方針)
体外から衝撃波を当てて結石を細かくする体外衝撃波結石破砕術と内視鏡とレーザーを用いた経尿道的尿管砕石術(砕石と抽出を同時に実施)などを行います。体外衝撃波結石破砕術は麻酔や入院が不要なため、患者さんの負担が少ない治療です。経尿道的尿管砕石術は入院が必要なものの短期間で治療効果を期待できる治療です。
対応診療科
泌尿器科
悪性腫瘍から尿路結石症や前立腺疾患、排尿障害、蓄尿障害などの良性疾患までほぼすべての泌尿器科疾患に対応できる体制を整えています。手術は低侵襲であるロボット支援下手術や腹腔鏡手術を第一選択とし、尿路結石症は軟性尿管鏡・レーザーを用いた内視鏡手術でより早期での完全排石を実現するようにしています。