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診療科からのお知らせ

ER・救命救急科Department of Acute Medicine & Critical Care Medical Center

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都市部における災害時の多機関連携に関する研究成果が日本災害医学会雑誌に掲載されました

2026年07月30日(木)

大阪市中央区を対象に、災害時における医療・福祉・行政の連携体制について調査した研究成果が、このたび学術誌に掲載されました。本研究では、多職種の意見や実態をもとに、地域での協力体制の現状と課題を明らかにしました。

患者さん・社会への貢献のポイント

本研究は、日頃から医療や介護の支援を必要とする高齢者や障がいのある方、医療機器を使用している方々などを対象とした地域の支援体制の向上に寄与するものです。災害時において、医療・福祉・行政が共通のルールに基づいて連携することで、安否確認の重複を防ぎながら必要な支援を迅速に届けることが可能となり、地域全体の安心につながります。

発表のポイント
  • 大阪市中央区の22の医療・介護・福祉施設へのアンケートと、33団体48名の多職種が参加した意見交換会を通じ、災害時連携の課題を明らかにしました。
  • 各施設単独での防災体制整備の難しさが共有され、地域連携の必要性が確認されました。
  • 情報共有や役割分担に関する具体的なルール不足が共通課題として示されました。
研究の背景

大阪市中央区のような都市部には、昼間人口が夜間人口を大きく上回り、単身の高齢者世帯も多いという特徴があります。こうした地域では、災害が起きたときに各施設・事業所が個別に対応するだけでは、支援を必要とする方々に十分な手助けを届けられません。そのため、日頃から地域全体で連携する体制を築いておくことが課題となっていました。

研究の手法

医療・介護・福祉関係者および行政機関を対象にアンケート(34名)を実施し、さらに33団体48名が参加する意見交換会を開催し、災害発生直後からの対応について検討しました。

研究の結果

多くの機関が連携に強い意欲を示す一方で、事業継続計画(BCP)の整備は道半ばであることが分かりました。意見交換会では、複数の機関が同じ方を訪問してしまう安否確認の重複、医療機器の使用に欠かせない非常用電源をどこが確保するのか、個人情報に配慮しながらどこまで情報を共有できるのかといった、現場に即した課題が浮かび上がりました。

都市部における災害時の多機関連携に関する研究の概要

今後の展開

今後は、共通の連絡様式や情報共有の仕組みを整え、多機関による合同訓練を重ねていきます。こうした取組みを積み上げることで、いざというときに実際に機能する地域連携体制の実現を目指します。

筆頭著者コメント
石田 健一郎(国立病院機構大阪医療センター 救命救急センター)

本研究は、地域の皆さまと築いてきた信頼関係に支えられて実現しました。多職種が一堂に会し、それぞれの立場から真剣に議論を重ねたことで、共助の重要性を改めて実感しました。今後も、顔の見える関係づくりと共通ルールの整備を通じて、誰もが安心して暮らせる地域づくりに取り組んでまいります。

論文情報
掲載誌
日本災害医学会雑誌(Japanese Journal of Disaster Medicine)
論文タイトル
Current status and challenges of multi-agency collaboration during disasters in urban areas: A mixed methods study in Chuo Ward, Osaka City
著者
石田 健一郎 ほか
DOI
掲載年月日
2026年6月30日
用語解説
事業継続計画(BCP)

災害時にも重要業務を継続・早期再開するための計画。

多機関連携

病院などの「医療」、介護・高齢者支援などの「福祉・介護」、行政(区役所など)、地域のボランティア、消防などが、それぞれの専門性を活かしながら組織の垣根を越えて協力し合うこと。

研究内容に関するお問い合わせ先

国立病院機構 大阪医療センター 救命救急センター 石田 健一郎
TEL:06-6942-1331
E-mail:ishida.kenichiro.fe@mail.hosp.go.jp

取材に関するお問い合わせ先

国立病院機構 大阪医療センター 広報企画室
TEL:06-6942-1331
E-mail:onh_pr@kamibu.co.jp

救命救急センター 大西診療部長が大会長を務める「第48回日本中毒学会総会・学術集会」のご案内

2026年7月24日(金)・25日(土)に、大阪市中央公会堂にて、「第48回日本中毒学会総会・学術集会」が開催されます。

Health securityの視点から中毒医療を考える

今回のメインテーマは「Health securityと中毒」です。従来の中毒医療の専門領域にとどまらず、災害医療、化学テロ対策、公衆衛生、行政、救急隊など、中毒医療を取り巻く幅広い分野・職種の方々とともに、保健安全保障・公衆衛生危機管理の視点から、これからの中毒医療について考える機会となります。

医師・薬剤師・臨床検査技師など、多職種に向けた単位認定対象プログラム

本学術集会では、多様な職種の方にご参加いただきやすいよう、以下の単位認定に関連したプログラムが予定されています。

  • 大阪府医師会
  • 専門医共通講習
  • 病院薬学認定薬剤師
  • 日本薬剤師研修センター
  • 認定救急検査技師

詳細な対象講演、参加条件、単位取得方法については、公式ホームページをご確認ください。

大阪府医師会の単位取得を希望される方へ

7月25日(土)13時から開催予定の「化学事案覚知セミナー」は、大阪府医師会の単位認定対象となっています。

大阪府医師会の単位取得を希望される方は、7月25日(土)午後のみの参加でも単位取得の対象となります。また、午後のみ参加される方向けの参加費設定も用意されています。

大阪市中央公会堂での開催

会場は、大阪市中央公会堂です。当院からもアクセスしやすい場所にあり、会期中の7月24日・25日には周辺で天神祭も開催されます。学術的な学びとともに、大阪の夏の風物詩を感じられる機会にもなります。

開催概要
会期 2026年7月24日(金)・25日(土)
会場 大阪市中央公会堂
メインテーマ Health securityと中毒
大会長 大阪医療センター 救命救急センター 大西診療部長

詳細・参加登録については、公式ホームページをご確認ください。

第48回日本中毒学会総会・学術集会 公式ホームページ
https://jsct48.jp/index.html

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