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あなたのその食事に必要なインスリン量は?

あなたが食べた食事の炭水化物量(g)と、その食事で食後の高血糖を抑えるのに必要なインスリン量の比のことを「炭水化物/インスリン比(carbohydrate insulin ratio:CIR)と言います。つまり、CIRはインスリン1単位で処理できる炭水化物の量(g)を表します。

【炭水化物/インスリン比(CIR)の求め方】

方法は2種類あります。

  1. 目安のCIRを求める方法

    ◆300-400-400ルール◆
    朝のCIRを求める時は300、昼・夕なら400を1日の総インスリン量(total daily dose of insulin:TDD)
    で割って算出します。インスリン導入前に炭水化物/インスリン比を決める時に「目安」として使います。

    例)昼食時のCIRを求める。
      超速効型インスリン:朝6単位-昼8単位-夕8単位
      持効型インスリン :眠前7単位
      インスリン炭水化物比(CIR)=400÷総インスリン量(TDD)
      =400÷(6+8+8+7)=13.79… ≒14

    インスリン1単位で14gの炭水化物を処理できると仮定します。

  2. 実際の食事内容から評価する方法

    血糖値が良好で安定している時に、朝昼夕食に、炭水化物量があらかじめ決めた(わかっている)食事を食べ、食後1~2時間値の血糖値のピークが180㎎/dL以内で、食後3~4時間の血糖値が食前の血糖値に近ければ、食事の炭水化物量に要するインスリン量が合っていることになります。

    実際の食事内容から評価

高血糖を目標血糖値に下げるために必要なインスリン量は?

食前血糖値が高かったこと、眠前の血糖値が高かったことなど、1型糖尿病患者さんはご経験があるかと思います。カーボカウントの応用ではインスリン効果値(insulin sensitivity factor:ISF)を決め、高血糖を補正するために必要なインスリンを追加します。

インスリン効果値(ISF)とは1単位の超速効型インスリンで低下する血糖値を表します。

【インスリン効果値(ISF)の求め方】

方法は2種類あります。

  1. 目安のインスリン効果値を求める方法

    ◆1700ルール◆
    1700÷(1日の総インスリン量(TDD))=インスリン効果値
    例)1700÷(6+8+8+7)≒58.69…  ISF=60 を目安とする。

  2. 実際のISFを評価する方法

    超速攻型インスリンの効果がなくなる、食後3~4時間たったタイミングで目安のインスリン効果値を使ってインスリンを打ち、評価を行います。

    実際のISFを評価

    次回からは、ISF=50として、高血糖を補正し、適正かどうか評価していきます。

覚えましょう!