水谷 麻紀子 医師
女性ならではの目線での気づきが、
日々の現場にも患者さんにも活かせています。
乳腺外科
水谷 麻紀子 医師
女性医師として働き続ける
どの業界も女性が活躍しているこの時代、医療界も同様です。ただ、どの分野でも社会的サポートがまだ追いついていません。
女性医師でもいろいろな働き方があると思います。正解はなく、他人と比較するものでもありません。仕事とプライベートをどのように両立させていくかは試行錯誤です。しかし、身近に参考にできる、また相談できる先輩や同僚がいるというのは心強いものです。
私にとっては医者という職業を選択するときにモデルとなったのは医者である叔母です。医者になって、かつ母親になってからは叔母や職場の先輩女性医師です。これからは、私自身が若手の先生方の参考モデルになる立場になれたらと思っています。
院内保育は仕事復帰への大きなチカラ
女性は出産や育児では、必然的に仕事を休む期間が生じます。それは医師に限らずどんな職種に於いても同じで、仕事から遠ざかっていた時間は多くの場合、スキルアップやキャリアアップの妨げに繋がります。しかし、ここでは院内に保育所が完備されていて生後2カ月から受け入れてくれます。
生まれたばかりの我が子とより長く一緒にいたいと思う一方で、しかし、医師という立場では外来の患者さんへの対応もあり、同僚への負担も気にせずにはいられません。どちらが良いということではありませんが、私の場合は早めに職場復帰しました。
女性だからこそ頼られることも多い
乳腺外科ということで「女の先生にお願いしたい」とおっしゃる女性の患者さんも結構おいでです。男性の先生には話し辛いことでも女性なら相談しやすいという気持ちは良く分かります。そんな時には、患者さんの役に立てていることを実感します。
乳がんへの社会の関心は近年急速に高まっており、治療についてもどんどん進化しています。乳がん治療は、手術・抗がん剤・放射線治療が3本柱です。その技術的な面の説明やアドバイスだけでなく、生活上のことや病気を離れた日常のことなどを“女性同士として”悩みを聞いたり相談に乗ったりすることも少なくありません。さらには、出産や子育てと仕事のことなど入院患者さんだけでなく、外来の方も含めてお話をすることもあります。そんな時に自分自身の経験が活きているなと実感します。
これから医療現場で活躍しようとする若い方々、とりわけ女性には仕事と生活のサポートが充実している当大阪医療センターのような職場環境の整った施設をお勧めします。