CT検査
CT検査とは
CTとは、『Computed Tomography』の略で日本語ではコンピューター断層撮影法といい、X線を使って体の断面を撮影する検査です。X線を使って体内のすべての部分を撮影することができるので、様々な体の異常や病気に対して行われる検査で体内の様子が詳しくわかり、診断や治療に大変役立ちます。CTの検査方法には、造影剤という薬を使用しない『単純CT』と、造影剤を静脈注射して撮影する『造影CT』の2種類があります。
当院のCT装置
当院ではマルチスライスCT装置が3台稼働しています。撮影時間が短い上、より高精度な画像が得られるようになり、様々な検査に対応しています。
SOMATOM AS+
Revolution
HD6B CONSOLE UPG
Revolution Maxima
CT検査を受けられる方へ
検査前の注意事項
- 『単純CT』検査を受ける方
- 『造影CT 』検査を受けられる方
飲食可能です。
ただし腹部CTを受ける方は検査時間の4時間前からは何も食べないでください。
検査部位に関係なく検査4時間前からは何も食べないでください。
水、お茶、スポーツドリンクなどの飲料水をしっかり飲んできてください。
検査前の飲む量の目安として、ペットボトル(500ml)を1~2本、飲んでください。
検査中の注意事項
検査は通常5分から15分くらいで終わります。
近くに医師、診療放射線技師、看護師がいますのでリラックスして検査を受けてください。もし気分が悪くなった時はすぐに教えてください。
検査後の注意事項
検査後は食事や入浴など普段通りの生活を送ってください。
なお、造影剤を使用した方は造影剤を早く排泄するために、水分を積極的に摂ってください(造影剤は尿として排泄されます)。
造影剤の副作用について
造影剤は副作用の少ないものが開発されていますが、まれに副作用があらわれる場合があります。
(軽い副作用)
吐き気、かゆみ、発疹などで基本的に治療を要しません。このような副作用が起こる確率は約2%です。
(重い副作用)
呼吸困難、血圧低下、意識障害などです。このような副作用は治療が必要で、入院
が必要なこともあります。このような副作用が起こる確率は、約2,500人に1人です。当院ではこれらの副作用に対して万全の体制を整えて検査を行っています。 非常にまれですが、様々な処置を行っても病状・体質によっては約100万人に1人の頻度(0.0001%)の確率で死亡する場合があります。
現在、副作用の発生を予測する確実な方法はありません。喘息などのアレルギー体質の方、造影剤の副作用を経験した方、心臓病、腎臓病、甲状腺機能亢進症の方、妊娠・授乳中の方については造影剤の使用について慎重に検討いたしますので、必ず担当医にお知らせください。
過去に造影剤を使用した検査で、副作用がおきなかった方にも重い副作用がおきる可能性があります。
検査終了後、遅発性(30分から数日後)に頭痛・発疹・かゆみ・吐き気などの症状が現れることがあります。このような症状はほとんどが一時的なものですが、ご心配があればいつでも下記までご連絡ください。症状が現れた場合は、次回受診の際に医師にお知らせください。
大阪医療センター (代表) (TEL:06-6942-1331)
造影CT検査問診票(同意書)
造影剤の必要性と副作用について理解をされ、造影CT検査を行うことに同意をいただけましたら、同意書にご署名いただき、検査当日にCT室受付にお渡しください。 紛失された方は、当日各診療科にて再発行してもらってください。
CT検査の被ばく線量
当院におけるCT検査は、線量管理システム(Radimetrics)により一元管理され、医療被ばく研究情報ネットワーク(J-RIME)が提案する診断参考レベル(DRLs2020)の値より低い被ばく線量となっており、被ばく線量低減を常に心がけています。
CT検査 Q&A
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なぜ造影剤を使用するのですか?
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造影剤を使用すると、体の中の血管、臓器、病気の部分の様子が分かりやすくなります。造影剤を使用しなくても検査はできますが、より正確な診断を行うためには造影剤が必要です。病気や検査部位によっては造影剤を使わない場合もあります。
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常用薬は飲んでもよいのでしょうか?
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常用薬は普段どおり飲んでください。ただし造影検査を受けられる方で糖尿病の薬を飲んでいる方は主治医にお伝え下さい。
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造影剤はどのように注射するのですか?
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造影剤は腕の静脈から注射します。アルコールで消毒しますのでアルコールでかぶれる方は教えてください。
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造影剤が注射中に漏れたりしないのでしょうか?
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非常にまれに血管外に造影剤が漏れることがあります。この場合には、注射した部位が腫れて痛みを伴うこともありますが、通常、時間とともに吸収されて症状もなくなりますので心配ありません。漏れた量が非常に多い場合には、処置が必要となることがあります。
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注射された造影剤はどうなるのでしょうか?
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注射された造影剤は、24時間以内にほぼ全量が腎臓から尿中に排泄されます。
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注射を受けた後、食事や入浴などに制限はあるのでしょうか?
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注射の後、特に制限はありません。普段どおりの生活をしていただいてかまいません。尿への造影剤の排泄を促進するため、水分を多めにお摂りください。
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副作用が出た場合の対応はどうなっていますか?
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万一の副作用に対して、万全の体制を整えて検査を行っています。検査中、看護師、診療放射線技師、医師が常に観察しています。何か異常がみられた場合には検査を中止し、最善の対処を行います。検査中にもし異変を感じましたら、すぐにお知らせください。
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帰宅途中、帰宅後に副作用の症状が出た場合にはどうすればいいのですか?
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時間を問わず、大阪医療センター(TEL:06-6942-1331)にお電話いただき、その旨をお知らせ願います。