無痛分娩
当院における「無痛分娩」は、完全にお産の痛みをゼロにするのではなく、お産の痛みをやわらげる分娩方法です。分娩の痛みに対する不安をやわらげ、より安心して、安全な出産にのぞんでいただけるようにお手伝いします。
「無痛分娩」とは
硬膜外麻酔による鎮痛を併用した分娩≠「痛みがない」
背中から細い管を挿入し、そこから麻酔薬を注入することで、分娩経過中や出産時の痛みを抑える分娩方法です。全身麻酔ではないため、お母さんの意識ははっきりしており、赤ちゃんへの影響もほとんどありません。
当院において「無痛分娩」の対象となる妊婦さん
- 当院での施術を強く希望され、計画無痛分娩にご承諾いただける方
- 経腟分娩歴のある経産婦さん
※現在、当院では原則として、経腟分娩歴のある経産婦さんを対象に実施しています。今後少しずつ初産婦さんにも適応を拡大していく予定です。
【最終的にカンファレンスにおいて無痛分娩実施の可否を判断します】
※お受け付けできる人数には限りがございますので、できるだけお早めに(目安:妊27週まで)、妊婦健診の担当医にお申し出ください。
なお、他にもお引き受けする条件がございます。大変申し訳ございませんが、下記の条件に該当する場合、当院では無痛分娩の提供ができかねます。ご了承ください。
詳細はこちら
- 妊娠37週0日未満
- 単胎ではない(双胎:ふたごなど多胎妊娠は不可)
- 胎位が「頭位」ではない(骨盤位:さかご、横位は帝王切開術の適応)
- 帝王切開術や子宮筋腫摘出術など子宮手術の既往がある
- 日本語日常会話で詳細な意思疎通が困難であると医療者が判断した妊婦さん
-
硬膜外カテーテル留置時にBMI≧35の妊婦さん
(参考) BMI =35で、150cmの方で79kg 、160cm の方で90kgが目安となります。 - 事前検査で無痛分娩実施が危険であると判断された妊婦さん
1. 脊髄疾患・脊椎疾患(脊椎術後)
- 二分脊椎(脊髄髄膜腫・脊髄脂肪腫)・脊髄空洞症・キアリ奇形と診断をされている方、脊髄圧迫症状(足の麻痺や痺れ、排尿/排便の感覚障害)や脊髄変性疾患や脱髄疾患がある方
- 腰椎椎間板ヘルニア(手術なし)、腰椎分離すべり症 、側弯
- 脊椎術後
2. 脳血管疾患・脳腫瘍
3. 皮膚疾患(施術当日に腰背部の皮膚の状態を見てお断りすることがあります。)
以下の理由により、対象の方であっても、ご希望通り無痛分娩の提供をできかねる場合がございます。誠に申し訳ございませんが、あらかじめご了承いただければ幸いです。
- ご希望される妊婦さんが多く、全例に対応できない場合
- ご希望時の分娩の進行状況
- ご希望時の当院診療体制の状況
また、痛みの感じ方には個人差があるため、当院が提供する無痛分娩にご満足いただけない場合がございますこと、合わせてご了承願います。
無痛分娩にかかる費用
当院で無痛分娩を実施した場合、通常の分娩費用に加えて、受診料や事前検査費用などの追加費用が発生します。
経産婦さんの場合
無痛分娩の費用 | = | 通常分娩費用 | + | 無痛分娩にかかる追加費用 | + | LDR個室費用 |
約74万円 | 約55万円 | 約15万円 | 4.5万円(1.5万円/日×3日) |
注)症例ごとに日数、検査内容、使用する薬剤や器材などが異なるため、上記費用はあくまで目安であることをご承知おきください。
※当院における通常の分娩費用
初めての出産…約60万円~
2人目以降の出産の場合…約55万円~
当院の無痛分娩・和痛分娩の診療体制に関する情報公開
当HPでは、 JALA(無痛分娩関係学会団体連絡協議会)の定める「自施設の診療体制に関する情報公開」の内容に準拠した情報公開をおこなっています。
スタッフ紹介
日本産婦人科医会偶発事例報告・妊産婦死亡報告事業への参画状況
- 日本産婦人科医会偶発事例報告への参画の有無:あり
- 妊産婦死亡報告事業への参画の有無:あり