心原性ショックに対する特殊治療
循環補助用心内留置型ポンプカテーテル(インペラ)による急性心不全治療
インペラとは
インペラは、急性心筋梗塞や心筋炎などによって心臓のポンプ機能が低下し、血圧の低下や全身の血流不足が生じた場合などに、足の付け根や鎖骨下の血管から左心室内に挿入・留置され循環補助を行う心内留置型ポンプカテーテルです。インペラの先端に装備された羽根車が回転することにより、左心室から直接血液を汲みだし心臓の代わりに全身に血液を送ります。
認可条件
- 心臓血管外科専門医認定機構の基幹施設で、植込型補助人工心臓実施施設であるか、植込型補助人工心臓実施施設と密接に連携が取れている施設であること。
- 体外循環技術認定士などの補助循環に精通した技士がいること、補助循環に習熟したスタッフを有するCCUないしICUがあること。
- 心臓血管手術年間症例100例以上、最近3年間のIABP総数30例以上、PCPS/ECMO総数20例以上、PCI(経皮的冠動脈形成術)施行総数300例以上実施していること。
など
その他の補助循環装置
体外式膜型人工肺(ECMO)
ECMO(エクモ)とは、extracorporeal membrane oxygenation「体外式膜型人工肺」の略であり、PCPS:percutaneous cardio pulmonary support「経皮的心肺補助」とも呼ばれる治療法です。シンプルに言ってしまうと、心臓や肺の役割の代わりとなり休ませてあげる対症療法であり、足の付け根に留置されたカテーテルから遠心ポンプによる脱血・送血を行い、人工肺も用いて心臓と肺の補助を行います。