狭心症に対する特殊治療
衝撃波血管内砕石術(IVL)カテーテル
ショックウェーブ C2コロナリーIVLカテーテル
冠動脈の高度石灰化を伴った動脈硬化性病変に対する治療デバイスSHOCKWAVE C2コロナリーIVLカテーテルを導入しました。IVL(Intravascular Lithotripsy)とは衝撃波を血管内から照射し石灰化を破砕することにより安定した血管拡張を得る治療法です。このカテーテルは、もともと腎・尿路結石の治療に用いられていた体外衝撃波治療を応用して開発されたデバイスで、ジェネレーターを介し冠動脈拡張用のバルーンに搭載されたエミッターから発生する音波エネルギーを病変に伝播することで石灰化病変の破砕を行うことができます。患者さんにとっては身体的負担が少なく、合併症も極めて少ないとされています。
高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル
①ロータブレーター
ロータブレーターは、バーと呼ばれるドリルの先端にミクロダイヤモンドが埋め込まれていて、このバーを高速回転させることによって冠動脈内の硬い動脈硬化病変を削ります。このバーは硬い部分のみを削り柔らかい部分を削らない特性があるので、血管壁の健常な柔らかい組織には損傷を与えないと考えられています。
②ダイヤモンドバック360
ダイヤモンドバック360はカテーテル先端から数ミリ離れた側面部にダイヤモンドバックコーティングされたクラウンと呼ばれる部分があり、この部分が高速回転することで石灰化病変を削る事ができます。また約2mm径の小径カテーテルで治療でき、前方向だけではなく後方向に削る事が出来る特徴があります。ローターブレーターと同じように柔らかい組織は削れにくい構造となっています。
エキシマレーザ冠動脈形成術
塩化キセノン(XeCl)ガスと高電圧でカテーテルからエキシマレーザを発生させ、冠動脈の狭窄・閉塞病変を蒸散・除去し動脈内腔を拡大する治療法です。経皮的冠動脈形成術による治療が困難な慢性完全閉塞、分岐部病変、急性心筋梗塞、ステント内再狭窄等が適応とされます。特に、急性心筋梗塞などの血栓性病変やステント再狭窄・再閉塞といった病変に対し組織を蒸散させるエキシマレーザの有用性が報告されています。 薬剤溶出ステントや薬剤バルーンの前処置としてエキシマレーザを使用することで、患者様により多くの治療選択肢を提供できると考えています。
アテローム切除型血管形成術用カテーテル
アテロカット
アテロカットは虚血性心疾患の狭窄又は閉塞した冠動脈に対して治療を行うカテーテルシステムです。カテーテルを冠動脈内に挿入し、バルーンの膨張により位置を固定後、回転する小型内蔵型カッターで病変部を切削してアテローム(動脈硬化の粥腫)を取り込み、体外に取り出すことができます。