楠 誓子 医師(レジデント)
人間的にも尊敬できる指導医のもとで、
仲間と支え合いながら一歩ずつ学びを深めています
外科
楠 誓子 医師(レジデント)
当センターでは、上級医の先生と二人一組で患者さんを担当し、研修医の習熟度に応じて、手術の執刀や主治医として患者さんを受け持つなどの機会を与えてもらえます。学会発表など研究活動に対する支援もあり、学びたい意欲のある人が成長できる環境です。
テレビのドキュメンタリーがきっかけで、医師をめざす
子どもの頃、テレビで「国境なき医師団」のドキュメンタリー番組を観て、医者という仕事に興味を抱きました。身近に医療従事者はいなかったのですが、ひたすら勉強を続けて医学部に入りました。外科を選んだのは、やはり「国境なき医師団」の影響もありますが、学生時代に外科の面白さに魅せられたことも理由のひとつ。外科は、女性にはハードルが高いと聞き、迷ったこともありましたが、やらずに後悔するよりはやってから後悔したほうがいいと、思い切って飛び込みました。
後期研修先を探して参加した研修医のための就活フェアで、当センターの副院長と話す機会がありました。圧倒的な症例数の多さとその中で治療経験が積めること、が決め手となって入職を決意しました。今は、最新の術式である腹腔鏡手術に興味があり、上部や下部の消化管疾患が気になっていますが、外科全般を学びながら、いずれ専門分野を絞り込んでいきたいと考えています。
手技を究めるだけでなく、周術期管理や緩和医療も学びたい
外科の魅力は、やはり患者さんを自分の手で治せるということに尽きます。研修医になり、私が手術をした患者さんが元気になって退院される姿を見送るときは、この仕事を選んでよかったと大きなやりがいを感じます。しかし逆に、終末期の患者さんを担当して、治癒が及ばなかったときは辛い思いをすることも。お会いしたときからいずれ死を迎えられることは分かっていたものの、「何か自分にできることがあったのではないか」と自問自答してしまいます。
学生時代は、外科医として手技を究めることを目標としていましたが、このような医療の現実を知るにつけ、終末期医療や周術期管理、化学療法、緩和医療などを特に意識するようになりました。身体機能が衰えてくる高齢者には手術ができないこともあります。その患者さんにとって最善の医療とは何かを考え、手術手技以外の医療分野でも、積極的に知識を吸収して患者さんをサポートできる外科医になりたいと思っています。
女性も存分に能力を磨いて外科医をめざせる環境
当センターでは、私たち研修医と上級医の先生がペアになって、ひとりの患者さんを担当します。すでに執刀の機会もたびたびいただいています。大学時代の同期と近況報告をし合うと、私は執刀機会に非常に恵まれているのだなと分かります。
当センターの指導医は、技術や知識だけでなく、人間性の面でも尊敬できるいい先生ばかり。熱心に指導してくださいます。また、心身ともにハードな研修医生活の中で、ともに切磋琢磨しながら、困ったときや悩んだときに相談できる研修医仲間が多いことも心強い。当センターは、研修医の人数が多くても、それ負けない圧倒的な症例数があるため、研修医一人ひとりが手術や治療の経験が十分に積めるということも大きな魅力だと思います。
当センターは、働きながら育児ができる環境も整っており、家庭と仕事を両立しながら活躍する女性ドクターも大勢います。女性が安心して外科医を目指せる職場であると同時に、学びたい意欲のある人は男女問わず、自分の能力を磨ける環境。私自身、ここで研修ができてよかったと日々実感しています。ぜひ、私たちと一緒にここで学んでいきましょう。