扱う疾患
耳の病気
難聴、めまいや、耳漏、耳痛などの症状にお困りの時。
対象疾患
慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、滲出性中耳炎、急性中耳炎、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、突発性難聴、高度感音難聴 など
鼻の病気
鼻水、鼻づまり、花粉症などの症状にお困りの時。また鼻出血を繰り返し、開業の先生に何度も止血していただいているときなどもご相談ください。
対象疾患
慢性副鼻腔炎、急性副鼻腔炎、鼻中隔弯曲症、アレルギー性鼻炎、鼻茸(鼻腔ポリープ)、反復性鼻出血 など
のどの病気
咽頭痛や咽頭の違和感など、また声がれ(嗄声 させい)にお困りの時。
対象疾患
急性扁桃炎、慢性扁桃炎、急性喉頭蓋炎、声帯ポリープ など
顔、首の病気
顔面の麻痺や、首のできもの、しこりが気になる時。
対象疾患
顔面神経麻痺、耳下腺・顎下腺腫瘍、甲状腺腫瘍、頚部リンパ節炎 など
小児の耳鼻科疾患
小児の耳鼻咽喉科疾患全般に対応しています。扁桃の手術、滲出性中耳炎の手術は多数行っています。先天性難聴に対して人工内耳手術も行うことができます。
外傷
外傷による頭頸部の傷、出血などの処置もいたします。また外傷に伴う難聴やめまい鼻出血、さらには複視(物が2重に見える)などの症状があるときは顔面骨や頭蓋骨が骨折しているかもしれません。耳鼻科や場合によっては脳外科、眼科の診察が必要になりますのでご相談ください。
対象疾患
外傷、側頭骨骨折、鼻骨骨折、眼窩底骨折 など
医師の皆様へ
西村科長の得意とする分野は耳科領域ですが、もちろんこれ以外の腫瘍、炎症、外傷、機能性疾患も扱っています。癌治療を除く耳鼻咽喉科の全領域に関してお気軽にご相談ください。
また、当科ではこれまで金曜の外来診療は行っていませんでしたが、平成26年4月より開始し、平日は毎日外来を行っております。手術日でも1診のみですが、少しでも先生方のお役に立てたらと考えております。当日でも結構ですので、ご連絡の上ご紹介ください。
当院で行っている検査について
頭頸部外科的検査
喉頭ファイバー
鼻腔、咽頭、喉頭の病変を細い胃カメラの様なカメラでのぞき、病変を見つけます。
少し痛みはありますが、痛み止めのスプレーやゼリー等を使用し丁寧に観察します。
頚部エコー
首や耳の後ろ、顎などの‘しこり’のような出来物がある際に、超音波を使用して、腫瘍などの病変を探します。外来でその場で行えます。
耳科学的検査
純音聴力検査
聞こえの検査を行い難聴がある方の程度や、疾患を見つけます。
語音聴力検査
言葉の聞き取りの検査で、言葉が聞き取りにくい方の原因を調べるために行います。
ティンパノメトリー
鼓膜に空気を当てて鼓膜の張力(ピンと張っているかどうか)を調べます。
中耳炎など鼓膜に異常が出る病気に対して行います。
取りの検査で、言葉が聞き取りにくい方の原因を調べるために行います。
耳小骨筋反射
耳小骨という音の聞こえを伝達する骨の動きを調べる検査です。難聴、顔面神経麻痺などの方に行います。
神経耳科学的検査
重心動揺検査
ふらつき、めまいがある方に数分間、重心動揺計という台の上に立っていただき、ふらつきの種類、さらには傷害されている部位を調べる検査です。
ENG
めまいの患者さんの顔に電極を貼り、耳に冷たい空気を送ることで軽いめまいを起こさせ、内耳機能(めまいの神経の機能)を調べる検査です。
ENoG
顔面神経麻痺の患者さんの顔に電極を貼り、耳の付近(顔面神経の走っている付近)を電気刺激することで、麻痺の程度、予後を調べる検査です。
