血管外来
血管外来では下肢(足)の閉塞性動脈硬化症と深部静脈血栓症、肺動脈血栓塞栓症の患者さんを対象としています。
閉塞性動脈硬化症
動脈硬化によって足の血管が細くなったり閉塞したりする病気です。歩いているとふくらはぎや太ももが痛くなり、休むと楽になるのが典型的な症状です(間欠的跛行)。酷くなると安静時にも痛みを感じることもあります。病気のページもご参照ください。
深部静脈血栓症・肺動脈血栓塞栓症
飛行機のエコノミークラスに長時間同じ姿勢で座って、飲み物もとらないと血液が固まりやすくなり足の静脈に血の塊ができることがあります(深部静脈血栓症)。その状態で歩き始めると、血の塊が流れ出して、静脈から肺動脈に詰まってしまい、肺動脈血栓塞栓症を引き起こす危険性があります。
安静や脱水以外には、婦人科手術後、整形外科手術後(股関節、膝関節)、経口避妊薬の内服、癌、喫煙なども血の塊ができやすくする状態です。深部静脈血栓症の自覚症状はしばしば片方の足のむくみ、痛み、熱感ですが、症状がない場合もあります。また血栓が肺の動脈に詰まってしまうと突然の胸痛や呼吸困難、血圧低下、意識障害などを起こします。大きな血栓が詰まると心肺停止になってしまうこともあります。
血液検査、超音波検査、CT、MRI等で血栓が見つかった場合は血栓を溶かすための抗凝固薬を用います。血栓の状態によっては足の血栓が肺に飛ぶのを防ぐフィルターを下大静脈内に留置したり、カテーテルや手術で血栓を除去する処置を行うこともあります。
血管外来では上記疾患のスクリーニング検査を行い、必要な場合には入院での治療を行います。