ABR
難聴のある患者さんの額、耳に電極を貼り、難聴の程度を脳波から推定する検査です。
画像検査
その他放射線科にて耳、鼻、頚部のCT、MRI撮影を行い診断を行います。
難聴遺伝子検査
難聴遺伝子検査を行うことができます。専門的な知識をもった臨床遺伝専門医が結果の説明を行います。
*当科では行っていない検査
味覚、嗅覚などの検査は当科では行っていません。また耳鳴に対して行う特殊な検査も行っていません。またいびきにたいする睡眠ポリグラフ検査(アプノモニター)は行っておりません。(いびきに対する扁桃摘出術は行っています。)
当院で行っている手術について
耳の手術
- 鼓室形成術:慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳小骨奇形などに行う手術です。
病状によって顕微鏡下で手術を行う場合と、内視鏡下で行う場合があります。鼓膜を張り直したり、耳小骨を組み立て直したりします。真珠腫性中耳炎の場合は、真珠腫病変を摘出します。 - 鼓膜形成術、リティンパによる鼓膜穿孔閉鎖術:鼓膜穿孔の状況によって術式を選択します。これらは外来手術で行うことが可能です。
- アブミ骨手術:アブミ骨が固着して動きが悪くなっている耳硬化症に対して行う手術です。アブミ骨の代わりに人工のピストンを入れることで聴力が改善されます。
- 内リンパ嚢開放術:メニエール病でめまいが難治性である場合に行う手術です。
- 顔面神経減荷術:顔面神経麻痺でENoG検査の結果が不良である場合に考慮する手術です。
- 鼓膜換気チューブ留置術:滲出性中耳炎に対する手術です。
- 人工内耳植込術:補聴器を使用しても十分に聞き取りが出来ない重度難聴に対して行う手術です。国内承認の3社全て(メドエル社・コクレア社・アドバンスドバイオニクス社)のいずれの人工内耳にも対応しています。
その他の中耳・内耳手術全般に行っています。
鼻の手術
慢性副鼻腔炎に対する内視鏡的副鼻腔手術や鼻中隔・下鼻甲介の手術など全般に行っています。涙嚢鼻腔吻合術や鼻腔良性腫瘍の手術も行っています。
(1)鼻内のパッキングは必要最小限で。
鼻の手術の術後は、鼻の中にパッキングをしなければなりません。当科では創傷被覆材(ナゾポアⓇ)を用いています。これにより出血や癒着が抑えられ、パッキングを抜くときの苦痛が軽減されます。入院期間も短縮がはかれます。
(2)ナビゲーション使用下での手術
鼻副鼻腔領域は、解剖が複雑であり、周囲に眼窩、頭蓋底などの危険部位も存在します。当科では副鼻腔手術は原則としてナビゲーションを用いて行っており、安全な手術を心がけています。
のどの手術
- 両側口蓋扁桃摘出術:扁桃腺が大きくていびきをかく子供や、何度も扁桃腺炎になる方の扁桃腺を取り除きます。
- 声帯ポリープ切除術:声帯にポリープがあって声が嗄れるときなどに行います。
首の手術
- 耳下腺手術:耳下腺腫瘍の際に行います。
- 顎下腺手術:顎下腺腫瘍の際に行います。
- 甲状腺手術:甲状腺腫瘍の際に行います。
- 頚部リンパ節摘出・切除生検:頸のリンパが腫れて大きくなるとき、悪い物かどうか取って調べる手術です。
認定研修施設
- 耳鼻咽喉科専門研修施設
- 耳科手術指導医制度 認可研修施設
日本耳科学会認定の施設です。 - 人工内耳手術認可施設
人工内耳植込術、植込型骨導補聴器移植術及び植込型骨導. 補聴器交換術、人工中耳用材料の施設基準を満たしています。 - 身体障害認定
身体障害認定に対応しています。
指定自立支援医療機関(育成医療・更生医療)です。 - 難病指定
指定難病認定に対応しています。